ペッピング:交響曲第2番

フルトヴェングラー指揮BPO(arkadia/melodiya)1943/10/30初演live(4/31?)・CD

melodiya盤の音はノイズを削り過ぎたのかボロボロで音像も安定せず耳に痛い。残響も加えたか?曲は保守的。それなりに和声含め新味を持ち込もうとしながらも、レーガーのような手堅さが目立ち、ヒンデミット的な構造の古典志向はあらわれながらもまったくヒンデミットの前衛手法に近寄らず、一楽章は所々単純なリズムの強調、予想通りの表現、ベートーヴェンとしか言えない。二楽章はエルガーにも似て旋律的で、不穏な挿句を交えつつ基本的には穏やかな流れが厚い響きの上に乗り聴きやすい。フルトヴェングラーなので少し過剰にドラマティックに感じるところはある。オケが力強すぎるのかもしれない。三楽章はドイツ的なスケルツォで、ちょっと民族的な趣のある挿句、ワグナーのように強靭に吠えるブラス、中低音域の活躍する、同曲の中ではフランツ・シュミットレベルの個性のあらわれた、だがしかし単に後期ロマン派に古典的な構造性を持ち込んだもの(ブラームスには似ない)とも聴ける楽章。やかましいスケルツォで長く感じる。四楽章は晦渋だがけして耳に辛くはないメジャーなんだかマイナーなんだかふらふらしたようないかにも世紀末音楽ふうの出だしから(世紀末ではないのだが)。弾きづらそうな変なシンコペーションもフルトヴェングラーとベルリン・フィルは押し通してしまう。半音階的で諧謔性を孕むキッチュな楽想からオーボエより提示される暗い旋律は古典的というか、ちょっと他にない感じ(だが新しくは感じない)。木管の重ね方はマーラーも思い出す。太鼓とブラスをバックに跳ねるキッチュな楽想は弦楽器の協奏的なやり取りを前に壮大さを獲得する前に断ち切れて終わる。拍手カット。アメリカアカデミズムのマイナー曲よりは聴けるが、アメリカアカデミズムのマイナー曲がキャッチーなフレーズを挟んでくるのに対して、こちらは構造に没入するあまり聴衆受けを考えていない模様。二度聞く気にはならない。初演は一回しかないのでデータはいずれにせよ同じもの。
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