コンスタン・イワーノフ:宇宙交響曲~ガガーリンの思い出に

作曲家指揮モスクワ放送交響楽団(MELODIYA)LP

ソヴィエトを代表する「体制側指揮者」イワーノフが権勢にモノを言わせて?録音した自作自演で、正直こんなアマチュアリスティックな「作品」をこのレベルのオケが真剣に国家的に録音したことは、今となってはどうでもいいことだが、真摯な専門作曲家にとってはやりきれない思いであったことだろう。確かに響きに対する感覚はソヴィエトの「レアリズム」に沿った範疇での現代性が新鮮に捉えられる、しかしオーケストレーションは殆ど単線的な、古臭い合唱曲のような簡素なものしか聴かれない。苦笑を禁じえない。もちろん珍曲を面白がる、という意味では価値はあるし、演奏自体は立派。理想主義に燃える「60年代的宇宙」・・・2001年宇宙の旅が公開される前の、アポロが月に行く前の、手塚治虫が「火の鳥」で描いたような、スター・トレックのテレビシリーズが示したような宇宙・・・を描写的に落とした「音楽」として、この三楽章制の表題交響曲を、一度聴いたら十分。冒頭のフラジオが、地球との交信電波を示すということからしてゲッソリ。ちょうどアメリカとソ連の宇宙船がドッキングに成功した(懐かしい)70年代後半に出た当盤、ライナーには放送初演が「熱狂的に受け容れられた」とあるが、党員には表面上、という前提をつけるべきかもしれない。

ちょっと謎めいた晦渋な部分もあるが、ショスタコの爪の垢程度、ということはつまり単なる時代性。イワーノフはプロフェッショナルな作曲法は学んでおらず、歌曲については実際に評価を得ていたようだが、この裏面に入っているコントラバスのための曲の評価などは殆ど「強制された歓喜」であったと思われる。曲マイナスで無印。
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