ソーゲ:協奏的メロディ

○ロストロポーヴィチ(Vc)作曲家指揮ソヴィエト国立交響楽団(russian disc)1964/1/14初演live・CD

ろくなチェロ協奏曲のない20世紀にあって(プロコとかほんと苦手)、こんな多彩なオケを従えた、ローカル色も酷い個性も技巧ばかりのつまらなさも楽器の性格そのものでしかない渋さもない、さすが職人ソゲというか、題名からして旋律の存在を押し出しているからわかりやすい面もあろうが、かと言ってメロディアスと言うほどでもない。初演を約束されたロストロポーヴィチのあの音色に頼っていないのだ。その超絶技巧を見せつけ続ける書法は小気味良いくらいで、もちろんロストロ先生だからここまで聴かせられるのだが、しかし純粋に「曲として」耳をひきつけてやまない。繰り返しになるがオケ表現が多彩で、時代が新しいなりの新鮮な部分もあるが映画音楽程度に聴きやすく、前衛とはまた違う。そのへんの塩梅もまた良い。ウォルトンもよいが、ソーゲのほうがチェロの魅力を良く知っていると思う。オケも迫力がある。統率も良い。日本帯がつけられ日本盤扱いとしてたまに図書館で見かける盤なので、興味があればどうぞ。
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ソーゲ:映画音楽「ザイルのトップ」

デゾルミエール指揮

premier de cordée
ザイルのトップ
1944年作品
曲、アンリ・ソーゲ
指揮、ロジェ・デゾルミエール

山岳小説の傑作の映画化第一号!

映画本編:
https://youtu.be/zGFeJVLqtKs

ソーゲ:預言者

デゾルミエール指揮(lys他)ソプラノ独唱と簡素なオケが楽章間の性格の違いはあれど共通して平明でわかりやすいソーゲ的な作品。音楽的にどこにも引っ掛かりが無いので歌唱頼り。録音はよくレストアされておりノイズがない。演奏はさすがにこなれている。後発既出。

ソーゲ:セミとアリ

○デゾルミエール指揮パリ音楽院管弦楽団、短い管弦楽曲。キッチュで時代と国をよく反映した作品。わりと楽しめる。デゾルミエールは躍動感ある。(lys)現状lysのみ(SP復刻)

ソーゲ:ピアノ協奏曲

バイロン(p)デゾルミエール、パリ音楽院o(lys他)。同時代の新古典的なピアノ協奏曲群と歩調の合った作品で、プロコフィエフの1番の影響がある。ミヨーよりも保守的だが特有のリリシズム、世俗性を感じさせる所もある。独奏は巧みだがオケはだらしない。

ソーゲ:組曲「パリの風景」

ジュネス・ミュジカル・フランス、ル・コント指揮Ortf(fbro)バレエというかシアターミュージックぽい。パリの風物を標題にもつ小曲を集めて、平明で世俗的で何の工夫もないパノラマを展開。普通の人は好きだと思う。演奏は個性的ではないが現代的にそつがない

ソーゲ:バレエ音楽「牝猫」

○マルケヴィッチ指揮モンテ・カルロ国立歌劇場管弦楽団(ConcertHallSociety/SCRIBENDUM)CD・1972/7

なかなか機知に充ちたミニアチュールで、サティからプーランクの手法としての表層的な流れを受け継ぎながらも、新しさを失わない、というか、非常に映画音楽的な洒脱さがあって、瞬間瞬間の面白味を持ち味としている。演奏は立体的で適度な派手さをもったマルケらしいものだ。○。

ソーゲ:ピアノ協奏曲第1番

○デヴェツィ(P)ロジェストヴェンスキー指揮ソヴィエト国立放送交響楽団(le chant du monde他)

楽器用法などめくるめく個性的ではあるのだが、一貫して古風なロマン派協奏曲的楽想が支配している。2楽章はこの曲の白眉でサティ的ピアニズムの延長上にある単純さの美学が光る極めてフランス的な美観をはなっているが、両端楽章はどうしてロマンティックで、線的で構造性の希薄な書法が裏目に出ていることもありグリーグからチャイコフスキー、ラフマニノフに至る近代ロマン派ピアノ協奏曲の系譜を「受け継ぎ損なった」だけのように感じられるところが痛い。それでなくても設計が甘く冗長感があり、何か、いやこの録音自体が独特の響きを持つソヴィエト録音であることも多分に働いている印象だと思うが、カバレフスキーなど社会主義レアリズムのピアノ協奏曲に近似した「二流感」が漂う。演奏陣に不足は無いと思うが、解釈に対して主張する強さも繊細さも感じ無い。ソゲは個性的ではあると思う。響きに初期ミヨーの協奏曲を思わせるところもあるが構造性を否定した数珠繋ぎのような書法は独特で、フランス風でもロシア風でもない個性が底流にはある。ただいかんせん・・・楽想が足りない。○にはしておく。

ソーゲ:バレエ音楽「旅芸人」

作曲家指揮ラムルー管弦楽団(le chant du monde/KING)CD

楽しいキッチュな作品で、「パラード」から毒気を抜き職人が書き直したようなバレエ音楽、と言えば大体想像がつくだろう。職人性という意味ではミヨーに近いが冒険は無く、ガーシュインに対するグローフェのような感じ、と言っても作風はぜんぜん違うけれども。派手で色彩的なオーケストレーションが演出する刹那的快楽の連環を辿り、哀歓の興に気を揺らせる、世俗的ではあるが決して焼き直しやマンネリズムには陥らない、まさに20世紀初頭パリ的な、コクトーの六人組の方向性を受け継いでいたことを示す代表作。映画音楽作家というのもうなずけるそつのなさ、わかりやすさだ。国内盤オムニバスCDに一度なっているが廃盤の模様。私はデヴェツィ・ロジェストのピーコン1番との組み合わせLPで聴いているが別にCDで構わない類の音だと思う。意外なほど演奏精度も録音も良く、ソゲの指揮も作曲家自演に多い堅さを殆ど感じさせない手馴れたものである。わりと派手に鳴っているが下品ではなく、透明でニュートラルな音色。とりあえずこれとプラッソンくらいあれば十分ではないか。○。

tag : 作曲家

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