ドホナーニ:弦楽四重奏曲第2番

○フロンザリー四重奏団(victor/PRSC)1927/10/20,21ビクタースタジオNo.1

じつに平凡な末流ロマン派の曲だがちょっと面白かったのは1楽章の主題がディーリアス初期のヴァイオリン曲に類似していたことと終楽章最後の主題がラフマニノフのシンフォニー3番終楽章再現部前のリズミカルな主題に似ていたことで、この二つの主題が微妙にずれて対位的に絡む場面などSQの醍醐味といったふう、この作曲家が弦楽器に造詣深かったことを感じさせる一節だった。演奏はやや地味。SP録音期らしい録音ではある。○。
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ドホナーニ:弦楽四重奏曲第2番

○カーティス四重奏団(WESTMINSTER)ドホナーニは孫も指揮者のピアニスト兼作曲家である。1870年代生まれというのはちょっと過渡的な位置にあるように思うが、この人は完全に後期ロマン派に止まった作曲家だった。祖国ハンガリーの民族的要素は殆ど導入されないが、かわりにほのかに世紀末的雰囲気を醸すことがある。これは作曲家29歳の作品。1906年だからまだ無調が台頭するぎりぎり前の時代の作品というわけだ。当然ながらまったく調性的であり、後期ロマン派の中でもこてこての部類に入る曲である。強いて言えばちょっとフランクのヴァイオリンソナタを思わせる洒落た雰囲気も持っているし、冒頭旋律はその跳躍の仕方がディーリアスの習作ヴァイオリン・ソナタの循環主題とよく似ており、興味をそそる。まあ、能書きはともかく聴いてみよう。なかなかいい曲なのだ。旋律がわかりやすく、美しい。循環構造になっていて、冒頭旋律が最終楽章で再現されるところなど泣かせる。新味ははっきり言って皆無。ベートーヴェン=ブラームス(+ドヴォルザーク)の影響下に納まってしまう。だが聞かせる旋律と適度な構造的な面白さ(といっても結局ファーストVNがほとんどのききどころを独占してしまっているのだが)はなかなかどうして非凡なものがある。マルティヌーの室内楽が理解できず苦しんでいたところにこれを聞いたらハマってしまった。古臭い?旋律は瑞々しいぞ。演奏は覇気に満ちていて鼻息も聞こえる迫力に満ちた佳演。難があるとすれば音程の微妙な悪さ。旋律をうたう人が悉く高音を高めにとっており、耳につく。そのためハーモニーも微妙に決まらず気持ち悪い。そういうのが苦手な方には猛毒。,

ドホナーニ:ピアノ五重奏曲第2番

○カーティス四重奏団、ソコロフ(P)(WESTMINSTER)カップリングの弦楽四重奏曲第2番にくらべ大分にモダンな響きのする曲である。完成度は弦四2に水をあけようが、新しさ・面白さで言えば上。繊細なハーモニーを持ったフレーズが印象的。ピアノと弦楽がまったく対峙しているが、ピアノの書法に慣れた人の作品であることがわかる。ところで一応第2番としておいたが、作品番号が怪しい。作品番号が現在変わっているかもしれないので、間違えていたらごめんなさい。 ,
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