プロコの誕生日

忘れてました。トップ画にわざと「テーマ」を「ターメ」って書いたのに誰も突っ込まないので元の写真に戻しました。愛器N-1号です。乗ってます。
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チャイコフスキー:イタリア奇想曲

コンドラシン指揮RCAビクター交響楽団(RCA)

確かに綺麗でロシアオケより余程垢抜けして色彩にあふれている。だが、ここには感興がない。リズム処理の巧さは光っているが、全般に落ち着きすぎている。客観的と言ってもいい。体感的に遅いのだ。もっとギチギチにイタリアンなのがこのチャイコの憧れた幻想の南欧情緒なわけで、ギトギトである必要はないし寧ろからっと乾いているほうがいいのだが、スピードとテンションは欲しい。整えすぎである。これはコンドラシンのせいなのか周囲のせいなのかわからないが長らく復刻されなかったのもわかる凡演である。無印。

フランセ:びっこの悪魔


◎キューノ(T)コンラッド(B)作曲家指揮アンサンブル・インストゥルメンタル(vega)LP

セ・ラ・ヴィから始まる喜劇(うーんテキストが読みたい、あるいは見たい)。精妙かつ精密、ミヨーをオネゲル並みに揉んで組み替えてそぎ落としたような無駄の無い書法(オネゲルは同世代以下では「内容はともかく」フランセの技巧を非常に評価していた)が牧歌的な楽想をいっそう清清しく、またシニカルに盛り立てて素晴らしい。録音も明瞭でモノラルだけど恐らく本当はステレオで収録されたのではないか(ただ私のベガ盤は音とびする(泣))。ミヨーの陰りもオネゲルの晦渋もなく、世俗的雰囲気は殆どメタクラシックだが時代を感じさせこれがまたいい。ワンパターン?それでも美しさには異論はあるまい。とにかく無駄のない機械的構造にはラヴェルが世俗音楽に手を染めたかのようなすぐれた手腕が発揮され、そこにうまく台詞がのり韻律が実に楽しい。機械といっても部品は顕微鏡で眺めるレベルの繊細さだ。「兵士の物語」と結び付けられて考えられても仕方ない室内劇ではあるけれど、もっと軽く、もっと楽しく、BEAセレナーデを更に聞きやすくしたかのような美しい曲。演奏の楽しさ、スピード感は言うまでもあるまい。いささかの陰りもないフランセの世界を楽しもう。◎。「びっこ」は差別用語。

ルーセル:弦楽四重奏曲

◎ノヴァーク弦楽四重奏団(SUPRAPHON)

これは軽やかで喜遊的で素晴らしい。ルーセルの室内楽だからといって晦渋だというイメージは誤りだ。この団体は現代的な硬質な音(でも一種東欧的な音ではあるのだが)で統一されていながらも表現がしなやかで自然であり、透明感がばっちりで生々しさが無いぶんルーセルのドロドロしたところが完全に「機構」として機能しており、余計な雑念を持ち込まない。そこがバッチリ曲にはまっている。ファーストの雄弁ぶりも鼻につかず(実際感傷的ではないが瞬間ポルタメントなどそれなりにやっている)、旋律が決して埋没しないのでスケルツォからフィナーレの流れが晩年ルーセルにしては異例に「楽しい」のだ。2楽章ですらアイヴズの「賛美歌;アダージオ・カンタービレ」を更に親しみやすくして、書法のアマチュアぽさを払拭したような、とても完成度の高い叙情音楽に聞こえる。ちゃんと旋律があったのだ、とかつ目する向きもいよう(それ以前にここまでルーセル聞いてる人っているのか?)。とにかくこの演奏、ステレオでいい録音ということもあって、抜群にいい。◎。

マーラー:交響曲第6番

○メータ指揮イスラエル・フィル(TELDEC)CD

懐かしいテイストの演奏だと思った。ストレートだけど部分的に作為が目立ち、オケがついていかない(特にヴァイオリン)、けれど何か目の詰まった感じがして聞きやすい。雑然としたふうが最近の演奏にはない「ふくらみ」を感じさせるところがある。シェフの統率「範囲」が狭い、それが逆に意識的なものだと思うが、自発性という点ではモノラル時代のNYPがよく見せた態度に似ているというか、強烈な吸引力はないけど、音楽的に豊潤に聞かせるくらいにはまとまっている。非常に一般的な書き方をしたが、まったくスタイルは違っても、やはりバンスタを思わせる音がしている、そんなところにとどめて、無難に○。いや、普通に聞きやすい。敷居が低い。

カバレフスキー:交響曲第2番

トスカニーニ指揮NBC交響楽団?(協会盤)1942

非常に音の悪い協会盤であるがリマスターした復刻があればぜひそちらを聞いてほしい。冒頭の和音だけでもう聞くのがイヤになる野暮ったいロシアン晦渋だが(これがなければ国家(某女史)が許さなかったのだろうが)、まあ前半楽章はなんとか我慢するとして(よく1楽章最後で拍手が出たもんだ、逆に感動する)、後半楽章で軽やかで楽しいカバちゃん風味が出てくるので、コラ・ブルニョン的感興はそこまで待ちましょう。トスカニーニ自体は凄いですよ。こんなのトスカニーニじゃなければまともに弾きたくないでしょう、お国ものでもあるまいにアメリカ人。最後まで雄弁にしなやかに突き進む。音響が小さくまとまるのはこの時期のライヴ録音では仕方の無いもので、決してトスカニーニ自体が小さくまとめる指揮者ではないとは思うが、まあ、スケール感は期待できない。純粋に運動だ。好意的に聞いて○、しかしあんまりにも音が悪いので無印。いっしょに入っている43年録音コラ・ブルニョン序曲なるものは英国のCD化音源と同じと思われるが非常に音は悪い。

ヴォーン・ウィリアムズ:グリーンスリーヴス幻想曲

○アンソニー・コリンズ指揮新交響弦楽合奏団(LONDON)LP

ストレートな演奏だがこの曲で何かしようとするのが無理なわけで、力強く聞ける。○。

ヴォーン・ウィリアムズ:タリスの主題による幻想曲


○アンソニー・コリンズ指揮新交響弦楽合奏団(LONDON)LP

あのダイナミックなシベリウスでモノラル時代に名をはせたコリンズによるお国モノ。予想どおりダイナミックにロマンティックで痛切な憂いを秘めた演奏だ。余りに起伏が感情的に感じるかもしれないがコントロールも厳しく雄渾に行き届いたものでけしてメロメロにはならない。ちょっと表現が性急で強すぎる感もあるが、ボールトやバルビにはないいい意味でのニュートラルさはあり、胃にもたれない程度の聞き易さは音楽を純粋に音だけで楽しめる。うねるように力強い旋律から溢れ出す詠嘆は何とも言えない号泣の叫びである。また力強いのはいいがヴァイオリンなどやや「若い」。だから少し割り引いて○にしておいたがモノラル末期の凝縮力が芸風にうまく嵌まった熱演といえるだろう。

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ラヴェル:弦楽四重奏曲

○イタリア弦楽四重奏団(EMI)CD

物凄くゆっくり演奏だけど、この曲に関して言えば(とくに1楽章は)それがとても心地いい。既にして精巧で隙の無いラヴェルの手法を裏の裏まで堪能でき、内声のマニアックな仕掛けもはっきり聞き取れ新鮮な興味をおぼえる。ただ、2,4楽章は余りにゆっくりすぎだ。丁寧、と誉めておいて○をつけるし、ドビュッシーよりは音に魅力を感じるが、それほど取り立てて騒ぐ演奏ではない。唯一速いのは1楽章の急峻部(繋ぎの部分)くらいか。

ドビュッシー:弦楽四重奏曲

イタリア弦楽四重奏団(EMI)1954・CD

妙に遅い。気宇壮大な出だしから単線の音楽になってしまっている。つまりは旋律音楽だ。ドビュッシーはハーモニーを響かせないとよさが出ない。それでもこの曲には旋律だけの魅力も十分訴えられるものがあるのだけれども、この演奏にはそれもない。とにかく旋律の歌い方にもドライブ感がないうえにハーモニーが余り意識されていないのだ。これはアンサンブルとしてもダメでしょう。。音色がイマイチで、三楽章の異様な盛り上がりも迫ってこない。無論CD復刻の痩せ方のせいもあろう。ただ、遅い!これだけは確か。三楽章の中間部くらいだろう、速さを感じるのは。遅かったらもうハーモニーか転調を聞かせるしかなかろうもんなのに・・・無印。

プロコフィエフ:交響曲第7番「青春」

サモスード指揮ソヴィエト大国立交響楽団(classound)1953・CD

一時期廉価で出まくったいいかげんなロシア盤で恐らくメロディヤ音源。間違いなく板起こしであり、LPを持ってるならまず必要ないくらいのぼやけた雑音まみれの悪音質だ。ただそれなりのプレイヤー+を使っているのだろう、安定した音像を得ることができるので冷静に聞ける。その意味で1楽章が結構たどたどしいのには気づかされたし、2,4楽章の力感にはやはりそうだったかと得心するところがある。ただ、やはり大推薦とはいかないものだ、という気がした。この盤に対する評価として無印としておく。最後のほうのハープのグリッサンドが大きくてびっくり。

グラズノフ:ギリシャの主題による序曲op.3-1

ミトロプーロス指揮ミネアポリス管弦楽団(NICKSON他)CD

ロシア国民楽派の音楽を切り貼りしていっちょ上がりみたいな感じで、最初の陰欝さからして入り込み辛い常套性があるし、オリエンタリズム溢れる主題の扱いはまるでボロディンとリムスキーのアマルガムである。西欧の特にリストあたりの先鋭な劇性を断片的に挿入している部分は寧ろ聞けるが、中後期を予感させるマンネリズムな展開のクセが横溢しているさまは(初期からして既に技法的に完成されていたグラズノフという才能の驚異的な早熟さを知らしめるものではあるが)好き嫌い大きく別れると思う。チャイコのスラヴ行進曲が嫌いな向きには絶対奨められない。手堅く纏めた感のある演奏でまとまってはいるが没入がないので白けてしまう。録音が古いので致し方ない部分もあるが、曲のよさが見えないまま終わる。無印。

シベリウス:交響曲第2番

ザンデルリンク指揮ベルリン・フィル(SARDANA:CD-R)2000/6/17

ザンデルリンクの雄大な造形には妙な甘さというか柔らかさがあり雄渾さはない。唯一例外的に深情的な二楽章ではシベリウスの暗黒面が垣間見える重量級の表現を聞くことができるが、他の楽章は余りにオーソドックスな感じがして、現代にいくらでもこういう演奏はあるように思う。だがこれらのマイナス印象はひとえにベルリン・フィルのせいだと感じた。過去を言ってもしょうがないがベルリン・フィルはこういう古参指揮者に対してかつてこんな「流した演奏」をする団体ではなかった。どこにも「らしさ」がない。アタックのあいまいさ、発音の単なる抑制、確かに技術的には高度だとは思うが、こんな音を聞きたくてこの盤を買ったのではない。オーソドックスすぎるというのは解釈のことを言っているのではない。演奏の雰囲気のことを言っている。ドイツらしいシベリウスでも、ロシアらしいシベリウスでもない。単なるシベリウスだ。面白くない。演奏レベル的には○なんだろうが、個人的に全く惹かれなかった。無印。

LPジャケットの著作権

今週の文春の表紙、LPが四枚重なっている絵柄です。アンセルメの「子供と魔法」のかわいい絵にふと目がとまりました。あとフォレレクと、コロムビアの見覚えあるような奴(ヘンデルかな)、ウェストミンスターのよくプレミアつくやつ。

でも思ったんですが、出版から50年経ってないLPジャケ、CDは絵が違うからプロモにもならないし(ウォーホールとは違うわけだ)、純粋にデザインの権利問題って発生しないのかな?特徴的なデザインだからまず写したのは間違いないしねー。

ま、誰も気がつかないかw

カラヤンの誕生日


でも世間は何も騒がずに一日が始まる、と。

マーラー:交響曲第5番

◎パレー指揮デトロイト交響楽団(VIBRATO:CD-R/TAHRA)1959/11/12LIVE・CD

いやー、激しい。マルティノンみたいな起伏ではなく、真っ直ぐ力強い。気合いまくり。これも立派なマーラーだ。ミュンシュのマーラーなんかとは桁違いに上手い。ウォレンシュタインの芸風に近いかな。普通はトスカニーニに例えるんだろうけど、ああいうよそよそしさはない。生々しさを煽る録音操作のせいもあるけど。抜群のオケコントロール、力感溢れるアンサンブルの組み立てが素晴らしすぎる。直球勝負の演奏としては躁状態のシェルヒェンに精度を与えたくらい凄い。アダージエットはともかく(弦の歌い上げ方も凄いけど)ガチャガチャした機械的構造のえぐりかたは凄まじいので、未だちゃんとは書けません。何で5番しか残さなかったかなー?オケもマーラーの音になってるし。上手いなあ。終楽章で(たぶん)ちょっとカットしている。マーラーは長いくせに隙がないからカットが難しい。違和感が生じる。でも◎。終演後になぜブラヴォが出ないのか・・・デトロイトではこれが常識だったのか?終楽章の弦は物凄いです。印象批評ばんざい。

Museに登録してみた&モントゥの誕生日

SNSは乱立多すぎて収拾がつかない状態ですが、クラシック齧った者として登録しておいてもいいのかな、と登録しときました。準会員。ここで書いてることよりもっとくだらないメモをブログとして乗っけていこうと今は思ってます。

モントゥーの誕生日です。

ドビュッシー:海

○ミュンシュ指揮パリ音楽院管弦楽団(LYS)1942/3/2・CD

無難に聞けるのである。しかし余りに無難だ。ひとつには録音の弱さ、戦中のものであり復刻のさい音が痩せるか茫洋とするかしたがための印象かもしれない。もうひとつにはフランス的であるがためにミュンシュ的でないというか、アクの強さがなく、推進力はあるがそれほど胸に迫ってこないということもあろう。ただ、解釈的にとてもしっくりくるものであり、聞きとおして心に引っ掛かりが無いというのは自然ということの裏返しだ。気持ちが悪いたぐいのものでは全く無い、むしろ逆である。オケはとてもまとまっていてアンサンブル的には十全である。気持ち的には無印なのだが、巧い演奏であることは確かなので○にしておく。

プロコフィエフ:冬の祝日(子供の組曲)

○サモスード指揮ソヴィエト国立放送管弦楽団、少年合唱団(合唱指揮:ソコロフ)(westminster)LP

8曲からなる組曲で晩年のプロコフィエフの「境地」をうかがい知ることのできる楽曲。当時西側ではあきらかに日寄った(体制におもねった)と見られた極めて平易な曲だが旋律の魅力だけでも十分に楽しめるものとなっており、現代においてイデオロギーや政治的背景抜きで改めて評価すべき楽曲だと思う。モダンな響きやコード進行は蔭をひそめ、20世紀初頭に作曲されたといっても通用しそうな感じである。演奏はかなりボリューム感があるが躍動感にも欠けていない。細かい瑕疵はともかく素直に楽しめる。録音は悪い。メロディヤ原盤だろう。
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