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フランセ:フルート、弦楽三重奏、ハープのための五重奏曲

○リノス・ハープ五重奏団(X5 Music Group)2009・CD

このSERENADEと題された盤(現在は有料配信で手に入る)、珍しいと同時にハープアンサンブル好きには堪らない作曲家の作品が満ちており、つまり私好みであり、おすすめ。フランセらしくない曲、というか真面目なのが不思議な曲で、諸所六人組的な簡素な表現をとってみたり響きに先鋭的なものを混ぜたり変化に富んでいて、マンネリフランセしか知らない向きには1934年のこの作品を薦めたい。フランセはSP録音時代に作曲的頂点を迎えていたのだなあと思った。ドビュッシイストにももちろんおすすめ。演奏もたいへんリリカルで美しい。
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ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲第5番

○ノリントン指揮LPO(decca)CD

さすが(日本でもやった)得意な演目でありいつものエキセントリックさが陰をひそめた慈しむような表現が胸を衝く。しかしアプローチ自体は譜面に忠実、ということでなだらかな譜面を柔らかく表現するあまり特長のない印象も否めない。残響が多めで弦楽器のザッツが結構ばらけているのを上手に隠している。LPOはボールト時代から元々ある雑味を軟らかな美音を伴うロマンティックな表現の中に埋没させるような演奏をする。ノリントンには意外と補完しあう部分があるかもしれない。曲は大戦中の作品とは思えない感傷的な田園風景をベートーヴェンとは真っ逆さまに歌いあげるもの。先鋭な部分を含むものとしての3番のころの柔軟な心象性が、すっかり後期RVWの形式的な響き・旋律重視マンネリズムに転化しているとはいえ、とにかく美しい。ゆえにRVWの交響曲では、とくに最近、最もよく演目に上がっている。

ラフマニノフ:交響曲第1番

○スヴェトラーノフ指揮ソヴィエト国立交響楽団(LANNE:CD-R)1987/11/15ウィーンlive

いいかげんこのlanneの「勝手にスヴェトラエディション」にあるようなエアチェック録音をまとめて掘り出して正規CD化してほしいと思うのだが。これは死蔵するには惜しい名演である。ノイズがなければ◎にしていたところだ。ラフマニノフには造詣深い指揮者が、2番に通じる特有の移調転調、コード進行、スケルツォ的場面でのオリエンタルなリズム~それらはとても素晴らしい演奏効果をあたえるのだが、旋律が弱いこの作品では余り伝わらないことが多い~それらを分厚いオケを通して非常に判り易く浮き彫りにしてゆき、控えめながらもブラヴォが飛ぶ出来となっている。

ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲第6番

○ノリントン指揮LPO(decca)CD

ノリントンは実演でも日本を含みこの作曲家の交響曲をやっているが、最近は停止しているのか(マーラーに入れ込んでしまったのか)、全集は出来ず、この盤もレア化している。6番はノリントンの鋭い斬り込みを期待して聴いたのだが至極普通である。若干ささくれだった、と書こうとしたがこの曲自体がささくれの塊であることを思うとそれは「正しい表現」なのかもしれない。意気込んで聴いたわりにまっとうだった、という率直な反応。3,4楽章はコントラストを付けすぎないほうが聴きやすいな、とか、1楽章は余り曲の出来がよくないな、とか、ノリントンを通して発見することも多い演奏。

バッハ:管弦楽組曲第3番~アリア(G線上のアリア)

○スヴェトラーノフ指揮ソヴィエト国立交響楽団(lanne:CD-R)1980年代live

恐らく既出のコンピレーションと同じ音源。比べ音質は悪い。ロマンティックでボリュームのあるアリアで、決して褒められるべき演奏様式ではないのだが、異化されたバッハを楽しめる向きには、少なくともストーキーなら楽しめよう。いや、この時期のソビエト国立が鍛えられた精鋭の大編成による演奏、ということで、ストコの編曲とは違う意味なので注意。○。

マーラー:交響曲第5番~Ⅳ.

○スヴェトラーノフ指揮ソヴィエト国立交響楽団(lanne:CD-R)1982/11/26live

恐らく既出のコンピレーションと同じ音源。比べ音質は悪い。ただ、演奏はスヴェトラが好んだマーラーの、スヴェトラが好みそうな旋律音楽の、スヴェトラが一番脂の乗り切ったソヴィエト末期前夜の演奏だけあって聴き応えがある。ドイツ式の剛健さもフランス式の軽やかさも併せ持ちなおパワフルなロシア式の伝統を継ぐこの組み合わせに昇華されており、分厚い弦楽合奏の迫力に、迫力ではあるのに、じんとくる。○。

ミヨー:交響曲第10番

○フランシス指揮バーゼル放送交響楽団(CPO)CD

全集の一部。ほんとに素晴らしいレベルの演奏録音を達成したもので、この曲は他の交響曲に比べて若干録音記録が多いのだが、中でも群を抜いて演奏精度が高く緊張感の漲る記録となっている。1楽章の出だしこそ重いが3楽章のヒンデミット的構造の抉り方といったら巧みでオケも余裕でついていく。弦楽器が素晴らしい。4楽章は若干謎めいた感じもあるものの演奏の力できちっとまとめあげる。オレゴン州百周年委属作(1960)。60年代でこういう楽天的な音楽というのも美しい。

ミヨー:交響曲第12番「田舎風」

○フランシス指揮バーゼル放送交響楽団(CPO)CD

全集の一部。カリフォルニア大デイヴィス校農業科の依属により作曲されたものだが、パストラルから始まる短い4曲にもかかわらず、昔の小交響曲にみられた牧歌的雰囲気は薄く、わりとラジカルな印象をあたえる。複調性のミヨーというイメージにとらわれない新鮮な書法もあらわれる。演奏は過不足ない。

ミヨー:交響曲第11番「ロマンティック」

○フランシス指揮バーゼル放送交響楽団(CPO)CD

全集の一部。ミヨーもこの頃には依属による作曲が多くなり、最終的に交響曲の名を捨てて「~のための音楽」という露骨な皮肉な?題名の曲を量産することになるわけだが、これはダラス交響楽団とダラス・パブリックライブラリーの共同依属作品である。当然初録音だが初演はクレツキ。内容はけして過度にロマンティックに寄っているわけではない。アメリカ新ロマン主義に近い表現はあっても複調性による独特の響きと、これは新たな試みの一つとして投入されているようなダンサブルなリズムがミヨーという未だ挑戦的な作曲家の刻印を刻んでいる。もっとも、型にはまった戦後様式、という主として「内容」にかんする評は変わらない。3楽章制をとっている。演奏は立派である。ちょっと硬くて冷たい感もあるが、ジュネーブで亡くなったミヨーが目指したものに近いところがきっと、この演奏にはあらわれている。○。

シンプソン:交響曲第1番

○ホーレンシュタイン指揮BBC北交響楽団(放送)1961/2/18

中欧志向が強くアメリカの新ロマン主義の曲にもよく似ているシンプソンの純管弦楽曲だが、この作品(ホーレンシュタイン初演)にはニールセンの影響よりもまずはヒンデミット!ほとんどまんまヒンデミットの書法という部分がたくさんある。旋律のみ独自のニュートラルなものだ。フランス六人組系のアメリカ作曲家(コープランドを筆頭とした)、さらにはマーラーやブルックナーもあらわれる。ホーレンシュタインは立派過ぎるほどしっかり演奏。オケの力量を最大限引き出す。○。

シンプソン:交響曲第2番

○ホーレンシュタイン指揮ニュー・フィル(放送)1971/2/26

中欧志向が強くアメリカの新ロマン主義の曲にもよく似ているシンプソンの純管弦楽曲だが、この作品(ホーレンシュタイン初演)にははっきりショスタコーヴィチを思わせる焦燥感や諦念が横溢し、作風変化が伺える。ホーレンシュタインは友人の作品を、自身が得意とするブルックナーやマーラーを彷彿とさせる箇所を浮き彫りにする。繊細な旋律のニュートラルな美しさがシンプソンの唯一の独自性でありホーレンシュタインも弁えている。弦の扱いかたはショスタコ並にひどいが。。RVWの六番と似た曲、で通じるか。○。

シンプソン:イプセンの「僣望者」による幕間音楽

○ホーレンシュタイン指揮ニュー・フィル(放送)1971/2/26

イギリスのニールセン、人によってはブルックナーと呼ぶ作曲家だが、確かにひんぱんにブラスに要求される長い吹奏、ティンパニの重い音、そして透明感を失わないひびき、この陰欝な曲にもそれらに共通するものが聴かれる。演奏は実直。○。

ミヨー:ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとピアノのための四重奏曲

○アンサンブル・ポリトナール(CHANNNEL CLASSICS)CD

いわゆるピアノ四重奏曲という普通の形態を晩年になって作曲したというのも不思議で、この作曲家の本領はけして木管楽器ではなく、弦楽器とピアノなので、型にはまった晩年様式での作品には安心感もある反面少し飽きるところもある。とはいえ、この曲集で一番聴き易い。朝にぴったり。演奏は朝っぽい。○。

ミヨー:フルート、オーボエ、クラリネットとピアノのためのソナタ

○アンサンブル・ポリトナール(CHANNNEL CLASSICS)CD

1918年、比較的若い時期の作品となる。小交響曲第1番2楽章とほぼ同じ民謡主題を使用しており、崩し方こそ違うものの、同じ系統の暖かさは健在である。がちゃがちゃした部分は小交響曲とは違うもの。やはりピアノの存在感が際立つ。演奏はアベレージですばらしい。

ミヨー:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第2番

○アンサンブル・ポリトナール(CHANNNEL CLASSICS)CD

1917年、比較的若い時期の作品となる。というとまさにプロヴァンスの民謡旋律に美しい和音を載せて、しかし突然暗雲たちこめ雷鳴がとどろくようながちゃがちゃとした現代的フレーズも混ざり、そこにほのかに後年のミヨーらしさが漂う。美しい民謡はRVWを想起させられざるをえず、RVW的なるものの源流はオネゲルだけではなかった、と感じさせる。多作な中でもこういう作品を作れてしまう作曲家の類稀な才能に感動。演奏もまた美しい。

ミヨー:ヴィオラとピアノのためのソナタ第2番

○アンサンブル・ポリトナール(CHANNNEL CLASSICS)CD

正直戦争が影を落としていると言わざるを得ない曲で、チェロ音域にとどまり静謐陰鬱な情景を描く冒頭からが印象的だが、面白いのはそれでも浄化されたように透明な響きで耳を飽きさせず、かつ、快活な場面もしっかりとあって、これはヴァイオリン音域でヴァイオリン譜のような音符を煌かせ、まるでヴィオラのための曲というより、チェロとヴァイオリンの音域によるヴィオラのためのソナタ、という感じがするところだ。ミヨーは健康なころはヴァイオリンをよくしたそうだが、ヴィオラという楽器の特殊性をわかっていてこう書いているのは明白で、そういうところが興味をひく。演奏もヴァイオリン的かもしれない。○。

ミヨー:ヴァイオリン、クラリネット、ピアノのための組曲

○アンサンブル・ポリトナール(CHANNNEL CLASSICS)CD

ミヨー100歳記念で結成された団体でそれだけにオーソリティぶりを発揮して巧い。リリカルな面とラジカルな面を同時に提示するミヨーに対しあくまでリリカルなものとして描いているようで聴き易い。この曲集は曲数が多くけして多様とは言えない部分もあるが(作曲時期的にやや異なる趣がみられる程度)ミヨーの挑戦したのは音楽自体よりむしろその楽器の組み合わせにあり、とくに、この曲のようにピアノが入るとアンサンブルが締まり非常に引き立ってくる。ピアノが難しいのではなくサティの伝統を継いで必要最小限の効果的な転調を繰り返し音楽に変化をつける。この作品は36年作品でミヨー最盛期といってもいい時期のものだが、最盛期をどこに位置づけるかによるが、実験的時期は既に過ぎていて、実用的側面での個性を濃くし、いい意味でマンネリ化している。晩年になると本当にマンネリになるのだが、ここで面白いのはクラの存在で、通常ヴィオラなど想定される位置に置くことで音色的な幅を出している。とてもよくできており、演奏もすばらしい。

オネゲル:牝山羊の踊り

○ランパル(fl)(HORIZONS、AJPR/CLASSIC)1949/12/5、26?・CD

何故フルート独奏曲はみんな暗いのか。ジョリヴェを思わせる呪術的な曲だが、曲が中身をすべて語るというか、ランパルは曲の要求をそのまま表現しようとしているようだ。

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チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第2番~Ⅱ.

○カッテロール四重奏団(HMV)1921/11/14・SP

変拍子によるスケルツォである。民族舞踏の特殊なリズムを使用する曲はチャイコフスキーの室内楽には非常に多い。とはいえここではほとんどファーストが歌いときおりフーガのような構造で内声に花を持たせる、第二主題で中低音域の楽器がファーストのかわりをする、という至極普通のやり方をとっているので、構造面での安定感がリズムの不安定さをカバーし聞きやすい。そういう面で楽団も変な揺らしを入れることなく(ボロディンの2番を歌いすぎると聴いてられないグズグズの崩れ方をするのと同様に)音と音の間のポルタメントや微妙なずらしで音楽として仕立てていく手腕はなかなかのものである。技術的問題は無い。○。名曲集一枚で抜粋曲同士カップリングされたあとベートーヴェンの全曲盤穴埋めに再発されたもの。

ドヴォルザーク:交響曲第8番

○ジュリーニ指揮ACO(放送)1990/12/15(14?)live

謎の音源で、データがsony盤とかぶっており、おそらくsony盤が13日のセッションに14日の音源を加えて編集しているものと思われる。音楽はストップウォッチで計測できるものではなくアゴーギグ次第でいかようにも時間を伸縮できるものだが、sony盤で指摘される遅さというのは少なくともこの前半楽章ではまったく気になら無い。3楽章の舞曲も他に遅い演奏というのはあるので、比べて舞踏性をそこなうくらいの遅さという感じは無い。ただ中間部にてゆるやかに歌うところでは、静謐な空気の中からすべらかな盛り上がりをまさにジュリーニ・カンタービレで歌いきる魅力が発揮され、確かに遅いことは遅い。終楽章は、遅い。しかしとても歌が上手な、私が言うまでも無いが、ムーティなんかよりよっぽど、バルビローリとは違う意味だが同類として、感動的な歌を歌う人だ。○。
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