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ヒンデミット:気高き幻想組曲

モントゥ指揮ボストン交響楽団(whra)1959/01/23live・CD

時代を考えれば良好なステレオ。モントゥーの定番と言っていいレパートリーで聴衆も慣れたような普通の反応だが、演奏はビビッドに捉えられ迫力がある。求心力を失うとヒンデミットは駄目、モントゥーは拡散的な演奏は決して行わない(録音初期から同じ)。ヒンデミットの構造をきっちり読み解いてきっちり演奏させる。このタイプの常套的で平易な曲ではヒンデミットは外さないので普通に聴いて、その独特の目の詰まった新古典主義っぷりを楽しめます。
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ヒンデミット:気高き幻想組曲

マルティノン指揮シカゴ交響楽団(RCA他)1967/10/25・CD

マルティノンのイメージ通りの演奏となっている。マーラーを得意としただけに中欧音楽でも期待させるものがあるが、これは莫大であまり曲の芯を捉えていないように聴こえる。退屈なのだ。理知的に構築してはいるが楽団はそれを譜面通りに演奏している、そこに加えるものはなく、遅いインテンポで壮麗さを演出しようとするとそこでヒンデミットのわかりやすい曲の内蔵するマンネリズムが表面化し、1枚CDではあわせて収録されたバルトークやヴァレーズにくらべて聴き劣りは否めない。中低音のひびかない楽団の性格もあるのだろう。ヒンデミットはやはり中欧の作曲家であり想定されているのは重い響きである。

ヒンデミット:主題と変奏「4つの気質」

ハスキル(P)作曲家指揮ORTF(パリ国立管弦楽団)(m&a/king)1957/9/22モントルーlive・CD

ナチからアメリカに逃れた時期の作品で、もともとバレエ音楽として企画されたこともあり、わかりやすい方の作風に依っている。弦楽合奏により奏でられる、音のズレた感じがする特有のメロディ感は、ヒンデミット独自の理論にもとづく音響工学的な観点からくるもの(と思う)、そこに「ズレの発生し得ない」ピアノを協奏的に絡ませることで芯が通り、ヒンデミット慣れしていないと取っ付きづらい作風を丸めている。作品の表題はまったく即物的なもので、主題提示のあと性格分類の四気質に沿った楽想による四つの変奏が続く。滑らかなワルツを伴う第二変奏「血液質」が躍動的で面白い。ピアノ協奏曲と扱われることが多いが、ヒンデミット自演ではピアノは技巧的パセージはしっかり盛り込まれながらも融和的で決して前面に立ち続けることはない。また、単に主題と変奏と呼ばれることもある曲で、鑑賞するさい取り立てて表題性を意識しなくてもいい。楽章間の対比の明瞭さが伝われば良いのだ。ハスキルはこの曲をよく演奏しており、楽曲内の役割もよく理解して、シャープなヒンデミットの指揮にあわせている。太くも明瞭な発音で些かのブレもなく緩急付けて弾き続ける。オケのコンディションも良い。自演はいずれも私の知る限り戦後、orfeoにバイエルン放送交響楽団と(同じハスキル)、他1955/8ないし10にベルリン・フィルとのものが残されている。ほどほどの長さと職人的な面、何より表題の珍奇さが評価されたのか、演奏機会は多い方である。

ヒンデミット:気高き幻想組曲

モントゥ指揮ボストン交響楽団(SLS)1963/8/4live

モントゥーは同曲を得意とし比較的多くの録音が発売されているがこれはその中でも上位に置けるのではないか。ヒンデミットの管弦楽作品は細部まできっちり彫刻し、要である対位構造を明確にしないとまず魅力が伝わらない。モントゥは縦をビシッと揃えてリズムの切れた表現をし、同曲にはわりと多い緩徐部もバランスを整え乱れたところ、グチャッとなるところがない。引き締まった演奏ぶりはそういうものに支えられた上で迫力があり、録音は砂ノイズが入り続け(部分部分で少し状態が違う)モノラルで情報量も少ない(音量も不足している)がなお、聴くに値する。

ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容

クーベリック指揮ヘッセン放送交響楽団(melo classic)1960/2/5・CD

壮年期の力感にあふれ、はっきりした表現のあらわれた典型的な演奏で、クーベリックがライヴで時々見せる個性的な解釈は無く、強く舞踏的なリズムで重い響きをコントロールし、浮き立つような聴感を与える一楽章はなかなか聴きものだ。手慣れた演奏という感じで、悪く言えば壮年期クーベリックらしい典型だから慣れているとああいつもの、で終わってしまうのだが、モノラル録音があまり良くないのを除けば楽しめるだろう。

ヒンデミット:画家マティス交響曲

スワロフスキー指揮ORTF(ina配信)1968/3/14放送 live

さぞかし低体温症な演奏だろうと思いきや、たしかに風がスースー通るようなところはあるものの、ヒンデミットっぽいザクッと斬り込む表現はこのオケらしくないほどで、とくに低い音域でゆっくりうねる長い音符、緩徐部の響きは深く迫るものがあり、マーラーを思わせる。もともとヒンデミットは伝わりやすい構造を持っているが、ここではスワロフスキーの特徴としての見通しの良さよりも、そういった深刻ぶったところや、激しいアタックで演出されるドラマが耳を惹く。耳を切り裂くような高音のトリル、重く轟くブラス、むしろバランスや精度を犠牲にしてまで「音楽」たろうとするところに感銘を受けた。もちろん良い音なので新古典主義らしい協奏音楽的な音の絡み合いも楽しめる。ヴァイオリンがもう少し分厚いと迫力が増すのに、というのは贅沢な要求か。スケールの大きな佳演。大きすぎて構成感が、、、それは曲のせいでもある。聴衆反応はばらける。

ヒンデミット:気高き幻想組曲

マルティノン指揮ORTF(ina配信)1969/12/10放送 live

ヒンデミットは重量感のある音でガシガシやるものと思っていたらこういう透明な演奏がでてきてちょっと戸惑う。主題の一つ一つに意味を持たせることはしない。個々のフレーズに対しては達観したようにニュアンスを盛り込まない(オケの特性でもあろう)。柔らかい音でこの作曲家特有の光明ある響きを、ことさら引き出したような表現だ。目から鱗は落ちるがこんなのヒンデミットじゃない、と思うところもある。オケには「お仕事」的な感じもする。もっとも、ヒンデミットが聴きづらい、暑苦しいという向きにはこういう解釈はありだろう。ここまで書いて、低音を捉えきれない録音のせいのような気もしてきたが、偉大で圧倒的なヒンデミットはここにはない。スコア自体が語るくらいには大言壮語ではあるので、興味があればどうぞ。弦とかもっと音を切って動きを出してほしいよなあ。

ヒンデミット:ホルン協奏曲

◯デニス・ブレイン(hrn)作曲家指揮フィルハーモニア管弦楽団(EMI)1956/11/19・CD

曲は先細りするような形態をとっており、その先のほうで逆にソリストが腕をふるう。ブレインは技術的には何も言うことがない。力強いわけでは必ずしもなく美しく良く通る音を操りオケと組みあっている。◯。

ヒンデミット:今日のニュース序曲

◯フレイタス・ブランコ指揮ポルトガル国立交響楽団(strauss)1961/11/25live・CD

忙しない新古典主義の曲だがオケはきちっと応えている。意外なほどしっかり弾けていて、求心力のある指揮者だなあと思う。序曲だけなのでわずか7分程度だけれども、フレイタス・ブランコのドイツ曲もなかなかいける。◯。

ヒンデミット:ヴァイオリン協奏曲

○カルミレッリ(Vn)作曲家指揮ローマRAI交響楽団(放送)1958/3/22live

カルミレッリの線の細い音だとやや荒く聴こえてしまうが、テクニック的には十分素晴らしい。曲は和声的にはいつものヒンデミットだがリズムが面白く、ソリストにはその変則的な動きを積極的に引っ張っていく表現の強さが求められるが、さすがそこは心得ている。オケも同様に荒さはなくはないが気にはならない。それよりは録音の悪さだろう。この曲にはオイストラフのソロによる自作自演録音もあるので、これをとりわけ聴く必要性は感じないが、曲が好きならどうぞ。

ヒンデミット:交響曲変ホ長調

○バーンスタイン指揮NYP(vibrato:CD-R)1967/3/11live

録音がチープ過ぎる。三楽章などテープ撚れが酷い箇所がある。それでも終演後のブラヴォを聴くにこれは確かに魅力的な演奏であったらしい。どの演奏でもそうなのだが前半楽章は即物的で感情の入る隙がない。三楽章にきて暴力的な律動がヒンデミットの本質を揺り起こし、四楽章で解釈の評価が決まると言ったら言い過ぎだろうか。バンスタのこのライブも三楽章から耳を惹きはじめ四楽章では壮麗なフィナーレへ向けて激しいアンサンブルが繰り広げられる。らしさ、でいくとこの四楽章もどんづまりのロマンティックな盛り上がりだろう。何はともあれ、録音ひどすぎる。○にしておく。

ヒンデミット:交響曲変ホ長調

○ストコフスキ指揮NBC交響楽団(GUILD)1943/2/28・CD

ストコフスキは拡散的でばーっとした演奏をするときと音符を切り詰めて強いアクセントをつけ突き進むときがあるが、これは明らかにオケの性向に沿って後者のやり方をとり成功した一例である。ヒンデミットの構造的書法をきびきびした指揮で的確にえぐり、前進的なテンポであおる。平易なものの激しいリズムと移調でデモーニッシュな臭いをぷんぷん撒き散らすヒンデミットの特長を存分にかき出している。冗長な緩徐楽章では特徴的な起伏を付けテヌート気味の力強い音でヒンデミットとしては常套的な表現に変化をもたらし聴く者を飽きさせない。この曲の白眉たるスケルツォ楽章では奇怪な音形をはっきり際立たせ動きの面白さを聴かせる。終楽章の盛り上がりも素晴らしい。録音がよくないゆえ○にとどめておく。凝縮された熱演。

ヒンデミット:無伴奏チェロ・ソナタop.25-3

○フォイヤマン(Vc)(COLUMBIA)1934/1/27

SP音源。極めて短い5楽章からなり全部でも8分程度、ほぼ連続して聴きとおすことができる。楽章分けにはそれほど大きな意味はなさそうだ。演奏的には現代のレベルからすると音程感などやや不確かなところがあり、録音由来かもしれないが、前衛時代のヒンデミットらしい音の鋭さが欲しいと思うところもある。まあ、私はあまりいい曲とは思わないので、これくらいしか言うことがない。古風な前衛好きなら。○。

ヒンデミット:フルート・ソナタ

○ランパル(Fl)バイロン・ラクロア(P)(HORIZONS,AJPR)1957/6/20・CD

50年録音とほとんど同じで、ただ音が悪い。明るく広い反面ノイズが気になる。この人の演奏でノイズがあるのはわりと足を引っ張る。○にはしておく。

ヒンデミット:フルート・ソナタ

○ランパル(Fl)バイロン・ラクロア(P)(HORIZONS,AJPR/CLASSIC)1950/6/13・CD

ヒンデミットはマチス以後の管弦楽曲の緩徐部においてフルート以上の楽器に効果的な旋律を吹かせる場合が多い。鉄琴などを背景として点描的な情景を描き、冷たくも美しい、ややフランス風の音楽となる。これはデュオ編成とあってその「フランス的なるもの」が更に純化されている。冒頭よりヒンデミット特有の半音階的な動きや移調よりも純粋な旋律そのものと構造の新古典性の美観が勝っている。地味だが佳品だ。ランパルだけあって更にそういった特質が強く出ると思いきや、古い録音のせいもあって比較的地味である。ヒンデミットはそれほど無理はさせないので通常の現代ソナタレベルの難度だろうか、音も地味。録音としては篭るもののこの時期にしては上出来で、ノイズリダクトがきつすぎて音場が小さい気もするものの、57年のノイジーなものより新しい演奏のように聴こえる。○。

ヒンデミット:気高き幻想組曲

○クレンペラー指揮RIASベルリン放送交響楽団(audite)1954/2/15studio・CD

auditeのやらしい抱き合わせボックス収録のマスターからの正規音源で、カップリングが難しかったせいか完全初出のようだ。たしかにモノラルだが音は聴きやすく、迫力もある。クレンペラーらしいゆっくりしたテンポ、しっかりした足どりが表面化し、他のライブ記録とはちょっと違っている。ヒンデミットのマンネリがさほど気にならない清新な解釈なのだ。とはいえ和声展開や管弦楽法などメソッド通りのものがダイレクトに聞こえるばかりなり、という点は堪え無ければなるまい。そんなでは転向ヒンデミットは聴けない。わりと暗い曲だがオケにはよくあっている。○。

ヒンデミット:気高き幻想組曲

○クレンペラー指揮スイス・ロマンド管弦楽団(ETERNITIES:CD-R)1967(57?)/3/6live

クレンペラーではEMI正規録音に近く、オケのアタックが弱くヤワで迫力には欠ける。しょうじき非力でありやる気もどうかというところだ。最後こそ偉大に盛り上げるがそこまでは退屈で、無理に遅めのテンポに抑えているようだ。ヒンデミットでも作風がマンネリ化した時期の作品で、構造や構成もまったく新味がなく、ヒンデミット慣れしているとこういう客観的なやりかたは退屈きわまりない。うーん。○にはしておくか。ここで美しいのは静かな場面での木管のやりとりだが、木管に鉄琴重ねるやり方はまったく世界の調和他と同じでヒンデミット的にはいつものやつなのである。

ヒンデミット:4つの気質

○ホッレチェック(P)スウォボダ指揮ウィンテルトゥール交響楽団(westminster)1951・LP

ピアノと弦楽オーケストラのための主題と変奏、ということでテーマを加えて5曲の組曲となっている。ハスキルがやったことで知られる。このソリストはスウォボダと組んでバッハなどいくつか録音を残しているもののよくわからない。読みすらわからないので綴りを書いておく。holletschek。それほどレア盤ではなかった(室内音楽第4番op.36-3ヴァイオリン協奏曲については昔書いた)が今はレアとされることもあるようだ。少し前はwebに出回っていた。演奏は明快な表現をとるソリストにまず好感。スワボダもこの組み合わせは手馴れたものできっちりつけてくる。ドイツ的な重さがそれほどなく、楽曲の歌謡性が浮き立ち楽しい。曲は親しみやすい。○。

ヒンデミット:「気高き幻想」組曲

○オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団(naxos)1946-47

web配信されている音源。録音は悪いが、スケールの大きくゴージャスなオーマンディの芸を楽しむことができる。ヒンデミットは即物的な表現があう作曲家で、譜面が全てを語っているから、演奏家が殊更に何か付け加えると不格好なロマン派音楽みたいになってしまう(この作品のようにわかりやすい後期作品だと特に)。この演奏もその点は否定できないが、一回聴きなら大いにアリだろう。何度も聴くかは?

ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容

○セル指揮クリーヴランド管弦楽団(naxos/columbia)1947

web配信されている音源。セルの同曲旧録で、同曲の初録音という。naxosは板起こしのようで、モノラル音源に対しかなり作為的に音をいじっているのが聞きづらいといえば聞きづらい。まだ技術的に問題を残している田舎臭いオケをセルが非常に厳しく引き締めているといったふうで、ソリストのやや自主性の損なわれている感もある。生硬なのだ。迫力はそれなりにあるのだが、セルがステレオ再録したのもわかる出来ではある。○。

ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容

○セル指揮クリーヴランド管弦楽団(DA:CD-R)1969/10/9live

ステレオということでクリーヴランドの明るい音を楽しめる。ボストンのテンション高い演奏に比べ技術面含めやや落ちる感もあるが、3楽章あたりは落ち着いた感傷的な雰囲気がある。○。

ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容

○セル指揮ボストン交響楽団(DA:CD-R)1944最終公演

オケの機能性をぞんぶんに活かした快演。録音が浅いせいか特に冒頭荒く聞こえたが、速いインテンポで突き進むさまには清々しささえ感じられる。セルにまさにうってつけの作品であり、ボストンとのものは最良とは言えないまでも楽しめる一つの記録であろう。スポーツ的快感以上のものがある。○。

ヒンデミット:序曲「キューピッドとプシュケ」

○セル指揮クリーヴランド管弦楽団?(DA:CD-R)1967/4/21live

時期からすればちょっと録音は貧弱だがセルの職人的なバトンスタイルが機械的なヒンデミットにぴたりとハマって「こういう曲には向いてるよなあ」と思わせる。派手なところはないが曲自体が比較的派手で耳なじみよいためこのくらいがちょうどいい。○。

ヒンデミット:交響曲「画家マチス」

○アンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団(放送録音)1959/10/24

じつは怪しんでいる。熱過ぎやしないか?それほどにアンセルメの「ライヴ顔」の出た演奏であり、もっとも公衆ライヴではない可能性もあるが、精緻な再現音楽の表現者としての顔は微塵も見られず、再現音楽の「その先」をおおいに熱をあげてやってこなしている。一部ノイズがひどく聴きづらいがクリアで、聴くに堪えうる。マチスは新古典とかだけ言ってないでこういう暑苦しさもあってほしい。クーベリック等の同時代の演奏に非常に似ている。○。

ヒンデミット:コンサート・ミュージック

○アンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団(放送録音)1958/3/12live

アンセルメのびっくりヒンデミットだが、驚くべき集中力と破壊力である。アンセルメの二面性を改めて思い知らされた。こういうアンサンブルの権化のような曲では「構造はスコアに書いてある、あとはドライヴするのみ!」といった高速機関車のごとき表現をとるのだ。プロコフィエフの6番正規録音がこういう演奏だったが、思えば構造的な現代曲で、自分の理解の及ぶものに対しては大いにやらかすような指揮者だったということだろう。音は悪いがクリアで不足なし。クーベリック的ですらある。オケもよくやる。

ヒンデミット:交響曲変ホ調

◎バーンスタイン指揮NYP(sony)1967/3/7・CD

日和ったヒンデミットの抽象作品の代表作ということになるだろうが、ウェバ変や世界の調和SYMあたりが好きな向きにはお勧めの律動的快楽作品であり、利点も弱点もそれら作品に通じるものがある。それらを長大に交響曲形式にまとめただけと言ってもいいだろう。緩徐楽章はぱっとしないが終楽章はウェバ変終楽章と同じ軍隊調の行進曲で終始ハイテンション(起伏が無い)、ここではバンスタの面目躍如でドンチャン終わる。バンスタNYPの組み合わせならではの硬質な娯楽的演奏で欧州オケとのタッグのように変なケレン味が無い。◎。

ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容

○チェリビダッケ指揮ケルン放送交響楽団(orfeo他)1958/9/29live

ボックス収録の一曲で珍しいものだが恐らく既出海賊盤の何度も出たものの一つだろう。海賊盤に比べて音質向上しているかといえばそういうわけでもなく、環境雑音もしくは電気的雑音にも聴こえるようなものがアンプ増幅するとかなり目立つ箇所があり、一楽章の一部で撚れが聴こえるのも少し残念。迫力はあり、ヒンデミットというフォルム重視の作曲家の作品において後年もっとチェリが取り組んでいたらけっこうなものが聴けたであろう残念さを感じさせる「発展途上」の勢いある演奏が聴ける。両端楽章で音線がややはっきりせず奇妙な音階に乗って刻むバックのリズムのキレがやや甘いところもあり、だがそのぶん勢い重視で激しい壮年期チェリの熱意が伝わり、いい意味でも悪い意味でも聴きものか。○。

ヒンデミット:ウェーバーの主題による変奏曲

バーンスタイン指揮NYP(sony)1968/1/16・CD

旋律主体のレガート気味の音作りで、いわばマーラーあたりの後期ロマン派をさばくような方法論の存在が感じられる。バンスタのNYP時代らしい演奏とも言える。1楽章からややキレが悪く精度もこの時代なりのものだが、この曲においては旋律と重い響きへの注力はけして無駄にはならない。楽しいというか、素直に面白がることはできるので、ヒンデミットが近づきにくいという人には向くと思う。もっとソリッドな音で構造が浮き彫りになるような演奏のほうが「らしい」面白さを感じられると思うが、一般的には十分。このヒンデミットアルバムはいずれも親しみやすい曲を選んでいる。○。

tag : バーンスタイン

ヒンデミット:木管楽器・ハープと管弦楽のための協奏曲

◎ベーム指揮ウィーン・フィル他(IMD)1970ルツェルン音楽祭LIVEじつはこの曲知らなかった。が、ヒンデミットの戦後の作品ということで、平易な作風を期待できるかなと思って聴いてみる。曲はおしなべてシンフォニア・セレーナのように清新な響きに満ちており、非常に清々しい聴感だ。ヒンデミット特有の半音階的な表現も織り交ざるが、やはりヒンデミット晩年の平易さが感じられ、個人的には好きな感じだ。そしてここで特徴的なのがハープと独奏木管楽器のアンサンブルである。ハープととくにフルートの絡み合いは曲にアルカイックな雰囲気をあたえ、夢幻的な調子がD、Gおよびフランス六人組の音楽を否が応でも想起する。いかにも狙って書かれているのは明白、だがちょっと晦渋なヒンデミット作品にこのような場違いでは有るがフランス的な美しさをもつ曲想がからむと、最強!混合する20世紀音楽のひとつの成果だ。元祖はドビュッシーであろうか、ミヨーを思わせる曲想でもある。このアンサンブルは全楽章で聞けるので、注意して聞いてみるとよい。とにかく、なかなかいいのだ。ちょっと構築性に欠け思うがままに書いたような感じもする曲だが、ご興味があればぜひ聴いて頂きたい。この演奏は奏者がみな達者で、最高と言ってもいい仕上がりだ。拍手は比較的穏かだが、もっとブラヴォを叫んでもいい感じだ。ヒンデミットはいろいろな音楽の素材を引用して曲作りをすることがあるが、3曲目のクラリネットによる主題提示を聴いて驚いた。若干錯綜した響きの底で、皮肉っぽく歌われる旋律は、あの「結婚行進曲」!作曲経緯が調べきらなかったので、どうしてここに(主部の曲想と比較してもあきらかに特異だ)引用されたのかわからないが、面白い発見である。結婚行進曲以外の楽想はヒンデミット特有の押しの強い旋律とやや調性感の薄い響きに溢れていて、時折ハープと木管の室内楽が典雅な響きを添えている。その中での「結婚行進曲」はやはりちょっと浮いている感じがする。ヒンデミットお得意の変な変奏も、もはや変奏に聞こえなかったりして、面白い。ヒンデミットらしいあっさりとした終わりかたは賛否あろうが、私は好きだ。,

ヒンデミット:無伴奏チェロ・ソナタ

グートマン(Vc)(MELODIYA)魅力薄・・。ヒンデミットのこのテの作品はひたすら頭でっかちで、指先だけ異常に回る事を要求される。5楽章からなるが漫然と聞くと何処で楽章が変わるのかわからない。魅力的な旋律もなければ目を剥くような斬新さもなく、まあ、よく弾くよなあ・・と独奏者に感心するくらい。独奏者も個性的な奏者とは言えない名匠タイプだから尚更つまらない。無印。,
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