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ドビュッシー:カンタータ「選ばれし乙女」

○ブランザ(乙女)デグエット、ロザンタール指揮ORTF他(BAM)1962/5・LP

ロザンタールのいい部分が出た演奏だと思う。静かで穏やかな、繊細な音楽。歌唱もことさらに主張することなく邪魔をせず、ワグネリズムを巧く薄めて僅かに感情的な部分の織り交ぜた人間的な音楽だ。のっぺりとした表現も音響や楽想に魅力があるためプラスに働いている。惜しむらくは録音の古さか。○。
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スクリアビン:交響曲第4番「法悦の詩」

○ブーレーズ指揮VPO(DIRIGENT:CD-R)2009/6/12LIVE

完全アウトな音源だがまあいい。とにかく響きが美しく、調和しており、いささか古めかしいながらも当時先端の妖しくゆらめく楽想を、しっかりつなぎ止めるように厚みを保ちながら足どり確かに進めていき、畳み掛けるような表現をまじえながら長大なクレッシェンドをぶらすことなく最後、激しく引き延ばされた終止音にいたるまで明確に作りあげる。最初はいかにも鈍重だが響きに耳を集中すると「聞き方」がわかってくる。NYPのような雑味なく、録音はともかく、のめり込んで聴ける。

ドビュッシー:交響組曲「春」(ビュッセル管弦楽編曲)

○A.ヴォルフ指揮ORTF(FRENCH BROADCASTING PROGRAM)1960年代・LP

アルベール・ヴォルフらしくないゆったりとしたテンポに軟らかい表現で、放送ナレーション部分や盤自体にも指揮者について触れた部分がなくやや?もあるが、ドビュッシーについては性急で四角四面のいつもの芸風とはやや違うものを出していたようでもあるので、信用しておく。不可思議な構成の初期作品だが、冒頭よりしばらく細い編成により最初の主題が奏でられるところは新鮮。牧神以降を思わせるものの、その後はオペラティックで大袈裟、ロシアやワグナーやマンネリ化したアカデミズムからの断片をパズルのように組み立て、僅かに不思議なハーモニーを織り交ぜ、まさに同時期の幻想曲を思わせる長々しいものになっている。編曲ビュッセルの自然な上手さが光る。だが少し手堅過ぎるところもあり、高音で最も生きてくるドビュッシー独特の表現に、しっかり末広がりの中声部下支えを作り付けてしまっているから、退屈な部分も多い。最後の軽やかな主題は諧謔性がでていてヴォルフらしいと思った。○。

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チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」

○マルケヴィッチ指揮ORTF(aulide,eternities:CD-R/ina)1958/9/25モントルー音楽祭live

ターリッヒ張りの意志力にくわえ感情の起伏の大きなロマン性のバランスのとれた演奏。ロシア的なブラス表現と中欧的な弦の表現(RIASみたいな音)に、当時のORTFの底力も感じる。マルケヴィッチの演奏としては別に特徴的なものではないけれども、ムラヴィンスキーやコンドラシンに近いところにあるような演奏で、ムラヴィンスキーよりブカブカと緩いところがありコンドラシンよりウェットな変化をつけた表現が目立つ。なよっとした感傷は無いがトスカニーニよりも柔軟。4楽章はいささか尻切れの感じがしたが、意外と2楽章あたりも聴きやすかった。eternities盤は別項にも書いた。

グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲

○コリリアーノ(Vn)バーンスタイン指揮NYP(RICHTHOFEN:CD-R)1958/4/13カーネギーホールLIVE

乾いたケレン味がかつてないグラコンを聴かせている、グラズノフの記録をまったく残していないバーンスタインのしかも壮年期そのものの演奏のように思える。もちろんバックオケに過ぎないのに、これは強く開放的で、かつ職人的な処理のなされた演奏。ソリストがまた激烈なスタイルで、とくに前半部は見事なヴィルトーゾスタイルで張り詰めるようなソロを聴かせている。だが少し血が上り過ぎたようで細かい音符が怪しく感じられ始めそのまま、ロシアのようなあけすけなペットソロとのかけあい、やや落ち着きテンポが落ちるが、どんどん血が上っていって遂にメロメロな音程に。動きはあっているのだが。。それでも堂々としたフィナーレに堂々としたフラブラで終わる。個人的にはけっこう手近に置いておきたい特有の匂いのするものだが、ライヴとしては失敗かもしれない。○。

アイヴズ:交響曲第4番

○ストコフスキ指揮アメリカ交響楽団(SCC:CD-R)1970/11/17live

14日リハ(DA,SCCで音源化)の本番記録のうち15日に続いてのものになるが、ボロボロではあるもののステレオであり、情報量が格段に違う。初演正規盤を除けばリハ含め4本ある記録のうちの、これが最も「聴ける盤」と思う。15日のものを客席録音としたが恐らく15,17共に放送ACであり、客席内の同位置にマイクがあると考えたほうがいいだろう(TVはなかったのか?)。15日のモノラル録音と解釈はまったく一緒だと思うが、空疎に抜けて聴こえなかった下支えの音やノイジーな断片の数々が比較的はっきり聴き取れる。1楽章こそ虫食い状態だが4楽章までいけば、初演記録よりもこなれ滑らかにクライマックスの形成された、ストコフスキ・レガートによる超絶的世界を堪能できる。合唱の歌詞がしっかり聴き取れるだけでも大成功だ。速いインテンポでさっさと進むわりに旋律とおぼしきものは漏らさず歌うことを要求した結果、むせ返るような法悦性が滲み出てまったくもってアイヴズ的ではないが、まったくもってアイヴズ世界である。この録音状態ではしょうがないので○に留めるが、4楽章は聴きもの。

ミヨー:田園幻想曲

○アンダーセン夫人(P)スターンバーグ指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団(OCEANIC)LP・初演者初録音

10分程度のプーランクふうの散文詩だが、ミヨーの職人的なピアノ協奏曲にみられる硬質の響きと機械的な律動が後半目立ってきて、興味深いところもある。美しい六人組的楽想がピアノのとつとつとしたソロに沿うように展開されていき、穏やかだが思索的で、演奏もミヨーらしさを殊更に強調するわけではなく、抽象的にすすめている。○。

サティ:梨の形をした三つの小品~二曲

○オーリック、プーランク(P)(Bo?te ? musique他)

これは護摩粒を撒くような素晴らしい表現の作曲家兼ピアニストの音楽が楽しめる。短いしパロディが先にたつ曲でもあるが、それでもリリシズムをたたえた感傷が心を打つ。リズムの面白みもしっかり伝わる。

サティ:パラード

○オーリック、プーランク(P)(Bo?te ? musique他)

SP録音でCD未復刻というが(web配信されている)私は全集もののCDで持っていた覚えがある。ピアノは巧い。パラードがどういう曲なのかわかるように表現している・・・抽象化せずキッチュに演奏し、サティのごつごつした書法がどこに源流を持っているのかわからせるようなものである。サティは未完成の才能ある作曲家だった。未完成という部分がしかしサティの最大の価値である。新しい音楽への「抜け道」が示されていたからだ。ただ、パラードぐらいになると、音楽的な先鋭さよりもイデオロギーに基づくパロディ性が先に立ち、流行音楽という範疇で捉えられるものになってしまう。ピアニストとしても腕たつ二人はそのプロフェッショナルな部分がサティを真面目な顔にしつらえるきらいはあり、強い印象は与えないが。

ミヨー:ブラジルの思い出(管弦楽編)

○ロザンタール指揮ORTF(INEDIT,Barkley)LP

薄く莫大なステレオ期ロザンタールらしい演奏。私にはミヨーの肉汁垂れ滴るような感じがちっとも伝わってこないので、ただすらっと長々しく聴きとおすだけになってしまった。繊細で美しい響きはよいがリズムの表現に難があるように思う。

ラヴェル:夜のガスパール

○ギーゼキング(P)(PADA他)1937

正面切ってケレン味を表現するには精巧に出来上がった曲であり、即物的な表現で力強く技巧をひけらかすには繊細な音楽である。ギーゼキングは音こそ朴訥とした、墨汁の垂れるようなものになってしまっているが煌く音符の交錯を率直に描き、ロマンティックな趣を音符の緻密な濃淡付けで引き出した感傷的な演奏になっている。突き放したようなところがなく懐かしみを感じる。ギーゼキングが淡彩とか率直とか感じる向きにはちょっと聴いてみていただきたい演奏。奇怪なスカルボすら美しい。

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ミヨー:交響曲第7番

○フランシス指揮バーゼル放送交響楽団(cpo)CD

ミヨーの人好きするほうの交響曲といえる。晦渋な部分は殆どなく、新古典にたった合奏協奏曲的な音楽は緻密で胸のすくような聞き応えがあり、自在な旋律が複雑なリズム構造をまじえ魅力をはなっている。ミヨーの旋律はときどき失敗するがこの曲の旋律は素晴らしい。形式に縛られたような構成感は好悪あるかもしれないが、普通の人には面白いだろう。オケは個性はちょっと弱いかもしれないが透明感ある響きと技巧レベルは十分。

ルーセル:交響曲第4番

○ガウク指揮ソヴィエト国立放送交響楽団(brilliant)1956/5/19live・CD

一連の新作演奏会の記録でこの曲については知る限り初めての音盤化ではないか。ブリリアントの驚異的なガウク集成第二集に収録されている。余りに音が悪いうえマイナー曲ばかりでいくら単価が安くても手を出しづらそうな組ではある。ボロボロの音質でもガウクとソヴィエト楽団のリアルに強引な音作りぶりははっきり伝わる。正直肉感的過ぎ、調和より自己主張をよしとするかのようなクラスターとしての迫力は、ルーセルの簡潔できっぱりした語り口をぶよぶよの豪傑のそれに変えてしまう。ひときわ半音階的で新鮮なラインやコード進行を織り交ぜ初期に立ち返ったようなリリシズムをたたえた高音楽器が組み込まれている(この人にしては)複雑な様相をていした最後の交響曲、ガウクはわりとコスモポリタンな曲の指揮をした人なだけに繊細なフランスものでも納得させる職人的なさばきかたができるが、ルーセルだからリズムの強さはあっても鋭さがない以上違和感が否めない。構成的にはやや散文的なこの交響曲を強引に最後までつき動かす力は聴き易さに繋がっているが、違うもののように思う。ただ管楽の上手さ、フルートの美しさは印象的だった。○。
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