ラヴェル:マ・メール・ロワ組曲

ミュンシュ指揮ボストン交響楽団(DA:CD-R)1958/1/2live

各楽曲の特徴を明確に描き分け、非常にわかりやすい演奏になっている。キッチュな表現も板につき、カリカチュアをカリカチュアとわかるようにはっきり世俗的なリズムと響きで煽っていく、これはオケにも拍手である。とても感情移入できる演奏で、ライヴなりの精度ではあるし解釈も音もロマンティック過ぎると思うラヴェル好きもいるかもしれないが、恐らくラヴェルの時代の演奏というのはこのようになされていたのだろう。ミュンシュはラヴェル音楽祭の指揮者としてならした経歴もあり無根拠にやっているわけでもあるまい。四の五の言わずに感動でき、拍手が普通なのが寧ろ納得いかないくらい良い演奏だと思うが、録音状態をマイナスして○。久々にこの曲で感心ではなく感銘を受けた。
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チェレプニン:交響曲第4番

○ミュンシュ指揮ボストン交響楽団(DA:CD-R)1958or9/12/5live

名教師チェレプニンらしい緻密さとすぐれて洗練されたさまのみられる曲で、ウォルトン二番を彷彿とさせる垢抜けたオーケストレイションをスリリングに聴かせる一楽章、オネゲルっぽい西欧ふうに書き込まれたアンサンブルに加え、野蛮主義的に単純化された打楽器表現、チェレプニンらしさの骨頂たる鳥のさえずりをまじえた効果的な起伏をもつ二楽章は、ミュンシュなのでいくぶん鈍重でテンポが前にむかわないものの勢いはなかなか、この作者特有の繊細な響きを鋭敏にとらえて秀逸である。しかし終幕へむけてほとんどショスタコ中期の退嬰的な交響曲に類似した楽想に落ち着いてしまうと、ミュンシュの得意分野から音楽が外れていってしまうというか、平凡に落ちる感もある。録音はすばらしい。○。

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チェレプニン:ピアノ協奏曲第2番~リハーサル断片

作曲家(P)ミュンシュ指揮ボストン交響楽団(DA:CD-R)?live


放送音源。簡単な作曲家紹介に重ねて僅かしか流れない。ストラヴィンスキーの影響の強い曲だなあ、くらいの印象しか残らない。無印。録音悪し。一緒に収録されているのはダフクロ二組の穏やかなリハとダンディの僅かなリハ、そして壮絶な悲愴のリハ風景。50年代と思われるが、オケが鳴っていようが関係なく歌い叫び喋くり乱れるミュンシュと意のままにノリまくるボストン響の余りにスリリングで濃厚な、ひょっとすると本番より全然凄い演奏。

(参考)チェレプニン先生のピアノ協奏曲の現役盤はこれしかない。。
チェレプニン:ピアノ協奏曲第2番 Op26 ピアノ協奏曲第4番「幻想曲」 Op78 他 [Import]

BIS

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セッションズ:交響曲第3番

ミュンシュ指揮ボストン交響楽団(DA:CD-R)1957live

この曲はわりと演奏していたようである。一部録音に難あり。冒頭より響きに明らかにマーラーのエコーがあり、二番に続きシェーンベルクの影響が強い。新古典から十二音に向かっていった作曲家の指向を象徴している。言われるほど晦渋ではなく意外性より必然性をとり豊かな音響と色彩性を重視した作曲家らしく、無調性であっても非調性感はそれほどないから聞きやすさはある。しかしだからこそもっと削ぎ落とすべきでこれでは長すぎるようにも思う。ミュンシュは曲を一本にまとめにかかりすぎるところもあるが、音響がバラけないモノラル録音であることもあり求心力の高いリズムの立った流れのみで聞きとおすことができる。

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デュティユー:交響曲第2番「ル・ドゥーブル」

○ミュンシュ指揮フィラデルフィア管弦楽団(DA:CD-R)1964live?(1962/3)

この曲懐かしいなあ。LPを持っていたがたぶん正規録音のほうだと思う。曲的には決して新しいということもなく、新ウィーン楽派後のコンテンポラリー音楽の典型的な方向の垣間見える作品といったふうで、室内楽的アンサンブルと大規模管弦楽の入れ子構造というのもそれほど目新しいものではない。ひたすらレガートの長い音符が繋ぎつなぎされていく中、沈潜するように心象的で雰囲気音楽的な音響が打楽器主義的な側面も持ちつつ揺らぐ様はそれほど奇矯ではなく、常套的と言ったら語弊があるかもしれないがよくあるパターンというか、このての音楽に抵抗の薄い人であればけっこう聴きやすいと思う。フィナーレはあきらかにメシアン的な音響で気を盛りたてるがジョリヴェというかむしろスクリアビンあたりに遡るような艶めいたかんじもある(そういえばミュンシュはスクリアビンを演奏したことはないのだろうか)。この聴きやすさというか、一種アメリカ音楽的ですらあるわかりやすさは、ミュンシュの整理が行き届いているせいもあるだろうが。アイヴズの静かな無調の管弦楽曲なんて、技巧的整合性はともかく殆ど同じような雰囲気がある(もちろんあちらは具象(既存素材)により抽象を描いており、最初から抽象度の高いこちらの純管弦楽曲とは隔絶しているのだが、聴感的には似ており、チェロやペットソロの使い方など似た感覚がある。)。このようなチェンバロの使い方はソヴィエト現代にありそうだ。ライヴ録音だけあって音響は余りよくはなく、長い音符の揺らめきのうちに不安に満ちた耳を撫でる如くポリリズム的に織り交ざるチェンバロの走句が遠くて余りよく聞き取れなかったりするのだが、そのぶん生々しさがある。終楽章がやや鈍重か。鋭い音響を駆使する人なだけに、厚ぼったく演奏されるとちょっと野暮ったさも感じる。静かな終盤もどことなくアメリカ産交響曲的な和音の感じがして、古っぽく思えるが、好き好きだろう。○。

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