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アンタイル:交響曲第5番「歓喜」

○ヘフナー指揮VPO(Other Minds)CD

50年代のモノラル録音。原盤はSPAか。代理指揮者や同時代音楽指揮者としても録音活動をしていた中欧のヘフナーとVPO(実体はVSOか)による演奏というちょっと珍しさも感じさせるもの。自作自演集CDに併録、今はamazonのmp3ダウンロードでも手に入る。曲は平易で、普通の意味でメカニカルな楽しさが追求されている。ショスタコ風だがショスタコが決して書かないような甘い旋律を誇る中間楽章をはさんで、あからさまにプロコ後期からのヒョウセツをちりばめたオネゲル的な素朴でけたたましいオーケストラの饗宴を聞かせている。私はこの演奏は悪くないと思う。充実した響きと適度な精度で、弛緩も感じさせない。暴力的な魅力は少ないが、むしろそういう音楽なのだからあたりまえだろう。切り落としたような終幕などうまくないが、これも曲がそうなのだ。アンタイルは晩年映画の世界で活躍した。それもうなづけるメタ的作品ではあるものの、部分的に現代的な不協和音が取り入れられ、才気かん発なところは感じられる。○。アンタイルの5番は二曲あるが一般にはこちらを言う。
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アンタイル:マッコンキーのフェリー序曲

○アドラー指揮ウィーン・フィル(SPA他)CD化 「アメリカの生活」と銘打った盤で、カウエルなどの比較的平易でアカデミックな作品が併録されている。アドラーは器用な指揮者ではないが手堅いので、こういうマイナー曲でもしっかり表現してくれる。この曲はちょっと聞きバーバー「悪口学校序曲」に似ている。最後がいきなりブツっと切れるような構成も似ている。また、この盤の曲全体に言えることかもしれないが、構造的なところはヒンデミットを、響きには後期ヴォーン・ウィリアムズを、垢抜けたリズム感にはウォルトンやコープランドを想起する。ジャズふうのパッセージの導入もみられるが、アメリカニズムは希薄で(無論ヨーロピアンな演奏のせいもある)、充実した書法の反面個性には乏しいと言わざるをえない。でも、面白いのだ、それで十分。アンタイルはアバンギャルドな未来派音楽で知られる作曲家だが、決して実験的作品だけではなく、こういうしっかりしたロマンティックな曲も書けたのだ、ということを改めて知らしめる。意外ですらあったが、考えてみればケージでさえ初期はマトモな曲を書いていたわけで、アメリカの作曲家侮るなかれ、といったところだ。ちなみに題名はうまく訳せませんでした、すいません。佳演としておきます。, 二枚組CD"antheil plays antheil"に収録された。
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