マーラー:交響曲第7番「夜の歌」

○コンドラシン指揮ACO(TAHRA)1979/11/29live・CD

素晴らしく律せられ、愉悦的で官能的。(この曲の演奏にありがちな)ねっとりした情感は感じ取れないものの、音楽的な完成度は非常に高い。終始テンポが速く、それがこのだらりとした長々しい楽曲の弱点を克服するための手法に聴こえてくる。ただ、4楽章も異常なスピードでさらりと通してしまうのは、この指揮者の特質とはいえちょっと納得のいかない部分もある。前後の楽章のアンサンブルが胸のすくものなだけに、夜の歌2はもっとコントラストをつけて粘着質にいってもらったほうが「らしい」と思う。それを割り引いて○。オケの精度の高さにはびっくりする。コンドラシンのライヴはけして精度が高いものばかりではないのだが。

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ウォルトン:弦楽四重奏曲

○イギリス四重奏団(Meridian)CD

録音は最近ありがちな「丸く磨かれすぎた音」にホール残響的なものが加わっているもので好き嫌いあると思う(私は生音を余り残響なしで聴きたい派)。演奏はやや大人しめである。といっても技術的な限界が見えるとかいったことはなく、3楽章までは他盤と大差ないカタルシスが得られるのだが、4楽章がいけない。余りに落ち着いているのである。ウォルトン本人が好んだハリウッド四重奏団の録音のような、エッジの立った鋭い音で躁状態で突っ走る爽快感がなく、3楽章までと同じような調子で「4楽章」として終わらせている。ハリウッド四重奏団もやり過ぎだと思うが、もうちょっと本気、見せてほしかった。○。

ドビュッシー:カンタータ「放蕩息子」

◎ジャニーヌ・マショー(Sp)ミシェル・セネシャル(T)ピエール・モレ(B)クリュイタンス指揮トリノRAI交響楽団(ARTS他)1962/5/4live・CD

皆さん書かれていることだが、よくぞこの高音質で残してくれたという音盤で、同曲の骨董録音中最もリリカルで美しい演奏記録だと思う。オリエンタルな旋律線を初期ドビュッシー特有の軽い響きに乗せて思いいれたっぷりに紡いでゆくさま、更に細部まで明瞭に聴き取れるゆえにドビュッシーの先進性、特有の音響が如実。歌唱もいずれもクリュイタンスの注意深い棒と調和した表現を崩さず、管弦楽が先行し過ぎてドラマが置いてきぼりになることもない。クリュイタンスのいずれの録音にも言えることだが感情が比較的出やすいのにもかかわらず精度が保たれ、とくに踏み外したりミスしたりしがちなこのオケの弦楽器が滑らかに磨かれ、音色的な面で個性が抑えられてしまっている面もあるけれども、クリュイタンスのドビュッシーとしては問題ない。◎。ハープがいい!
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