クルシェネック:交響曲第4番

ミトロプーロス指揮ニューヨーク・フィル交響楽団(NICKSON)1947/11/30放送初演(初演三度目)LIVE*一部欠落あり・CD 一部欠損あり、シェルヒェンの演奏で補っている。計1分強程度なので気にはならない。というか、非常に、ひじょーに録音が悪い。20世紀になったばかりのころの録音のような調子で、もう鑑賞するどうのこうのというレベルを遥かに下回っている。初演者ミトロプーロスはこの如何にも戦前ウィーンの前衛音楽然とした晦渋な交響曲(30分にも達する立派な交響曲)に一筋骨太の筋を通しわかりやすい演奏に仕立てている。併録のシェルヒェンのものと比べるとそのわかりやすさは歴然とする。ミトロプーロスはベルクを得意としたが、これはまさに擬ベルクと言うべき内容の作品であるから合わないはずがなく、初演時に作曲家の賞賛を浴びたのも当然かと思う。特に1楽章はルル交響曲のような雰囲気があり、ミトロプーロスは更に溯ってシェーンベルクの室内交響曲に近いわかりやすさを引きずり出している。また、これだけ悪い録音でも静寂の場面には冷たくぴんと張り詰めた雰囲気が伝わってくる。もっとも取りつきづらいと思われる2楽章も、まま聞けるようになっている。長い3楽章は現代アメリカの擬ウィーン前衛音楽の流れに沿ったような折衷性が感じられる。これは正直あまりいい音楽とは思えないので発言を控えます。ただひとつ言えることは、終演後に終演とわからず客席からの拍手が当惑気味にぱらぱらと鳴っている、その意味するものは何かということだ・・。,
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クルシェネック:交響曲第4番

△シェルヒェン指揮ダルムシュタット歌劇場管弦楽団(NICKSON)1950LIVE・CDミトロプーロスのものよりぐんといい音になっているが、演奏的にはあまり成功していないように思える。シェルヒェンの悪い所というか、あまりに純音楽を指向するあまり、聴衆に音楽を分からせるという目的が果たせなくなっているということだ。晦渋は晦渋なまま、アゴーギグだけは多少きつめに入れて、音楽ではなく「音」を鳴らしている、そんな感じがした。無印。,

クルシェネック:交響曲第1番

シェルヒェン指揮ORCHESTRE,LIEU ET DATE D'ENREGISTREMENT INCONNUS(TAHRA)?LIVE,

クルシェネック:ブラス・オーケストラのための三つの楽しい行進曲

◎エーリッヒ・シュミット指揮バーデン・バーデン南西ドイツ放送交響楽団(COL LEGNO)1977/6/13LIVEドナウエッシンゲン音楽祭75周年ボックスより。確かに楽しいです。といっても単純なマーチ集ではない。不安定な旋律線はよっぱらいのマーチのようでシニカルな雰囲気がある。転調も頻繁で、平易な曲想でありながら「歌えない」。でもそこがいいのだ。これに比べればずっと古風だけれどもクレンペラーのメリー・ワルツをなんとなく思い出した。録音もいいし、作風変遷著しかったクルシェネックのわかりやすい面を浮き彫りにした作品、機会があればぜひ聴いてみてください。 ,

クルシェネック:"I WONDER AS I WANDER"に基づく交響的断章

ノース・カロライナ民謡"I WONDER AS I WANDER"に基づく管弦楽のための変奏曲形態による交響的断章OP.94

ミトロプーロス指揮ボストン交響楽団(CON MOTO)1954/5/2LIVE・CD

冒頭ペットの独奏からして力強い。録音は一瞬悪いかと思わせるが抜けがよく、雑音も最小限度に抑えられている。リマスタリングの都合上かブツ切りでつなげたような微妙な断層が細かく聞かれるが音のあるところと無いところでの雑音低減操作の違いによるものだろう。暗い挽歌はティンパニの轟きでメランコリックな雰囲気に深刻さを加えている。民謡とはえてして暗いものだが、アメリカの民謡がこんなに重厚で暗いのか?主題提示にしてはいささか深刻すぎるし、ブロッホや遠くマーラーまで思わせる豊穣さと怖さがある。変奏はかなり変奏していて異様な起伏と楽想変化に彩られ奇妙だが、この時代の調的音楽にありがちなパターンといえばパターン。ベルクくらいまでの現代要素を都合よく配合するさまは旧世代現代音楽家の典型かもしれない。力強い推進力はミトプーならではの隙の無さ、緊密さに基づいているが、曲自体のはらむ力感を巧く引き出したものといえる。複雑なスコアをシャープに読み解き再構成してみせるミトプーの恐ろしい能力がここでも発揮されている。そこに情が乗るのがまたミトプーのよさだ。オネゲルのように激しく抽象的な部分も持ち合わせた音楽であるがゆえに情が加わらないと焦燥感でイヤになってしまう。発音が常にシャープで厳しいのはオケの特性でもあると思うが、これが中途半端なオケだったらもう10分くらいで投げ出しているところだろうなあ、とも感じた。正直名作ではない。だが現代的な響きをきちんと響かせられる鋭いオケであるがゆえに、雑音の中からも静謐な場面では妖しくも透明で美しい音響がきちんと響き渡るから、深い感情も呼び起こす事ができている。まあ派手なところは騒々しいなあ、とかやっぱりマーラー関係者だなあ、とか考えて聴くのがいいだろう。雑多な要素の混合作曲家の代表格、クルシェネックの一面をたっぷり楽しみましょう。冒頭の挽歌が戻り終わり。盛大な拍手。クーセヴィツキー存命中のボストンという意味でもこれは面白い価値を持つ演奏だろう。カップリング(プログラム)は魔笛序曲とシューベルトの2番。トータルではやっぱりやや退屈なので、曲込みで無印。私はこれをなぜか2枚持っている・・・。

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