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マーラー:交響曲第10 番~1楽章

○ゲオルゲ・シュナイダー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(ETERNA,DS)1960'LP

奇をてらわないすっきりした演奏。このオケの非常に美しい響きを最大限に活用した演奏ともいえる。尋常じゃない弦の純度の高い響きの交錯は、これがマーラー的かどうかは別にして、とても音楽として高みにあるものを聞いているという実感を持たせる。磨き上げられた響きのしかし何と暖かいことか。ケーゲルと似て非なる美しさだ。一貫してさらさら流れるテンポにもごくわずかながらニュアンスの揺れがあるのがいい。現代的な、というか現代音楽指揮者的な分析的な棒であればこその美しさではあるけれど、どこか人間的な気もするし、よかった。内声の奇嬌な音形をくっきり浮き彫りにする箇所などはいかにも現代音楽指揮者的だが。○。

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プロコフィエフ:交響曲第5番

○テンシュテット指揮バイエルン放送交響楽団(BR/PROFIL)1977/12/2
随分としっかりなおかつテンション高い演奏になっている。必ずしもテンシュテ向きの曲ではないとおもうけどこれは派手でかっこいい。○。凄い迫力!

ラヴェル:道化師の朝の歌

伝パレー指揮モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団(SCRIBENDUM他)CD

どことなくだらしないというか、パレーの揺れない率直な解釈を実現しかねているやや技術的に不安のあるオケだが、アメリカオケに比べると温かみというかラテン風味がその音色に充ちており、かつてパレーがフランスで作曲家と交流を持ち活躍していたころの雰囲気を伝えることには成功している。リズムの感じはよくブランコやロザンタール系だが、いささか解釈にいびつさと直線的なところが目立ち、人工的で、大きく水をあけられている。テンポは珍しく遅い。中間部の印象派的な陶酔はなかなかいい。ただ、一部木管と弦のだらしなさはいかがなものか。発音の最後を切らずに伸ばすのは解釈かもしれないがラヴェルだけに気にしざるを得ない。無印。このスクリベンダム発掘盤は長らくプレミアものだったコンサート・ホール(頒布盤)録音の復刻シリーズの一部。

(後補)この演奏はどうやらル・ルー指揮ORTFのものらしい。オケのだらしなさにちょっと疑問はあるのだが、解釈はデトロイトとは全く違うので恐らくその推定は当たっていると思われる。スクリベンダムも信用いよいよ落ちまくりだな・・・。HMVは未だにパレーと称して売っているが大丈夫なのだろうか。

TESTAMENT新譜のクレンペラー:復活

BBCアーカイブ、今度はテスタメントという「高級レーベル」で出ているわけだが、確かに音質はいいのだけれども、はっきり言ってこれを「初出」と言い切るのには抵抗がある。いつもながらタワーの詳細な説明は恐れ入るが、これは石丸などで入手可能であったアメリカ盤CD-R「ラッキー・ボール」で出ていたものと同一である。この時期の復活のライヴでこれほどまでのステレオ高音質のものは見られなかったとあって、90年代前半、BBCから借り出したライヴ音源が夏休み日中時間帯にNHK-FMで特集放送されたときはかなりの反響があったと記憶している。ラッキー・ボールは確か復活だけだが今度のものはモーツァルトが入っている。放送時はモーツァルトも放送されていた。ちなみにこの週間にはブリテンの貴重な自作自演ライヴも放送されているが、CDになるなると思われて未だになっていない(春の交響曲やシンフォニア・ダ・レクイエムあたりをやっていた)。

情報はよく吟味しないとコレクターは見誤って結構な出費をしかねない。ご注意されたし。但し音質に拘るなら迷わず買うべきである。放送を録音しただけのものと雲泥の音であることは確かだから。

ファリャ:三角帽子~三つの踊り

◎ロザンタール指揮パリ国立歌劇場管弦楽団(accord/ADES他)CD

LPの派手さにイカれてCDを買ってみたら、かなり柔らかい音にびっくり。聞きやすいけど。モノなんかステレオなんかもはっきりしない。美しくなまめかしいのは変わらず明瞭なリズムと共に品格を失わずして民族的歓興を呼び起こす。補正痕はアデだから仕方ないがやや聞こえすぎ。薄いヴァイオリンがまとまりよく聞こえるようになっているのは嬉しいが。LPでのバラケ感が消えている。ロザンタールらしい落ち着きが気にならなくもないが、極めて色彩的な音処理で十二分にカバーされている。余りにあっという間に聞けてしまう名演です。ラテンだ!ベガ録音、ウェストミンスターが買い取ってのちアデがCD化、長年を経てロザンタール追悼ボックスの一部として復活した。

フランセ:交響曲ト長調

○フィッシャー指揮アルスター管弦楽団(HYPERION)

現行盤としてはこれだけ。日本語紙を付けた外盤でも出ている。自作自演盤が死の直後位にEROLより発売されており、ほぼ遺作に近い曲も含まれていたが残念ながら入手困難。これ、いい曲です。でも、典型的なフランセの「室内楽」て感じ。弦が酷使され、ひたすら飛ばしばっかりのいわゆるフランセの譜面なのである。縦そろわねー!頭拍抜けの変拍子旋律がやらしい1楽章なんて弦楽トリオそっくりの始まり方である。曲想はいい。時期的にも確か近い、BEAセレナーデに似ている。余り目立つ曲とは言えず、特殊楽器も生かしきれていない、膨張したフランセらしくないところも感じられ、交響曲という形式にこのミニアチュールの作曲家がギリギリ接近したのがこの世界、というところだ。プロコの古典と比較されることをあまりよく思っていなかったそうだが楽想的にも余り接点は無い。ハイドンの思い出に捧ぐという副題もプロコを想起させられざるを得ない。しかし結局は響きに古典的なものが感じられる程度で、それも弦楽合奏を主体としたアンサンブルだからということにすぎない。くせがなくて聞きやすい演奏。○。

ストラヴィンスキー:春の祭典

グーセンス指揮ロンドン交響楽団(EVEREST)

テンポが落ち着いていて感興にやや欠ける。「やや」と書いたのは大いに管弦楽的な響きに申し分はないからだ。聞いていて悪くは無いが個性を感じられないし印象も余り強くは残らない。グーセンスはとにかくフクザツな響きをうまく効果的に響かせるのが得意だが、これほどの有名曲となるといろいろ文句を言われても仕方無い面もあろう。面白くないわけではないですよ、でも無印。

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ヒナステラ:パナンビ

グーセンス指揮ロンドン交響楽団(EVEREST)

この時代くらいの作曲家でストラヴィンスキーの原始主義の影響を受けていない作曲家を探すほうが難しいくらいだがこの曲も多分に漏れずストラヴィンスキーである。硬派というか、いかにも若者の書きそうな難しい顔を覗かせつつの作品であり、マジメな近現代ファンにはこの曲のほうがエスタンシアよりウケるかもしれない。私はなんともいえません。ヒナステラの出世作であり作品番号1。パナンビはちょうちょの意味。21才の作品。

ヒナステラ:バレエ組曲「エスタンシア」

○グーセンス指揮ロンドン交響楽団(EVEREST)

吹奏楽編曲が有名ですよね。ヒナステラは大正生まれで86年に亡くなっているアルゼンチンの現代作曲家。とびきり楽しくて美しい曲に派手な音響を加えて体を揺らす南米のリズム。EL&Pのメンツが編曲権交渉のためわざわざ自宅までヒナステラを訪ねたさいおおいに歓迎され、編曲も演奏も絶賛された話は有名だが(あ、ここはクラシックのページか)むしろジョン・ウィリアムズあたりの映画音楽が好きな向きはぜひ聞いてみてください。難しいこと言いっこなし!ガウチョ丸出しな民族音楽に印象派的センスを加えた初期ヒナステラ(当人の言う「客観的民族主義期」ようは単純な民族音楽期)の代表作。グーセンスの色彩的な処理が冴えまくる逸品です。4曲からなり、農園で巻き起こる色恋騒動を描いたファリャ的な内容。一曲め:農園の労働者たち、2曲め:小麦の踊り、3曲め:大牧場の牛追い、4曲め:マランボ。ちなみにEL&Pが編曲したのはピアノ協奏曲第1番第4楽章。音楽一家に生まれバルトークを弾いて育ったキース・エマーソンの面目躍如な演奏です。ロックファンには言わずと知れた「トッカータ」がその作品。クレオールの踊りがここまでハードに昇華されたというのは凄い。キースのパフォーマンスをバカにした坂本龍一が世界一のキーボーディストなんて分かる人に言ったらバカにされますよ。

ヴィラ・ロボス:ブラジル風バッハ第2番より「カイピラの小さな汽車」

グーセンス指揮ロンドン交響楽団(EVEREST)

響きはそれなりに派手だが印象に残らない演奏。楽しさがイマイチ伝わってこない。ステレオ。

チャイコフスキー:交響曲第5番

○A.ヤンソンス指揮レニングラード・フィル(ALTUS)1970年7月1日、大阪フェスティバルホールLIVE・CD

圧倒的に終楽章が聞きもの。これを聞いて感激した人間が多かったのか、やたら売れているのも頷ける。別におかしなことをやっているわけではないのだが、ここに聞かれるものは技術的なものを越えたひとつの芸術の頂点であり、チャイコフスキー5番の演奏史上にある他の歴々に劣らない名匠の成せる技の発露と見ていいだろう。ベストセラーとなっているのもさもありなんだ(2005/01現在)。終演後の壮絶なブラヴォーと拍手はスヴェトラーノフ以降のちょっとおかしなブラヴォー乱発期以前の、ほんとうのブラヴォーであり拍手である。彼らが指揮者個人に向けて叫んだのではなく、今回のこの名演自体に向けて叫んだということはこのタイミングや響きを聞けば瞭然だ。素晴らしい記録が出たものである。基本線は余りテンポを揺らさず自然な流れの上にロシア的な強靭で磊落な響きを載せていくやり方で、ムラヴィンスキーの理知的で個性的なやり方とは異なる所謂メリク・パシャーエフ的なソヴィエト式の典型、といった感じだが、内声部までしっかり整えた上で、その内声自体を磨き上げ必要以上に強く主張させていくことで音楽にボリューム感をあたえている。これがムラヴィンスキーのレニングラード?と思わせるようなミスやキレの悪さを感じるところも少なからずあり、指揮技術的にはムラヴィンスキーより劣ると感じる向きもあるかもしれない。だが、これは揺り戻しなのである。ムラヴィンスキー独特の粘らず直線的に盛り上げる方法、悪く言えばアンサンブルは素晴らしいが淡彩的で一つ一つの演奏が個性に欠け、詰まらない完成されてしまった芸ばかり聞かされるのは正直辛い。レニングラード・フィルとてそうだろう。こういう指揮者が脇にいてこそ彼らもモチベーションを保ちバランスのとれた芸を聞かせられるのだ(と思う)。ヤンソンスも単細胞に無茶苦茶やる指揮者ではない。寧ろ無理なく派手に聞かせるすべを心得ている。だからひとつひとつの楽器を聞いていても他の所謂ロシアロシアした指揮者に比べそんなに変なことはさせていない。弦はレニングラードの力強い弦そのものでそれ以上でもそれ以下でもないし(終楽章は胸のすく演奏を聞かせてくれるが)、ブラスは叫ぶところは叫ぶが(ペットの下品な響きはいかにもロシア流でほほえましい)おしなべて抑制され、特に音符の長さを厳しく制約されている。基本的に短く切り上げる傾向があり、結果発音がとても歯切れ良く、いいリズムが保たれている。ヤンソンスがリズム系の演奏にすぐれていた証左のひとつだろう。面白いのは旋律的な部分になるとグダグダとは言わないまでも自由にリズム取りをまかせているところ。基本的に短く吹かせているのに、突然アクセントの甘い長々しい吹き方をさせているところが面白い。ヘタ、と感じる人もいるかもしれないが解釈である。長々と書いたが、もちろんこれが史上燦然と輝く名演とは言わない。でも、5番のいかにも派手にやりましたよ的な演奏や、いかにもムラヴィンスキーなガチガチの演奏に飽きたら、手を出してみていただきたい。佳演。

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シェバーリン:マヤコフスキーの詩「ウラジミール・イリーチ・レーニン」による劇的交響曲

ガウク指揮ソヴィエト国立放送交響楽団他(OLYMPIA)1960・CD

録音状態はモノラルだが良好。ガウクにしては最上のたぐいだろう。曲はレーニン賛歌で特に意識して歌詞を聞く必要はないというか、聞かないほうがいい。音楽の本質を捉えるのにしばしば歌詞は邪魔である。曲的にはほんとに劇的って感じ。ブラスが吼えまくりチャイコフスキー的な盛り上がりやミャスコフスキー的な感情の揺れをわかりやすく聞かせてくれる。派手だし、比較的短いのも聞きやすさを助長している。これまたプロレタリアート賛歌な歌唱が入ってくると結構マーラーの千人を思わせる雰囲気が漂う。壮大でかつ神秘、というと誉めすぎ以外の何物でもないが、確かに聞かせる技は持っている。総じて技巧に優れたロシア音楽の優等生、という感じ。モダンな時代の人だから19世紀民族主義物が苦手なクチでも聞けると思う。もっともショスタコ中期も受け付けない人には無理だが。○。ガウクいいですよ。

tag : ガウク

マーラー:交響曲第8番

○アローヨ、ディースカウ他、クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団他(audite)1970 /6/24LIVE・CD(SACD)

名演で知られた演奏のステレオ良好録音による登場である。DGの全集でも「千人」が最も素晴らしいとされてきただけに期待させるものがある。やや硬いが聴き易い。 SACD仕様だがCDとしても聴取可能。但し拍手はカットされる。突き進むような第1部は私は大好き。バイエルンもとてもマーラーにあったオケで特に金管の響きに正統的なマーラーを聴いているのだという実感を得ることができる。とにかくこの第1部は速い!後半輪をかけて速く、力技でねじ伏せるような説得力、私は感服いたしました。また合唱の扱いも巧く、オペラ経験も豊富だったクーベリックの面目躍如だ。特に少年合唱の統制が厳しくとられているのは素晴らしい。全声部が一致団結したまとまった音楽となっており、十分この楽章だけでも楽しむことができる。肝心の第2部は巧みな歌唱が主軸となる。穏やかな表現もテンポ良く進み淀み無く流れていく。このあたりはやや中庸的と言ってもいいかもしれない。まとまりはいいがこれといった押し出しの強さに欠ける。バーンスタインのドラマを求めると少し物足りないかも。クーベリックのライヴにおけるエキセントリックさというのはこの演奏においては少しも立ってこないが、むしろそのほうが正解だと思う。クライマックスももっと壮大に天国的にしてほしかったが、クーベリックの解釈はこうなのかもしれない。○。

フランセ:クラリネット協奏曲

○フィリッペ・クーパー(cl)作曲家指揮ブレターニュ管弦楽団(accord)1992・CD

気持ち良い曲です。演奏は少々客観的。というかオケがちょっと鈍重な感じがしなくもないが、しっかりした構成感を持った演奏とも言える。フランセの曲はけっこう構造的に考えられて出来ているから、たとえば内声の細かい刻みとか重要になってくる。そのへんしっかり聞こえてくるから曲を立体的に楽しめる。曲想はいたって平易で軽快ないつものフランセ節。但し代表作に数えられることもあってなかなか聞かせる。気持ち良く聞かせる。眠らせる。牧歌的で穏やかな雰囲気の中にフランス的な美的感覚が貫かれており、このフランス音楽界のサラブレッドらしいさりげない隙の無さがなんともいえずいい。4楽章制23分はフランセにしては規模が大きいほうだし、主に室内楽編成か小規模協奏曲に力を発揮したこの人にしてはちょっと珍しい音楽の大きさがあるのだが、なにぶん和声が軽いから違和感はない。なんと68年の作品なのだけれども、時代を超越したセミ・クラシカルな喜遊曲として今後も聞かれ続けていくことだろう。クラリネットは飛びぬけてうまいわけではないが曲想とよくあった軽い音で悪くない。○。

ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ

○ロスバウト指揮ローマRAI管弦楽団(stradivarius)1959/3/24ローマlive・CD

ロスバウドが正しい読み方なのかもしれないと思ったけど別に日本人が日本語でかいてるんだからいいや。これはしょっぱないきなりびっくりする。重い!しかも速い!がしがしドシャドシャ始まるまるで重い荷物をドカドカ床に打ち付けながらリズムを刻んでいるような、この力強いダンスはなんなんだ!!とにかく余りのドイツ臭さにロスバウトの比較的現代的なイメージが崩れる。やっぱりドイツの人だったんだ。聞いた事のない「高雅」、やっぱり初曲が一番びっくりするためおすすめ。ロスバウトはこういうサプライズがあるから嬉しい。この人をバーデン・バーデンの現代専門シェフとかカラヤン的とか書いてた今や聞かない名前の評論文屋がいたけど、余りに聞いてない人の評だよなあ。マーラー中期とか聴いてみるといい。この人のラヴェルが聞けてよかった。個性的。○。オケのせいで「ほんとのドイツ」にならないですんでいるのが何より成功の原因かも。

ラヴェル:1幕の歌劇「スペインの時」(1907-9)

○マデルナ指揮BBC交響楽団(stradivarius)1960/11ロイヤル・フェスティヴァル・ホールlive・CD

ラヴェルの歌劇は苦手で、つかフランス語はわからないし歌詞見ながら聴くほど器用じゃないので敬遠しがちであった。それが、じつは聴いていた演奏にもよるのだな、と思ったのがこのマデルナ盤である。ラ・ヴァルスの暴挙で知られる「解釈しまくる」作曲家指揮者だが、同曲の面白味をよく引き出して、しかもスペイン臭さを感じさせずに熱気を溢れさせる非常にバランスのいい感覚が発揮されている。面白いうえに臭くない。とても気持ちがよく、かといってよくいる硝子系指揮者のようなツマーーーーんない薄ーーーーーい透明音楽に陥っていない、ああ、スペイン狂詩曲だ、とか、高雅だ、とかいう断片も聞き取れたりして、それが心地よい流れに乗っているのだから最後まであっというまに聞けてしまう。舞台の仕掛けが見えないのがもどかしい点も多々ある作品だけれど、音楽だけでここまで聞かせるのはマデルナのラテン気質&現代音楽気質の融合による幸福な結果。録音がやや悪いので○にとどめておく。精度の高いオケもよかったのかも。ラテンオケだったらちょっとそっちに偏ってた可能性あり。

チャイコフスキー:交響曲第6番

○クーベリック指揮バヴァリア放送交響楽団(SOUNDS SUPREME:CD-R)1974/12・CD

近い年代の盤が廉価で出ている。こっちははっきり言ってそれほど録音状態がいいわけでもなく、別に持っている必要があるとは断言できないしろもの。クーベリックらしい直球勝負の火の玉演奏で、4楽章の感情的なグイグイもっていき方も、一方では2楽章の楽しげなワルツも実にいい。3楽章は勿論盛り上がるが圧倒的かというとそこまではいかないか。盛り上がっているけどクーセヴィツキーなんかに感じられる異様な力感はない。響きはやや雑なこのオケらしさが出ているもののライヴにしては精度はかなり高いほうだろう。ヴァイオリンの対向配置をかたくなに固持したクーベリックだが、途中あきらかにステレオ効果は聞こえるものの、終楽章冒頭など音の融合具合が豊穣で引き裂かれた旋律が引き裂かれたように聞こえない。録音のせいかもしれない。悪くはないが、特筆すべき演奏ではない。ライヴなのか不明。○。

ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲第4番

○ミトロプーロス指揮ニューヨーク・フィル(SONY)1956/1/9・CD

無茶ミトプーでゴイスーです(意味不明)。力強く突き進む音楽は説得力の塊となって耳を圧倒する。曲も曲だけにささくれだった現代性が浮き立ちがちであるにもかかわらず圧倒的に抒情性が優り、旋律や和声のヴォーン・ウィリアムズ美がよく表れていて気持ちいい。最初から最後まで一気に聞けます。唐突になりがちの終楽章のファンファーレ主題も大きな設計のもとに組み込まれていて納得の流れ。ミトプーは多分ここでも暗譜で振っているのだろうが、そういう人の音楽は首尾一貫して聴き易い。とくに長い曲では細部に拘泥したいびつな音楽に比べ聴き易さとわかりやすさの点で大きく勝っている(どちらがゲイジュツ的かという問題とは別)。モノラルだがモノラルのほうがミトプーのカタマリ芸が適切に届く気もするのでこれもまたよし。そうそう、NYPのパワーも凄い。○。

チェレプニン:エクスプレッションOP.81-9

◎作曲家(P)(EMI/HMV)1935

モンポウ的?ドビュッシー的?メシアン的?そう、鳥の声。でも、もっと単純だ。まさにエクスプレッション、即興的な響きの交錯はしかし抒情性を失わない。ある冬の日の日常の出来事を切片に切り取った、そんなような音楽である。とても好き。ロシア的ではない。完全にフランス的現代。驚くほどいい音である。他にも自作自演多数。 ◎。

シベリウス:交響曲第2番

○ストコフスキ指揮フィラデルフィア・フィル(PO)1964/12/18放送LIVE

冒頭の弦の規則的なリズム音形からして既にテンポが揺れておりいかにもストコ節である。ただ、どうも響きが浅く表層的で深層に訴えかけるものが感じられないのが正直な所。クライマックスの作り方も今一つダイナミズムに欠けているように感じた。ほの暗い中からやがてベートーヴェン的勝利に向かう国民楽派の音楽としてはいささかあっけらかんと明るく開放的でハスッパすぎる。かつての手兵を使った貴重な演奏記録だが、無印。
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