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グーセンス:弦楽四重奏のための二つのスケッチ

○ミュージック・ソサエティ四重奏団(NGS,PARLOPHONE)1925/5・SP

弟のオーボエ奏者レオンのほうが著名なのだろうか、それにしては後年シンシナティで活躍した指揮者ユージンのほうが”節度のありすぎる”解釈ぶりにもかかわらず盤数もずっと多い。作曲家としては前半生にその活動の殆どを終わらせている。某共有サイトによればこれは1916年作品というので先ずオケのヴァイオリン奏者として活躍した直後の時期のものであろう。ヴァイオリン弾きというのは頗る好色家にて身を滅ぼす場合多きこと、しかし作曲面でその楽器よりくる性格はしばしば良い方向に向かう。「湖のほとりで」は個性的ではないがディーリアス張りのハーモニーに色気があり、ミヨーの上出来の作品のような無駄の無い(単純な)書法で聴き易い。「鬼火」のほうは現代的な作品であり、しゅっと締まったものである。バックスの下手な作品より巧みかもしれない。

グーセンスの作品はNAXOSでもよく売れていたと思う。スタンフォードの弟子にしては、という作風で、つまりヴォーン・ウィリアムズなどと同様少し前のフランス音楽の影響を強く受けている(指揮者としても色彩的な音作りが売りでドビュッシーのスペシャリストとみなされていた時期もあるようだが、音盤では正直伝わりづらい)。

そしてこの団体だが、バルビローリがチェリストとして参加しておりSP時代に集中して録音を残している(のちメンバーを半分入れ替えインターナショナル弦楽四重奏団として活動)。活動時期が短くそのいずれもが正直B面扱いだが、私が未だに聴けていないプーネットとのRVW「幻想五重奏曲」については全曲である。パーセルやギボンスなど自国の古典派への志向も感じられ、一方でこのような同時代の自国の最新楽曲を取り上げるというのは、要するにレコード会社の意向で隙間産業的な扱いを強いられたということなのだろうか。バルビローリの意向がそこに入っていたかどうかは不明だがパーセルあたりに愛着を持っていたのは後年の活動からも明らかである。

技術的にはクリア、という感じ。プラスが無い。押しの弱さを感じる。バルビも含めSP時代の録音にありがちな状態というか、例えば音程のアバウトさなどあり、技巧的に完璧とは言い難い。フレージングも滑らかとは言えず、若さゆえの生硬さというか、小粒感がある。バルビのボウイングが曲の情趣に反し意外と堅いのが興味深かった。

但し、この曲や古典曲(とCD化されているいくつか)だけでは何とも言えない。バルビローリ協会の活動は遅遅としていて、LP時代後期に自主制作した4枚(全部で何枚かは協会のトップサイトを見てくだされ)の復刻すらままなっておらず、そこに含まれていた幻想五重奏曲や無伴奏抜粋など、バルビローリのチェリストとしての真価を問えるようなものの復刻を、そして一方では恐らく2枚あれば十分収まるであろうこの四重奏団の全記録の復刻を期待したい。ってわりと同じようなことを書いている人が古今東西けっこういるんだよな。
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グーセンス:ドビュッシーの墓銘碑

○ウルマー(P)(CONCERT HALL)LP 同時期のドビュッシー追悼曲の中ではわかりやすい方である。とくに終止形は溜飲の下がるような解決の仕方でほっとする。 ,
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