スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スメタナ:組曲「我が祖国」~モルダウ

シェルヒェン指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団(tahra他)1957/5・CD

大人しいモルダウだな、と思ったら大間違い。中間部後半でえんえんと管楽器がユニゾンに近い形で吹き続ける場面、その響きといったらワグナーかな?マーラーかな?というくらいキツい現代的な表情で、シェルヘンがニヤつき始めるのが目に見えるようで、まだ続くのかよと思ったら弦による主題再現の圧倒的なことといったら、まあほんとウィーンの響き込みでモルダウの国民楽派的野暮ったさを払拭する設計である。これはセッション録音か。録音は意外と悪い。解像度は低い。
スポンサーサイト

スメタナ:「わが祖国」~モルダウ

ワルター指揮NYP (magic talent他)1941/2/4

板についたものでこの安定感はオケによるところも大きいだろう。録音無茶悪いがスタンダードと言わせてもらう。

スメタナ:交響詩「わが祖国」~モルダウ

○シュヒター指揮NHK交響楽団(KING,NHK)1959/10/4放送live・CD

堂々たる演奏で下手にヨーロッパのやる気の無い有名楽団にやらせるより余程完成度が高くなっているのではないかと思う。うねうねとうねる伴奏音形の連綿と綴られ行く中に一切のほつれがなく、ズレもブレもなく、だから主旋律や、コントラストのついた中間部も活きてくる。シュヒターの面目躍如といったところだろう。アンコール音源かもしれないが、それであればなおさら驚愕である。○としておく。

スメタナ:弦楽四重奏曲第1番「わが生涯より」

○フロンザリー四重奏団(victor/PRSC)1929/3/19,20ビクタースタジオNo.1

抑えて忠実に演奏しているのが聴いて取れる。とくに前半楽章にメトロノームテンポというか、しゃっちょこばった感じが強い。そのぶん技巧派ならでは「制約下での表現力」が味わえる。前時代的なメロメロの音、ひっきりなしのポルタメント、しかし決してフォルムが崩れない。音符の「切れ」はとても明確だ。リズムの切れのよさ、「引っ掛け」の巧みさはこの団体の長所のようである。後半楽章ではもっと自由になっているようにきこえるが、それはこちらが慣れてきただけでSP録音特有の演奏家の「緊張」はあると思う。最後の耳鳴りがリムスキーやボロディンのように聴こえ、なおかつさっさと切られて余韻も無しに、「純音楽的」に終わるのも興味深い。これもSP録音特有の時間制約か、啓蒙主義的な客観的処理かもしれない。録音はそれなり。

スメタナ:連作交響詩「わが祖国」~「モルダウ」

○ワルター指揮NBC交響楽団(SERENADE:CD-R)1940/3/2序奏部の木管アンサンブルのテンポが危なっかしい。確かにいきなりうにょうにょした音形を剥き出しで演奏しなければならないのだから大変だが、弦の奔流が入ってきて初めてほっとした。とても流れのいい演奏で歌心にも欠けず非常に聴き易い。録音ははっきり言って悪いのだが、あまり補正をしてないそうで雑音まみれでも音の抜けがいい。力強い音で聞かせてくれた。改めてこの曲の尖鋭性に気付いた次第。各国国民楽派の嚆矢ともいうべき作曲家、ドヴォルザークが新世界の終楽章でオマージュ音形をしのばせるのもうなづける。実はわが祖国はあまり好きではないのだが、モルダウはやっぱり別格だった。いや、ワルターの名技のせいもあろう。 ,

スメタナ:組曲「わが祖国」より「モルダウ」

○シェルヒェン指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団(westminster/tahra)1957/5・CD
実に落ち着いたテンポで、よく言えば細部まで丁寧、悪く言えばドイツ臭くリアルに冷静につづられていく。tahraがCD初出というが冒頭のような静かな場面で混信のような雑音が激しく入りやや聞きづらい。ちょっと特有の魅力があり、土俗的な演奏とはまた違った大人の魅力がある。漲る民族的なパッションや、イマジネイティブな情景描写の力には欠けるところもあるが(中間部が終わりモルダウ川の煌きにかえるあたりの木管からヴァイオリン、ハープの繊細な絡み合いと纏綿とした美しさは例外・・・冒頭主題に戻ってからは実に重く遅く弦が崩壊寸前でブラス絶叫パーカスぶっ叩き、しかし木管は素朴に棒吹き、なんじゃこりゃになる)、ホールで客観的に聴く音楽のよさというか、主情的な演奏が見失いがちなスコア自体の魅力に立ち返ったような、他国の音楽を他国のものとして、自国のワグナーのような音楽をさばくやり方でしっかり表現しているというような演奏。シェルヒェンの立ち位置がよくわかる。爆演なんてイメージはライヴ録音がやたらとCD復刻されたここ10数年に出来たものだ。きちんと曲を腑分けしてから、自己流に組み立て直して提示する人。変だけど、「爆発」なんて非制御的な解釈は施さない。
Le Concert Imaginaire
Scherchen
Tahra

このアイテムの詳細を見る

続きを読む

スメタナ:弦楽四重奏曲第1番「わが生涯」

○ブラフ四重奏団(EMI)CD

歪んだ擬似ステ録音のために音場が遠くなり迫真味がそこなわれている。すがすがしくも感傷的な演奏ぶりで各楽器の音色にはいずれも素晴らしくソリスティックな艶があり、ヴァイオリンのヴィブラートも美しく雄弁で、それだけにもったいない。終楽章は抑制的なテンポで精度のあるところも示しいかにも東欧団体といった趣があるが、それとて一枚オブラート越しに伝わってくるような音響。室内楽のデジタル復刻は難しい。

スメタナ:モルダウ

○クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団(DA:CD-R)1976live

他録と同じか。クーベリックのお国ものは表現のアクが強く、とくにバイエルン相手のころはオケの特性にまかせて弦楽器などかなりばらけた表現を許していた節があるが、この演奏を聴いてもヴァイオリンにまるで往年のロシアオケのような音色の不統一感と表現が揃わないがゆえの薄さが目立ち、ただそれ起因で強い感傷性を卑近に感じさせる長所もある。オケ自体にムラがありアンサンブルが乱れることもいとわない場合があるのも確かで、このコンビが如何に相性がよかったとしても、ライヴ録音における完成度という点ではやや問題はある。ダイナミックで強靭なクライマックスには思わず引き込まれるものがあり、この曲の印象派的な描写性を前面に出すというよりは国民楽派音楽の象徴として、フィンランドにおけるフィンランディアのような表現をとるのは道理かもしれない。それにしてもやはり東欧オケのような響きがするなあ。

スメタナ:弦楽四重奏曲「わが生涯より」

○カーティス四重奏団(WESTMINSTER)

作曲家はよく自分の生涯を音にしたがるものだ。しかしまあ、この悲劇的なソロで幕を開け幕を閉じる曲はいくぶん劇音楽的な構成をしていて、全般国民楽派的ないかにものお膳立ての聴きやすい音楽であるあと、最後の盛り上がりを断ち切る「耳鳴り」のフラジオが耳が聴こえなくなったことを示したところが少々前衛的な印象を与えるものであるけれど、あざといといえばあざといし、劇音楽的な表現といえばそれまでの「描写」である。カーティス四重奏団はややメロウに描いているがそのぶん旋律をたっぷり聞かせ、両端以外の部分の叙情性をおおらかに訴えている。牧歌的な印象をもった。十分悲劇を表現する力はあるがここではそれを余り強く出さず、あくまで「アメリカとのカップリングの曲」としてバランスをとったような表現に終わっている。それはそれで変に深刻なより聴きやすい。○。
プロフィール

岡林リョウ

Author:岡林リョウ
FC2ブログへようこそ!

検索フォーム
リンク
カテゴリ
TAG

ストコフスキ 四重奏団 フィテルベルク ミュンシュ トスカニーニ コンドラシン バルビローリ 作曲家 モントゥ アンセルメ 作曲家演奏 ブール エネスコ ガウク ミトロプーロス ロスバウト サージェント オイストラフ フランセ ワイエンベルク ORTF アンゲルブレシュト サモスード デゾルミエール イワーノフ ゴロワノフ ムラヴィンスキー ピエロ・コッポラ モイセイヴィチ ベーム セル クーベリック カルミレッリ シュヒター バーンスタイン ビーチャム パシャーエフ ツィピーヌ アルベール・ヴォルフ パレー ウォレンスタイン アラール オーマンディ サモンズ 山田一雄 ロストロポーヴィチ シェルヘン モートン・グールド ギレー モイーズ 

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。