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ラヴェル:水の戯れ

○ヴェルコフスキ(P)(FRENCH BROADCASTING SYSTEM)LP

かなり技巧派で、難曲を弾きこなすのみならず響きや楽想の変化をとらえ非常に繊細な機微の表現をものにしている。
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バーナード・ハーマン:映画音楽「市民ケーン」組曲

○作曲家指揮コロンビア放送交響楽団(PRSC)1949/7/3CBS放送

独立記念日用の録音のようだが、音が弱い。演奏は普通。

ベネット:ヴァイオリン協奏曲イ調(一般的な様式による)

○カウフマン(Vn)バーナード・ハーマン指揮ロンドン交響楽団(PRSC)1956/5/20BBCスタジオ放送(英国初演)

素晴らしい掴みを持つ曲で、ルロイ・アンダーソンのような魅力があって、通俗的な部分含めたまらない。しかしソロに要求されるテクニックはクラシカルな王道の難しさ。この職人的な書法の融合ぶりがとても面白い。カウフマンはこの作曲家の初演をよく受け持っているようだが、安心して聴ける技巧家である。とにかくハーマンが振ってるからという意味もあって、古きよき楽しさがある。○。

ドビュッシー:フルート、ヴィオラ、ハープのためのソナタ

○ボーディン(fl)ルクアン(Va)ラスキーヌ(HRP)(FRENCH BROADCASTING SYSTEM)LP

かなりロマンチックな曲ではあり、明快な旋律を揺らし情感たっぷりに表現するオールドスタイルの解釈でも、受け入れる余地がある。響きの典雅さから曖昧な曲とおもいきや構成感は若い頃のカルテットに近く、むしろアンサンブルを聴かせる曲である。この演奏はライブ感があり、一気に三楽章続けて組み弾き抜けており、スピードが気を煽る。終盤荒さがあるがアンサンブル寄りのメンツで、強い吸引力はないものの充実感は素晴らしい。○。

アイヴズ:交響曲第2番

○バーナード・ハーマン指揮ロンドン交響楽団(PRSC)1956/4/25BBCスタジオ放送(英国初演)

後年の録音よりじつに雑で(アイヴズが下手なのだ)崩壊しまくりだが、勢いはライブ的な一発録りの気迫のうちにあり、慎ましやかだが充実したオケの力みのない上手さが、とくにブラームス的な部分を綺麗に表現している。中間楽章はアメリカふうのねっとりした音こそ期待できないが、ハーマンのロマンチシズムが必要なだけはっきり表現されている。しかしまあ、バンスタは殿堂としても、ここまでドンチャカやって、とくに二、五楽章を派手にとばしてここまで楽しげな演奏は、あまり無い。○。音はレストアされているが悪い。

ヴォーン・ウィリアムズ:仮面劇音楽「ヨブ」

○ボールト指揮ロンドン・フィル(intaglio)1972/10/12ロイヤル・フェスティバルホールlive

仮面舞踏劇という特殊なものでアグレッシブなRVWが現れた最初期の作品として記念碑的意味をもつが、長大な内容はむしろ天路歴程のようななだらかで美しい音楽に、野暮ったい田舎リズムが攻撃的な趣を持ち込むくらいのもので想定外の部分はそれほどない。職人的に巧い表現はホルストに近い管弦楽の多彩さを示し、それでもシベリウスの露骨な模倣やその他同時代もしくは前の時代のロマン派音楽からの影響を拭えず、決して新しさを聴くべき曲ではないだろう。

ここで素晴らしいのはボールトであり、そのブラームス的とも言うべき力強い表現はヴォーン・ウィリアムズムのともすると削ぎ落とし過ぎてやわになった音構造をしっかり立て直し、中欧的なオーケストレーションの重さとフランス・北欧的な響きの明るさを併せ持つその魅力を最大限に引き出す。こういう演奏だからRVWは生きてくるのである。透明で繊細な表現ばかりしていても印象には残らないし、児戯にすら思えるパセージに苦笑を禁じえない向きもあるだろうし。

もとよりRVWがキリスト教的主題によって作曲していた時期の作品でウィリアム・ブレイクの代表作である「ヨブ記」挿絵に着想を得たもので、しかしながら毒を孕むそういった原作品から完全にアクを抜き、素晴らしく聴きやすく仕立てる(そこが物議をかもす点でもあるが)ところが、好きな向きにはたまらない。長大なヴァイオリンソロがひたすらアルペジオを繰り返す場面はすっかり「あげひばり」であるが、少ないコードを際限なく繰り返しいささか長すぎて、効果はあげひばりのほうが上であろう。

但し、終曲の連綿と続く感傷的な「田園」風景とともに、ボールトにかかると非常に印象的なものに変わる。ヴァイオリンソロはまるで二胡のような非常に特殊な音を出していて、(東洋を意識しているのではなく英国民謡が元々そうなのだそうだが)五音音階に拘っている曲だからこそまるで中国や日本の静かな音楽を聴く思い。終幕のあと、永遠に続くかと思われる沈黙もボールトの作り上げた音楽の大きさを実感させる。演奏的にはとても素晴らしく、ボールトのいくつかある演奏の中でも聴くべきところは多いが、ライヴであることから○にはとどめておく。RVWは録音がよくないと繊細な魅力が聞き取れない作曲家だ。

バーバー:ヴァイオリン協奏曲

○ポッセルト(Vn)バーギン指揮ボストン交響楽団(WHRA)1962/4/13live・CD

夫婦共演である。だからといっては何だがわりとオケも前面に出て絡むこの曲では強みに働いていると思う、堅固なアンサンブルである。ちょっとブルッフ1番を思わせるところもある柔らかさとのちのち晦渋な重さを加えていく若き作曲家の志向があいまって、長い難産の甲斐もあり20世紀の名作協奏曲、しかもアメリカ産という特異な作品になったわけだが、初演期には(それほど技巧的な作品でもなく寧ろ簡素で基本に忠実な構成の作品ではあるのだが)技巧的側面がかなりクローズアップされ、非常に速いテンポと強いボウイングで、ロマンチシズムはあくまでビンビンに張った弓の隙間をぬって譜面から立ち上ってくるぶんでいい、みたいな感じのものが多かったようだ。

これも荒いソリストでいかにも戦後アメリカで活躍したふうの名技性と、音色で滑らかにロマンチシズムを奏でることとは皆無のある種の新古典性を発揮している。とにかく腕は凄まじく、女流的な細さはあるのだが、どんなに音が荒れようとも力ずくで押さえつけるやり方が随所にみられ、バーバーにあっているのかあってないのか、ちょっとロマンティックすぎる曲、とくに名技的な三楽章には向いているのかもしれない。結構盛大な拍手である。かといって二楽章も悪くは無い、何か「世界的には無名なヴァイオリン科教授の演奏」のようだ。ミュンシュの補完的立場で、またコンマスとしても働いていた指揮者はさすがボストン響を掌握しているというか、強い個性は決して出さず、弦中心のアンサンブルを効率よくまとめあげた。

ポッセルトは同曲の初演者と記憶しているが異説も聞いた(部分初演がある模様。また現在の無駄の無い版は改訂版でありその初演ライヴはクーセヴィツキーとの共演がCD化している)。少なくとも録音を残したソリストとしては最初であろう。○。

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アイヴズ:交響曲第3番

○ベイルズ指揮ワシントン・ナショナルギャラリー管弦楽団(WCFM)1950/8/6初録音盤?

時代のわりに輪郭のはっきりした録音。音は野卑ているが力強いヴァイオリンを中心に太い演奏に仕立てている。先進的ともとれるハーモニーを雑然とクラスタ的な響きとして扱うスタイルだが、アイヴズはそれでいい。一楽章は起伏に乏しくいささかくどくどしく感じるが、生硬ながらもしっかりした足どりで進める二楽章からライヴ感ある聞き心地、やはり三楽章は感情的に盛り上がるようきちんと仕立てている。さすがに一流とは言えないが、十字軍として立派ではある。○。

プロコフィエフ:チェロ・ソナタ

○ピアティゴルスキー(Vc)ベルコヴィッツ(P)(columbia,WHRA)1953/8/11-13・CD

これだけ感情のない感情を表現することに長けた演奏家であってもどうしてか同郷の友人の作品では、他の曲とは違う思い入れを感じさせる。もちろん(最盛期ではないとはいえ)20世紀を代表する大作曲家の作品、とくにフランス的な色調と明瞭な旋律に多彩で独特の表現を盛り込んだ佳作ゆえ、並ならぬ技巧と腕力さえあれば、音にするだけでいい面もある。でも、微妙な旋律表現の粘りや音の強弱の選び方には、たぶんよその国の人間には直感的には難しい部分がある。新作録音において、感情的で明るいピアティというのもちょっと珍しいし、無個性だが無茶キレるピアニストの粒たった表現も理解を極めているし、ようするに、バーバーとは想いが違うのかな。○。

ドビュッシー:チェロとピアノのためのソナタ

○ピアティゴルスキー(Vc)ベルコヴィッツ(P)(columbia,WHRA)1947/9/12・CD

この曲はピアティにあわない。単色の豪腕技巧家、ピアニストは技巧的に並ではないがこれまた色彩感がない。録音が古いからではなかろう。ピアティは醒めたチェリストで、前時代的な大仰なことはいっさいやらないが、力付くに聞こえてしまうのはその表現方法がどうしてもロシアやドイツの音楽向きに出来上がっているからにほかならない。それが細部のテヌート表現や弓圧のかけかたに出てきてしまう。ロストロ先生を想起したがああいうイマジネーションもないから、確かに原典主義的でドビュッシー晩年には適切ではあるのだが、面白みに欠ける。○にはしておく。技巧はきわめてすぐれている。フランス派にあわない。

バーバー:チェロ・ソナタ

○ピアティゴルスキー(Vc)ベルコヴィッツ(P)(columbia,WHRA)1947/5/29・CD

CDには初出とあるがLPで出ていたものと同じだろう(例の紫雲を燻らせているジャケだ)。芯のとおった音、ぶ厚い音を雄弁に奏でさせる曲、すなわちRVW的な音響の重さを持つバーバーにピアティゴルスキは向いていて、やはりフルトヴェングラーのピアティなんだと思わせる。ややわかりにくいが恐らく初録音であろう曲で、仕方なかろう。ピアノのソロも目立つがそちらも技巧的には素晴らしく、ソリストに沿って一本の音楽としている。ピアティがまだいけてた時代の技巧を味わえる。色彩的な演奏家ではないから色彩が暗く重いバーバーでは弱点がない。○。
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