ゴーベール:夜想曲

○モイーズ(Fl)パレー指揮デンマーク放送交響楽団(danacord)1934/1/4

けだるいドビュッシイズムに包まれた佳曲だが、フルートのつむぐ旋律線はいたって平易なロマンチシズム溢れるものだ。ロシアのバレエ音楽かとききまごう後半部はフルートの常套的な名技性をアピールするものでフルーティスト・ゴーベールらしい手練が篭められている。結句ワグネリストかディーリアンかというエピゴーネン的印象を遺すが悪くはない。前半及び回想の結部にきかれる音楽は夜より午後の雰囲気を感じさせる。同時代のフォーレ門下生や六人組やイベールの得意としたサロンふうの世界で好きな人は好きだろう。モイーズの確かで太い音はこの貧弱な録音からは伺い知れないが、まるでヴァイオリンのように難しいパセージも易々と軽く吹きこなしている。20世紀は各楽器に不世出の名手があらわれ、合理的な現代奏法を確立し楽器の可能性が極限まで引き出された時代だった。中でも際だって存在感を示した名手はチェロのロストロ先生と、フルートの神モイーズである。長命に恵まれるも早いうちに演奏活動をやめているがゆえ、古い録音でも短くても重要な資料である。これもその一つ。○。
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