ワックスマン:弦楽とティンパニのためのシンフォニエッタ

作曲家指揮ロス・アンゼルス祝祭管弦楽団(VARESE SARABANDE)録音きわめてクリアだがモノラル。この曲は短く凝縮された佳作だが、いかにも硬質でアメリカ的な空疎な響きをもつモダニズム/新古典ふうの削ぎ落とされた音楽は人によって好悪別れるとおもう。アメリカではないがフレンニコフとかそのあたりを思い出させる作風である。はっきり言って冒頭の鮮烈な響きを除いてはよくわからない晦渋な楽想が続く(旋律線が無調的というだけで和声が複雑とかそういうアタマを使うものではありません)。ようは「掴み」はいいがあとが続かないのだ。声部が非常に単純化されており、旋律は旋律だけ、他はリズムと、ああ、軽音楽作家だなあと思わせるところがある。構造的な面白味はない。音響的にはやたらと耳をつんざくティンパニとすばしこい走句がスポーツ的な楽しみを与えてくれるが、まあ、それほど長続きする感興はない。佳作ではあるし、独特なところがあり個性的でもあるが、無印にしておきます。演奏はかなり引き締まって巧い。,
スポンサーサイト

ワックスマン:カルメンの主題によるヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲(原曲ビゼー)

○ハイフェッツ(Vn)VOORHEES指揮RCAビクター交響楽団(RCA)1946/11/8・CDな、なんじゃこりゃ、というくらいとんでもない最盛期のハイフェッツのとても人間技と思えない演奏ぶりが偲ばれる演奏。余りに速すぎて下手な再生装置で聞くと弾けてないようにさえ聞こえてしまうが、どんな細かい音符でも全て正しい音になっているのが凄い。余りに鳴らしすぎて音楽そのものの美しさを引き出すには華美すぎる感もあるが、これはそもそもワックスマンがハイフェッツのために映画用スコアから編曲したもの、ハイフェッツのためにある曲なのだからハイフェッツ流でさばいていいのだ。オールドスタイルなヴィブラートに音色、そこにやや古臭さを感じなくも無いし、そもそもの原曲のビゼー風エキゾチシズムが薄まってしまっている感もしなくはない。扇情的なドライヴ感というのも案外無い(コーガンなどドライヴ感しかない感じだったが)。でもまあ、これは古き良きアメリカ・ハリウッドの香りを伝える直系の演奏として、またハイフェッツという超人の筆のすさびとでも言うべきもの、素直に聴いて楽しみましょう。○。,

ワックスマン:カルメンの主題によるヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲(原曲ビゼー)

◎コーガン(Vn)スヴェトラーノフ指揮ソヴィエト国立交響楽団(MELODIYA)これは面白い、拍手喝采!曲芸的パッセージにおいては臆面もなくその技巧を誇示しまくっており、ここまでくると潔いのヒトコト。迫力満天、まさに野獣だ。ゲージツ至上主義者みたいに読みの深さとか音色の多彩さなどを姑息に狙うことはせず、ただひたすら真っ向からオーケストラに挑んでくる強靭な弾きっぷりに感服します。曲にあってますね、ほんとに・・。原曲の雰囲気を損なわずにここまで効果的なメドレーを書いたワックスマンも大したものだ。ハリウッドの匂いがぷんぷんするがそこがまたあざとくていい。そういう曲を弾くコーガンも「らしくて」いい。あれ、こりゃ「まんまブルッフ」だな、とか思う技巧的なパッセージの盛り込まれている箇所もあるが、それもまたB級色強くてイかしている。とにかく最初で掴まれたら最後まで楽しんでってくださいお客さん。◎。文句ある? ,

ワックスマン:カルメンの主題によるヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲(原曲ビゼー)

○コーガン(Vn)コンドラシン指揮ソヴィエト国立交響楽団(MELODIYA/LYS)1956・CD基本的に後年の演奏と変わらないスタイルなので後年のステレオ録音を聞けば十分とは思うが、硬質でストイックな味は後年のものとは確かに違うので、好きな人は聞いてください。この曲に硬質でストイックな味は不要だと私は思うもので。まあ、ウマイですよコーガン。信じられません。原曲が悪いのか後半は凡庸な感じがして飽きますが。○。,
プロフィール

岡林リョウ

Author:岡林リョウ
FC2ブログへようこそ!

検索フォーム
リンク
カテゴリ
TAG

ストコフスキ 四重奏団 フィテルベルク ミュンシュ トスカニーニ コンドラシン バルビローリ 作曲家 モントゥ アンセルメ 作曲家演奏 ブール エネスコ ガウク ミトロプーロス ロスバウト サージェント オイストラフ フランセ ワイエンベルク ORTF アンゲルブレシュト サモスード デゾルミエール イワーノフ ゴロワノフ ムラヴィンスキー ピエロ・コッポラ モイセイヴィチ ベーム セル クーベリック カルミレッリ シュヒター バーンスタイン ビーチャム パシャーエフ ツィピーヌ アルベール・ヴォルフ パレー ウォレンスタイン アラール オーマンディ サモンズ 山田一雄 ロストロポーヴィチ シェルヘン モートン・グールド ギレー モイーズ 

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード