ボリス・チャイコフスキー:主題と8つの変奏

リュビモフ(P)コンドラシン指揮モスクワ・フィル(放送)1974live

ピアノがちっとも聴こえない。多様式主義と言うのか、部分によって好き嫌いがハッキリ出てくる。録音が篭もり気味のモノラルで本来の透明感も伝わらない。うーん。
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ボリス・チャイコフスキー:交響曲第2番

○コンドラシン指揮モスクワ・フィル(PROFIL,HANSSLER)1967/10/17初演・CD

ライブのような感じがしないというか、MELODIYA盤との違いが見えないくらい精度が高かったので初演とだけしておく。ショスタコ晩年の交響曲、新ウィーン楽派がかった響きが嫌いな向きにはすすめられないし、とにかく大作なのに単線的な流れ、ごつごつしたハーモニーの変化、模倣的フレーズを組み合わせ構成していく、すべてが巧緻とはいえ既聴感のある現代非前衛音楽。コンドラシンの鋭い切れ味なくして聴ける代物にはなりえないような曲かなと思う。むろん好きな人は好きだろう。モスクワ・フィルの管打ソリストはコンドラシンなくしてこの見せ所だらけの神経擦り減らすような譜面をアンサンブルに昇華できなかったろうな。二楽章の響きや音列の叙情性はベルクを思わせて好き。しかしいつ終わったんだかわからない三楽章はいまいち。○。併録自作自演のピアノ曲は耳優しくききもの。

ボリス・チャイコフスキー:主題と8つの変奏曲

○コンドラシン指揮モスクワ・フィル(GLOBE)1978/11/5LIVE・CDこれは美しい曲だ。特徴的な作風であり、アルヴォ・ペルトなんかの単純性に通じるところもあるし、ワインベルグなどの民族性に通じるところもあるが、どれとも違う何か不思議な作風である。折衷的ではあるのだが、ここでは擬古典的な面が強く感じられ、コンドラシンの合奏統率力が遺憾無く発揮されている。録音はいいとは言えず、この精妙な曲を味わうには不利な条件ではあるが、コンドラシンの力で十分聞ける。○。ボリスはソヴィエト時代のロシアでは抜群の人気を誇った作曲家だが今現在聞ける現役盤は極めて少ない、少々不公平なところに置かれている。25年生まれ。,

ボリス・チャイコフスキー:チェロ協奏曲

◎ロストロポーヴィチ(Vc)コンドラシン指揮モスクワ・フィル(RUSSIAN DISC)1964/3/13モスクワ音楽院大ホールLIVE・CD

これは名演!ボリチャイは数珠つなぎの線的な音楽を書くが、ここでは点線でしかないオケ部を終始ソリストが実線でつないでいく、いわばソリストの音楽の効果音的補強をオケがやる、といった風情であり(曲名はチェロと管弦楽のための協奏曲、が正式名称だが)ロストロの見事に一貫した表現がともすると浅薄なカリカチュアのパッチワークになりかねない作品をきちんと音楽的にとりまとめている。とにかくこの大作をよくやりきった、というかんじだ。フィナーレ最後の音を吐き出すときの何とも言えない気合い声に並みならぬ力の入れ具合も窺い知ることができる。3楽章など乱れなくもないがそういうところで高いテンションでバックオケがサポートするあたりコンドラシンらしさもある。長大な新作にしては客席反応もよい。◎。

ボリス・チャイコフスキー:主題と8つの変奏

○コンドラシン指揮ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(PROFIL)1974/1/23live・CD

厳しく研ぎ澄まされたと言うよりは肉感的なテンションが感じられる演奏ぶりで、オケは素晴らしく機能的だがショスタコ15番にくらべ若干温度が低いかんじもする。拡散的なかんじもするが、曲のせいか。晩年のショスタコにふたたび血を注いだような特徴が、現代的な金属質で清い響きをもった作風よりも強く感じられた。客席反応はやっぱり客観的なもの。○。◎にする人もいるかも、録音はすこぶるよい。

ボリス・チャイコフスキー:主題と8つの変奏曲

○コンドラシン指揮ドレスデン・シュタッツカペッレ(KARNA:CD-R/profil)1974/1/23ドレスデン文化宮殿LIVE

特殊奏法バリバリだったりするがとてもロマンティックでダイナミックで美しい曲。古典的均整美と旋律的感傷のあざとすぎるくらいのせめぎあいがドラマチックに展開される。少し70年代テレビドラマ的かもしれないが、破滅的表現もそれほど外れた方向にはいかない。録音きわめて優秀。コンドラシンここにありといった激しく斬り込むリズムにドイツ的な厳しい音響が乗り、ライヴなりの精度にせよ盛り上げる。骨だけになってメシアンチックに派手に事切れる曲に客は戸惑い気味だが、ワイルドでこれはこれでいい。○。ショスタコ15番とのカップリングでprofilより正規盤化予定(6月)。但しKARNAにはプロコのヴァイコン2番も収録されている。

ボリス・チャイコフスキー:交響曲第2番

○コンドラシン指揮モスクワ放送交響楽団(melodiya他)

線的に紡がれてゆく民族的現代音楽。まさにそういったイメージを冷たく静謐な世界の上に時に世俗的な素材を使って展開していっている、50分に及ぶかという大作である。ルトスワフスキとかそのへんを思い浮かべたが、この長さの中には古典からショスタコまでいろんな要素が昇華されているのでいちがいには言えない。ただ、非常に細かなフレーズを非構造的に線で繋いでいく(しかしそれでいて非常に聞き応えがありカッコイイのは特筆すべきだろう)さまは同時代のいろいろな作曲家に見られるやり方であり、ミャスコフスキーからショスタコを経たロシア交響曲の姿としては典型的な部分もあり、その中では極度に洗練されているとは言えるだろう。コンドラシンの緊張感に満ちた張り詰めた表現だと純粋な音の饗宴という意味ではとても満足いくものになりうる。ロマン派はイヤだ、でも「交響曲らしい交響曲」がききたい、という向きには格好のものだろう。元々金属質の音響を巧く使う人ならではの静謐な世界がききもの。

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