グーエ:ヴァイオリン・ソナタ

○A.レーヴェングート(Vn)ドロー(P)(AZUR)1956シャンゼリゼ劇場・CD

ケクランの弟子で従軍後比較的若くして亡くなっている。収容所生活の後で作曲された晦渋な晩年作品の一つ、隙の無い硬質さを持つが形式を重視した理知性が裏目に出てマンネリズムを強く感じさせる。「世紀末的」で「ディーリアスがメシアンの方を向いたような」、よくあるといえばよくある、懐かしい感じの「前衛保守的作風」といったらいいのか。悲痛さの表現においてこの時代であればもっと効果的な方法はあった筈だが、この作曲家は自らに真摯に対峙した結果これを生み出したのだから素直に聴くべきだろう。2楽章のレクイエムはこの曲の中では独特の個性的な動きの印象を与えるものとなっている(それでも長く感じられるが)。同時代作曲家と密接な関係を持っていたレーヴェングート四重奏団の長がソロを演じているが、非常に微妙な音程の変化が重要となってくるこのような曲にあって、歌い込みが過ぎて「ヴィブラート酔い」を起こしているところが多々みられる。アマチュアがなんとなくそれっぽい演奏をするときのようなもので、しかしフランス派のいいところではあるのだが、この厳格な曲にはそぐわない。半音階的な動きが微分音的な動きに聴こえるところもある。艶かしいのはいいが、曲にあわない。ゴールドベルクのような演奏家に向く曲ではあると思う。SQ3番とのカップリング。
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