スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ガーシュイン:ピアノ協奏曲

ロイ・バーギー(P)ポール・ホワイトマン・コンサート・オーケストラ(naxos/youtube)1928/9/15,17、10/5(、9/5?)初録音・CD

初稿による全曲初録音盤。こういうのを聴くと同曲が嫌いになるだろう。編成が無茶小さく録音バランスも悪くてピアノが浮き立ってこない。音盤として音色も再現性が低く、耳なじみ悪い。1楽章は四角四面で固くて、シンフォニックジャズってこういう枠にはめたジャズを目していたのか、と思わせる。終盤ホーンセクションに魅力的な音色が混ざりはじめ、2楽章は大活躍でもうこれはジャズ。3楽章あたりになると弦楽器もそれなりにがんばって、まとまってはくるが、正直、ガーシュインは自身のピアノ演奏を念頭に書いていたわけで、他人がやるとバックオケのつまらなさが露骨にあらわれてしまい、残念な結果になる。これはガーシュインの名手といわれた人々の同曲録音を聴いても思うことだが、体臭を感じさせるようなものが必要な曲であり、そこを離れて、ジャズのイディオムをクラシックに取り入れた音楽として、演奏家が巧く面白味を引き出せるようになるまでは、半世紀以上を要したのだ。それまではジャズとして処理すべき内容。

youtube
スポンサーサイト

ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー

ゴーラ(P)ジョルジュ・ツィピーヌ楽団(parlophone)SP

音色はカッコ良いがつんのめり気味のクラリネット、そこからやけに性急なのは収録時間に制約のあるSPならではの現象だろうが、大胆なカットも(この曲なんてそんなもんだが)その制約のせいであるのだろう。表現が驚くほどジャジーで、ほんとにツィピーヌなのか、と思うが、輝かしく明瞭な演奏ぶりは、強力なピアニストともどもクラシカルな出自を持っていることは想像にかたくない。短いのが惜しい、けっこう聴ける演奏。英国盤。

ガーシュイン:ピアノ協奏曲

○ワイエンベルク(p)デルヴォ指揮ORTF1970/6/14live(放送日?)

明るい明るい。軽快に飛ばしていく。冗長な曲を(一貫して同じ音色ではあるが)スピードと細やかな指先でカバー。指揮者ともどもそのドライヴ感は痛快。朝から気分がいいです。ina配信

ガーシュイン:キューバ序曲

ボールト指揮LPO(EMI/warner)

野暮ったいガーシュインと言えばそれまでなのだが、まっとうなオケ作品として真面目にやっているし、オケは本気だ。

ガーシュイン:ピアノ協奏曲

ペチェルスキー(P)コンドラシン指揮モスクワ放送交響楽団(melodiya)

ロシア臭くもジャジーでもなく清潔なクラシカルな演奏、かといって四角四面にならないのはソリストと指揮者の腕。曲由来のメリハリのなさ色彩の偏りも気にならず引き締まって聴かせる。

ガーシュイン:セカンド・ラプソディ(二台ピアノ編曲)

ノック、ヘラビー(P)(動画配信)

名作ですね。もともとは別の実用的な表題を持つ作品だったのを、ラプソディインブルーのセカンド、ということで打ち出した、よりクラシカルに洗練された音楽。それをピアノ二台で演奏する珍しい映像がありました。こういう形態も昔はよくあったと思います。同時代者レヴァントのような無味乾燥な演奏をする人は稀。YouTubeでもすぐれた演奏楽しい演奏、スタイルをさまざまに聴けますのでまずはここからご覧ください。管弦楽では後半でスネアに先導され行進曲ふうになったところで、プロコフィエフ風の跳躍をするところがだいすきだ。気分転換のためアメリカ音楽回帰。


https://youtu.be/ovK1k9Ye_OY

ガーシュイン:セカンド・ラプソディ

○作曲家指揮・P(動画配信)

詳細不明。

驚いた。これはよくノイズを取り除いている。以前ガーシュイン選集(history)で自作自演が集大成された時、おそらく同じ音源が収録されていた。こんなにきれいではなかったよ。そちらではリハ音源となっていて、かなりルーズなオケ伴奏だった(注:youtubeのコメント欄には1931/6NBCスタジオ(NY)のリハーサル、プライヴェート録音に言及されているがhistory収録のものと同一と思われる)。こちらも似たようなものだが、音が抜群に良いので、クラシカルな方向性をジャズに引き戻すガーシュインの「クセ」が自然に出ている。もちろん自作自演が最高なわけはありません。YouTubeには新しい録音も沢山ありますよ。



https://youtu.be/dVtbCFoDc9c

ガーシュイン:三つの前奏曲~Ⅱ.

○リットン(P)(放送)1980/1live

ラプソディインブルーのアンコールとしてロシアで演奏されたもの。達者なソリストだがこの曲ではとくに魅力的なガーシュインを演じてみせており、自作自演なんかより数倍素晴らしい。楽しい。

ガーシュイン:ピアノのための変奏曲(アイガットリズム)

○リットン(P)(放送)1980/1live

ラプソディインブルーのアンコールとしてロシアで演奏されたもの。達者なソリストでガーシュインらしい世界を演出してみせている。

ガーシュイン:キューバ序曲

○スヴェトラーノフ指揮ソヴィエト国立交響楽団(放送)1980/1live

最初は余りの遅さにブラス崩壊し、最後は余りの速さに弦崩壊するというスヴェトラらしい傍若無人な演奏スタイルが反映された面白くも首をひねる演奏。しょうじき、同曲の北欧オケの録音が別にあったと思うので、そちらが聴けるならそちらで判断願いたい。これはもう、ねっとりした中間部含め奇怪すぎる。崩壊するロシアオケというのはライヴでは珍しくないものの、これは余りに崩壊しすぎている。ガーシュインの底浅さも露呈してしまう。部分部分美しい場面もあるし、ソロ楽器によってはとても聴かせるが、まあ、おまけで○。

ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー(グローフェ編)

○リットン(P)スヴェトラーノフ指揮ソヴィエト国立交響楽団(放送)1980/1live

曲ごとに録音状態に違いはあるし(これは悪い)一部にかんしてはLPで出ていたものと同じと思われ果たして同じ日の音源かどうか、そもそもデータが正しいかどうか不明だが、演奏様式からしてスヴェトラというのは間違いない、ガーシュインプログラムの二曲目として演奏されたもの。鈍重だが緩急がはっきりしていてロマンティックな表現も独特のバックオケに対し、俊敏でテクニックも万全、解釈も面白いソリストの対比が面白い。アンドリュー・リットンのサイトで配信されている音源。キューバ序曲も入っているのが珍しい。

ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー(グローフェ編)

◎プレヴィン(P)コステラネッツ指揮彼のオーケストラ(sony)1960/3/25・CD

クラリネットのグリッサンドのねっとりしたニュアンスからもう、クラシック専門奏者とは違う。ミューティングされたペットの音があきらかに違う。プレヴィンとコステラネッツの丁々発止「ではなく」融合して作り上げるわくわくするようなグルーヴ。バンスタでもこれはできなかったろう。早熟のプレヴィンは編曲者グローフェとも親交を結び(映画音楽作家であったわけで)若き日を境界線上の音楽にささげたわけだが、その作曲した曲目を改めて見てもそのへんで映画音楽家を名乗る作曲家とは違うわけで、やけに老けて達観したようなモーツァルトをやり京都の寺の縁側で隠居風情、その現在との違和感を往年のファンはどれだけ感じているものか、闊達な演奏を聴きながら想像されるがいい。録音のいい演奏、変なローカリズム(癖)を振りまかない演奏、それでいてこれは「シンフォニックジャズ」である(というか往年のジャズそのもの)。そこはコステラネッツ楽団の力が大きいだろう。録音もよく、楽しめる演奏。同曲に飽ききった私でも楽しめた演奏。

ガーシュイン:へ調のピアノ協奏曲

◎プレヴィン(P)コステラネッツ指揮彼のオーケストラ(sony)1960/3/25・CD

同曲の(録音面も含めて)決定盤。壮年期プレヴィンのニュアンスと攻撃性に富んだ演奏が素晴らしい。タッチも確かでミスなくクラシカルな面からの評価も高くできよう。退屈な曲をこうも魅力的にやられると、やっぱり餅は餅屋ジャズはジャズ屋、セミクラシックはセミクラシック屋だなあと思う。レヴァントは指は回るけどちっともグルーヴしない。プレヴィンは指は回るし自在に手指足を操り音楽を楽しんでいる。これだけあれば一般人はいいです。◎。

ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー

○トロヴァヨーリ(P)フェレッロ指揮聖チェチリア音楽院管弦楽団(SCO)1953/8/30・CD

最初固いかな、と思ったがたちまちトロヴァヨーリの変幻自在なピアニズムに引き込まれて行く。スピード感にあふれ粒だった音で明快に弾きこなしていくさまはレヴァントをも凌駕する勢いだ。とにかくかっこよく霊感にもあふれ後に映画音楽家として大成したのもさもありなんといった闊達さ。オケはクラシカルではあるがローマオケのアバウトさは出ず、なかなかの好演。録音がやや悪いか。○。

ガーシュインのへ調のピアノ協奏曲をいくつ持ってるんだろう?


案外少なかった・・・(盤評は過去記事を検索して見て)
ソヴィエト時代のロシア系の録音が意外とあるんですよね。

参考まで。評(○とか◎とか)は後ろに書きました。けっこうこの頃は辛らつだったみたい。無印が多いな。

<作曲家・ホワイトマン楽団・友人関係
作曲家(P)他(PEARL)1933/11/9ルーディ・ヴァレイ・ショー放送LIVE・CD◎ ~Ⅲのみ(エリオット・ジャコビ編)
ロイ・バーギー(P)バイダーベック(CL)ポール・ホワイトマン楽団(COLUMBIA/PEARL)1928/9/15-17,10/5・CD
レヴァント(P)トスカニーニ指揮NBC交響楽団(?)1944/4/2?live○
レヴァント(P)トスカニーニ指揮NBC交響楽団(ARKADIA他)1944/3/2カーネギーホールLIVE(4/2盤と同一?)・CD○

<米国人ピアニスト
ワイルド(P)フィードラー指揮ボストン・ポップス(RCA)CD
カッチェン(P)ロジンスキ指揮ローマRAI管弦楽団(CDO)LIVE・CD
カッチェン(P)マントヴァーニ楽団(DECCA)CD◎
リスト(P)ハンソン指揮イーストマン・ロチェスター管弦楽団(MERCURY)CD○

<ロシア人指揮者・ピアニスト
リヒテル(P)エッシェンバッハ指揮シュツットガルト放送交響楽団(VICTOR/hanssler)1993live・CD
ペチェルスキー(P)コンドラシン指揮モスクワ放送交響楽団(melodiya)LP◎
ソシーナ(P)A.ヤンソンス指揮ソヴィエト国立放送交響楽団(melodiya)LP○
シーゲル(P)スヴェトラーノフ指揮スウェーデン放送交響楽団(WEITBLICK)1996/9/20live・CD○

<その他諸外国系
クルト・ライマー(P)ストコフスキ指揮ザールブリュッケン放送交響楽団(SCC:CD-R)1972TV放送用録音○
ワイエンベルク(P)プレートル指揮パリ音楽院管弦楽団(EMI,DUCRET THOMSON)○

ガーシュイン:交響的絵画「ポーギーとベス」(ラッセル・ベネット編)

○スヴェトラーノフ指揮スウェーデン放送交響楽団(WEITBLICK)1996/9/20LIVE・CD

スベトラ晩年の肩の力の抜けた楽しい演奏。編曲のせいもあって非常にシンフォニックでガーシュインらしさの薄い演奏になっていて、それでも感傷的で甘やかな指揮ぶりは十分に魅力的なのだが、意外や意外、ラストはとてもリズミカルなガーシュインそのもの、オケが低温なので温まる時間が必要だったのかスベトラが温まる時間が必要だったのか多分後者だが、この一夜のガーシュインプログラムの中では頭ひとつ抜けて感情の入った演奏になっている。○。これはスラットキン(同じようにナマズ横丁組曲版を録音している)とは違う。

ガーシュイン:パリのアメリカ人

○スヴェトラーノフ指揮スウェーデン放送交響楽団(WEITBLICK)1996/9/20live・CD

ガーシュインのクラシック畑における最高傑作であり、これを聴いたかラヴェルやストラヴィンスキーが弟子入りを拒否したのも当然であり、まったく単純にして独自の極地というべきものである。アメリカ音楽をブラームス・ドヴォルザークの呪縛から軽々と解き放った、技法的にはコードとリズムと特殊楽器の導入にすぎないとしても、旋律の素晴らしさが加わるとこうなる。移民が多く戦乱起因のものも含むコスモポリタンなこの時代、ただでさえ母国の音楽を持ち込み留学先の音楽を持ち込みが繰り返されるなか、ガーシュインもロシア系ではあるのだがロシア音楽などまったく関係のないジャズという、アメリカで生まれた黒人音楽を素地とした作品を作りあげた、アイヴズもそういうことをしていたけれども、短いながらも醸成されていたそういう文化をクラシックに持ち込み、しかも国民楽派の保守的態度を真似ず、アメリカに拘泥することなくパリの街角のクラクションを鳴らす。スベトラもまたコスモポリタンだった。コスモポリタンとはほど遠い位置から、自国の作品にこだわらず積極的に多くの国の作品を取り上げ、ソ連崩壊後は各国のオケを振ってまわった・・・節操ないくらい。作品が語ってくれるからあとは美しく楽しく響かせればいい。最後だけ、異常に伸ばしてクレッシェンドさせてくれさえすれば。スベトラと曲のシンクロを感じ、ソリストの上手さを堪能し、このライブ一番の演目であったことを確認した。

ガーシュイン:ヘ調のピアノ協奏曲

○シーゲル(P)スヴェトラーノフ指揮スウェーデン放送交響楽団(WEITBLICK)1996/9/20live・CD

これは楽しめる。スラットキン盤の緩やかなテンポと透明な響き、整ったリズムを彷彿とさせるスベトラ・スウェーデンのガーシュインだが、よそよそしさを払拭するようにソリストがガーシュインらしさを発揮して、流れをいい方向に持っていっている。ソリストとオケのリズム感に齟齬を生じたような場面もあり、二楽章ではずれて感じるところもあるが、逆に二楽章が一番印象的であり、遅いテンポがリヒテル盤の鈍臭さに近いものを感じさせる三楽章、おなじくリヒテル盤と似て冒頭から重々し過ぎるも、途中からノリが俄然よくなり破裂するようなスベトラフォルテや自在なテンポ変化が驚かせる一楽章とあわせて、聴く価値はある演奏になっている。○。

ガーシュイン:キューバ序曲

スヴェトラーノフ指揮スウェーデン放送交響楽団(WEITBLICK)1996/9/20live・CD

この人はガーシュインが好きだったそうだが向いてはいない。ガーシュイン特有の響きを楽しみたい人にのみこの「音響的演奏」をおすすめする。マーラーのときと同じで、とにかく間延びして遅く、音符も長く、結果和音がしっかり聞こえるから、しかもオケが比較的冷たく正確に響くオケなので、そういうのが「リズミカルで楽天的なガーシュイン最後の作品」より好きというのなら止めない。やたらうるさくがなり立てるところは往年のスベトラを思い出させるが、リズムが四角四面なのでノリが悪い。一夜のガーシュインコンサートの一曲。スベトラはソ連時代にもガーシュインライブを盤にしている。どちらかといえばそちらのほうが、らしくはある。

ガーシュイン:へ調のピアノ協奏曲

○レヴァント(P)トスカニーニ指揮NBC交響楽団(?)1944/4/2?live

これが3月2日ともされる既出音源と同じかどうかは議論がある。私は同じと思うのだが、いくらなんでも一月違いの同日ということはないだろうものの記録と照らし合わせ別録であれば45年ではないかという説もある。演奏は作曲家と縁深いレヴァントによるもので異様なテンポに機関銃のような弾き方は色艶に欠ける音楽を提示する。トスカニーニにいたってはまったくガーシュインをやるつもりはなく、グルーヴのカケラもないクラシカルな整え方で四角四面の表現に終始する。オススメはしないがガーシュインをクラシカルな方向から即物的にやるとこうなる、という意味では聞く価値はあるか。○。録音悪。

ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー

○タッキーノ(P)不明

音質より恐らく正規音源によるものだがweb配信のデータでは不詳。曲がよくできているのでソリストさえ万全なら言うことない。おしなべてうまく、適度に遊んでいるのがいい。美しく透明な音が印象的。

ガーシュイン:パリのアメリカ人

○タッキーノ(P)不明

音質より恐らく正規音源によるものだがweb配信のデータでは不詳。ブラスのあからさまな瑕疵があることから放送ライブか。クラシック音楽スタイルながらもきっちりジャズ風を吹かせ、楽しさと理知性のバランスをとっている。同時代のクラシック楽壇によく学んでいるなあ、と細部の響や動きを楽しめる精度。そういう現代的なスタイルだからこそライブ感はなく、凡百感もあるが、日常に楽しむには十分。

ガーシュイン:へ調のピアノ協奏曲

○クルト・ライマー(P)ストコフスキ指揮ザールブリュッケン放送交響楽団(SCC:CD-R)1972TV放送用録音

クルト・ライマーは一部で著名なピアニスト兼作曲家だが、映像は自作自演の協奏曲のみでこちらは余り明瞭ではないモノラル録音のみである。ストコフスキのガーシュイン自体が珍しく、小品編曲の非正規録音しか知られていないのではないか。ストコフスキらしさは全般にわたる改変(同曲自由に改変されるのが普通でありまたソリスト意向が強いと思われる)、あくの強いソリストに付ける絶妙な手綱さばきと最後のストコフスキ・クレッシェンドにあらわれてはいるが、けしてジャズ風には流さず比較的実直な解釈をみせており(ソリストは一部ジャズ風にリズムを崩しテンポを揺らした結果オケと齟齬を生じている)、クラシック演奏のスペシャリストとして意地をみせている。

というわけでストコフスキよりライマーの素晴らしい腕とイマジネイティブな表現を楽しむべき録音であろう。レヴァントに近い即物的なテンポでぐいぐい引っ張り、諸所楽しげな遊びを織り交ぜている。ただけして硬質の表情を崩さない。細部まで明確なタッチにもスタンスはあらわれている(事故はあるけど)。スタジオ録音のため即興性が薄まっているところもあるとは思うが、ガーシュインをあくまでクラシック側から表現したということだろう。曲がやたらと冗長で、それがそのまま出てしまったのは裏返しで仕方ないか。わりと攻撃的な演奏ではあるけれど。○。

ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー

○作曲家(P)ホワイトマン&ヒズ・オーケストラ(PADA他)1924アコースティック録音・CD

依属者コンビは2録音が知られいずれもbrilliantの集成ボックスに復刻されていたかと思う。これは古いほうだが、ガーシュインの録音は非常に人気が高いせいか、様々なノイズリダクションが様々な人によって試みられており、かなりよい録音当時の状態に近いと思われる音質の復刻を耳にすることができる。作曲家はしゃっちょこばっており録音を意識した機械的なピアノを駆使し、バックもジャズとは思えないリズムの硬直ぶり、踏み外さない表現が際立っている。テンポも録音条件にあわせた速いインテンポ。ただ、そうであるからこそ音色で勝負している。冒頭のクラリネットから赤銅色の古きよき音がベニー・グッドマン様式とは違う、下品と上品の合間スレスレの感情を駆り立てる。編成を絞ったバックのいずれのソリストも、厳しく引き締めにあいながら、ただ音の質だけで起伏を作っていくのだ(この録音時期では音量による変化も期待しえない)。ピアノだって音色勝負である。もちろん、復刻により改変されそう聴こえるよう整えられたせいもあろう。しかしこれは、ポール・ホワイトマンの提唱したシンフォニック・ジャズの本質を今一度意識させるような記録であり、ガーシュインの天才がそこに注ぎ込まれた結果である。音作りは硬めなのにやわらかい印象を与える、こういう中庸のジャンルが当時あった。今はどっちかに別れている。○。

ガーシュイン:ガーシュインメドレー(編)

○ワイエンベルク(P)アムステルダム・サキソフォーン四重奏団(brilliant)CD

落ち着いた室内楽編成の無声ガーシュウィンだがこれはこれで結構楽しい。清新だ。聞き慣れたフレーズも有名な節も、何か別物に昇華されたような、でもやっぱりガーシュウィン。ワイエンベルクも指回ってる。○。

ガーシュイン:キューバ序曲(サックスアンサンブル編曲)

○アムステルダム・サキソフォーン四重奏団(brilliant)CD

超絶技巧だがいかんせんクラシカルだ。音は透明でリズムは四角四面、テンポも安定しすぎており地味さは否めない。悪くは無いし、アンサンブル的には特殊な面白みはあるのだが、基本的にガーシュイン晩年作品のカリブ的な楽しみは無い。丸にはしておく。

Gershwin : Rhaps In Blue , Cuban OV , etc / Wayenberg , Amsterdam Sax Q

ガーシュイン:アイ・ガット・リズム変奏曲

○ワイエンベルク(P)アムステルダム・サキソフォーン四重奏団(brilliant)CD

このガーシュインアルバムでは一番成功しているかも。ワイエンベルクも音色こそ軽くアップライトピアノのようですらあるが、柔らかいタッチで透明感を損なわないながらもパッションを破裂させテンポを煽りスウィングする。サックスがちょっと生硬な感は否めないし編曲も平板だが、ワイエンベルク全盛期を髣髴とさせる部分もあり、なかなか聴き応えがあります。○。

ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー(グローフェ他編)

ワイエンベルク(P)アムステルダム・サキソフォーン四重奏団(BRILLIANT)CD

かなり大人しいクラシカルな演奏。余りにスウィングしない「透明感だけの音楽」に違和感を感じる。だが、流石に年齢的にタッチの弱弱しさは否定できないものの、ワイエンベルクらしい美しい音の煌き、カデンツァでは実に軽やかな「胡麻のばら撒き」を愉しむことができる。録音操作か何かやっているのかもしれないが、サックスと音量的に拮抗できており、いや、オケが相手ならかなり辛いのかもしれないが、いや、前半はちょっと辛い部分もあるものの、生真面目なカルテットを相手に生硬なテンポを維持しながら、これが俺のガーシュインだ、と言い切っているような、往年のバリ弾きピアニストの片鱗を垣間見せる。ロンの弟子らしい、クラシカルな美学がこの生々しいロシア系アメリカ人の音楽を灰汁抜きしている。個人的には感銘は受けた。○。

tag : ワイエンベルク

ガーシュイン:三つの前奏曲

ワイエンベルク(P)(brilliant)CD

アムステルダム・サキソフォーン四重奏団とのガーシュインアルバムのおまけに入っているものだが、衰えたな・・・と苦笑してしまう。しょうがないのである。もともとバリ弾きでそれほど「深い表現」を突き詰めないピアニストだったので、ましてや老齢となると指先ももつれ1楽章などかなり危うい。3楽章になると復調するが、タッチの弱さは感じられるし、音の強弱の制御も自然さが失われている。録音が極めてクリアであるがゆえに、グルーヴを出さんとリズムを崩しにかかる一方で基本的にはクラシカルなこの人のピアニズム(音色表現)がちょっとちぐはぐで、テンポも上げられず指がついていかないさまはちょっと聞きづらい。好きなピアニストだが・・・無印。

tag : ワイエンベルク

ガーシュイン:三つの前奏曲(ハイフェッツ/ヨーヨー・マ編)

ヨーヨー・マ(Vc)カーン(P)(SONY)1992/6/15-19ハイフェッツがヴァイオリン用に編曲した譜面をさらにチェロ用に書き直したものだ。当代一の技巧派チェリスト、ヨーヨー・マのアメリカ室内楽集からの一曲である。はっきり言って、原曲を知っていると聞けない(笑)ヨーヨー・マの音は実直すぎる。クラシカルすぎるのはピアノも同じ。なんでそう聞こえるかって、ガーシュインの自作自演(ピアノソロ)をさんざん聞いたあとだからだ。こんな耽美的なガーシュインなんて(2楽章)ガーシュインじゃない!でも、終曲なんてCMででも使えそうなアレンジ(洋酒とかのCMでね)、この楽章がいちばんハマっているかも。 ,
プロフィール

岡林リョウ

Author:岡林リョウ
FC2ブログへようこそ!

検索フォーム
リンク
カテゴリ
TAG

ストコフスキ 四重奏団 フィテルベルク ミュンシュ トスカニーニ コンドラシン バルビローリ 作曲家 モントゥ アンセルメ 作曲家演奏 ブール エネスコ ガウク ミトロプーロス ロスバウト サージェント オイストラフ フランセ ワイエンベルク ORTF アンゲルブレシュト サモスード デゾルミエール イワーノフ ゴロワノフ ムラヴィンスキー ピエロ・コッポラ モイセイヴィチ ベーム セル クーベリック カルミレッリ シュヒター バーンスタイン ビーチャム パシャーエフ ツィピーヌ アルベール・ヴォルフ パレー ウォレンスタイン アラール オーマンディ サモンズ 山田一雄 ロストロポーヴィチ シェルヘン モートン・グールド ギレー モイーズ 

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。