ドヴォルザーク:交響曲第8番

○シュヒター指揮NHK交響楽団(king,nhk)1959/10/4放送・CD

これは佳演。シュヒターのリズム感のよさが両端楽章に顕著に現れており、キレのいい表現が続く。4楽章の緩徐部のボリュームのある表現はロマンティックで感動的である。ドイツ風とはよく言われる言葉だが、オケがオケということもあるが、完全にローカライズされたドイツ式ドヴォルザークとは感じない。そのあたりがまたよい。意外だったのが2楽章の大人しさで、3楽章などスラヴ舞曲にもかかわらずあれほどリズムのいい指揮をした指揮者がここは真面目か!という感もなきにしもあらずだが、統制の行き届いた大人の演奏を繰り出していることは確かだ。これは意外な名演であり、「イギリス」好きにも受けると思う。録音は当時の放送録音並みで音場が狭くイマイチ。○。
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レスピーギ:ローマの松

○シュヒター指揮NHK交響楽団(king,NHK)1959/11/8放送・CD

完璧主義者として知られたシュヒターの記録である。私は「日本だから」というようなレッテルをプラスにせよマイナスにせよ貼りつけて評価するのがキライで、これはシュヒターの松であること、たまたま日本の楽団であること、という前提で聴くわけだが、なかなかによく鍛え上げられた演奏、という印象に尽きる。シュヒターの燻し銀の演奏は時にロマンティックな方向にも振れ、そこがチャイコなどでは魅力になるわけだが、ここでもヴィブラートすらかけさせないような(まドイツ式といえばそれまでだけどソリストの「棒吹き」「棒弾き」はちょっと気を削ぐ)厳しい統制があるからこそ、リリカルで透明感漂うセンスに富んだ演奏がなしえているわけである。とくに聴き所は3楽章であろう。逆に、もっと破壊的に、突進する迫力が欲しかったのは4楽章だ。数々の即興的名演が産まれている「アッピア街道」だけに、相対的には「普通」という感じ。シュヒターらしい中庸さと言うこともできるだろう。オケは決してドイツ的な雰囲気が濃いわけではない。ただ、記譜外での音色変化に乏しく、無個性な感が否めない。解釈のせいでもあろう。総じて○。

米国国歌「星条旗」

○ミュンシュ指揮BSO(altus)1960/5/4live・CD

立派である。まるでミュンシュ自身もアメリカ人になってしまったかのようだ。ただ、同曲の演奏としてはそれほど派手ではない。もちろん同時に演奏された君が代よりは気合が入っているが、そこはそれである。○。

日本国歌「君が代」

○ミュンシュ指揮BSO(altus)1960/5/4live・CD

どことなく笑いを禁じえないブカブカジャンジャンドスンドスンした君が代である。そこまで分厚いオケにユニゾンで響かせる曲ではない・・・このあとの米国国歌はしっくりくる、つまりは同じ方法でやっているにすぎないが。

ブリテン:シンフォニア・ダ・レクイエム

○作曲家指揮南西ドイツ放送交響楽団(hanssler他)1956/12/1スタジオ・CD

わりと面白くなかった。硬くて冷たい音、それほど精度の高くないオケ。ブリテンにはたくさん自作自演があるので、この擬似ステ録音をとる理由はないかも。○にはしておく。

ブリテン他:エリザベス朝の主題による変奏曲

○作曲家指揮南西ドイツ放送交響楽団(hanssler他)1956/12/1スタジオ・CD

エリザベス二世戴冠式記念にブリテンの呼びかけで複数の作曲家とともに作り上げたもの。ブリテン作品というにはいささか現代的すぎる曲もあり、擬古典とも言い切れない作品になっている。このブリテン指揮によるシリーズ録音中ではしかし皮肉なことに一番面白い。ブリテンの作風が職人的過ぎるのもあって、他の作曲家の手が入ることによって面白い曲、面白い演奏になったとも思った。○。ティペット、ウォルトンも参加している。

アフィリってどうなの?

アフィリエイト広告を削りたい。

なぜならもうブログの賑やかしとして飾り立てるほど力を入れていないし、

アフィリは収入目的じゃないし、実際ほとんど収入にもつながってない(そりゃよほどの店でしか売ってないものをメインに書いているので当たり前か・・・でも×××、おまえは許さんwアクセス数が足りないからと解除しておいてアレ買えコレ買えメルマガだけ送り続ける・・・)。

アフィリ事業者とかってだいたい、ほとんど、上から目線なんだよなあ。たとえ購買に繋がってなかったとしても、PVは上がっているので人目につく。しかしそれをブログに置かせてもらってるんじゃなくて、置かせてあげてるんだという実にいやらしい「審査」をする。それに最近はほとんど、アフィリ広告置いてる「一般(著名ではない)」利用者は

「強制メルマガ購読者」

としかみなされていないようで・・・アフィリ通信と称する、余りにブログ内容とかけ離れた商品買え買えメールが、購買意欲をそそるとでも思っているのだろうか。

gooのほうはやむをえずこうやって続けているのだが、ブログ事業者以外のアフィリを一切掲載せず軽いFC2のほうにほんとは移りたい、というのはそういうことでもあります。いや、アフィリ解約してソースいじればいいんですが、めんどくさい。。

ええ愚痴でございます。

お気に召さない事業者様がいらっしゃったらどうぞ配信停止してくださいな。一時期アフィリタグを本文内に埋めたがためにFC2移行がうまくいかなかったところもあり、本文にはこれからも埋める気はありません。amazonは手軽なのでつい埋めてしまうけど、amazonはメルマガなんて送りつけてこないからね。メルマガやめてくれよほんと。

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グラズノフ:パ・ド・カラクテール

○ヤブロンスキー指揮ロシア・フィル(NAXOS)2006/10/10-15・CD

この曲集は作曲時期にばらつきがありながらも作風の軸がいっこうにずれないため一くくりにして「グラズノフ」として聴けるのが面白い。「ロマンティックな間奏曲」と同時期の作品で、オリエンタルな主題を持ちながらも初期作品のような軽やかさがあって、間奏曲の手垢のついた感じ(裏返して個性)が無い。演奏は丁寧で勢いもある。

グラズノフ:2つの小品

○ヤブロンスキー指揮ロシア・フィル(NAXOS)2006/10/10-15・CD

OP10番台の作品で、国民楽派の跡目を継ぐ天才期のものだということがよくわかる。1曲目牧歌からして後期と変わらない手腕と、あとは天から降ってきたような美しい響きに纏われている。2曲目東洋の夢、といっても既にボロディンやリムスキーとは異なるスマートさを身につけており、小品であっても印象に残る。演奏は精度が高く同時にロシアの音を楽しめる好演。

グラズノフ:劇音楽「仮面舞踏会」

○ヤブロンスキー指揮ロシア・フィル(NAXOS)2006/10/10-15・CD

グラズノフでも1910年代の作品でもう後期といってもいい作品だろう。厚ぼったい特有のオーケストレーションが削ぎ落とされ、個性は薄まったがスマートで優雅な作品に仕上がっている。もうちょっと内容的には過激なものになるべきだろうが、グラズノフという時代にはこれですら批判の声に晒されたようだ。初演まで4年かかり、その後30年忘れられた。普通に擬古典的な部分を含め聴ける音楽で(ハチャトゥリアンらとは時代が違うのでそこはちゃんと意識が必要)、演奏も程よいので、機会があれば。

グラズノフ:ロマンティックな間奏曲


○ヤブロンスキー指揮ロシア・フィル(NAXOS)2006/10/10-15・CD

1900年に作曲されたということでグラズノフの作曲的ピークの時期に生まれた小品。あきらかに6番交響曲の緩徐楽章などと似通った内容をもち、それらを好む向きには薦められるが、飽き易いすれっからしには睡魔を催すだろう。演奏は原作主題にいちゃもんがつき初演が大幅に遅れた大曲、仮面舞踏会の余白埋めではあるが、意外とちゃんとしている。音色にロシア風味を残しながらもスヴェトラの乱暴な一発録りとは違った丁寧な仕上がりとなっている。自作中に比しては平凡ながらも変奏や移調に巧みな手腕が発揮されていることがよくわかる。○。

ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」

○ハーティ指揮ハレ管弦楽団(columbia)1923/4/10、10/23、24・SP

これは快演。時代と小編成なりのおかしな部分(たとえば弦楽器ベタ弾き・ポルタメント導入によるドヴォ特有の機械的構造のぶれ)はあるがそれもほんの一部で、3楽章などトスカニーニ張りのスピードとトスカニーニにはありえない軽やかさで存外の出来だった。ハミルトン・ハーティ時代のハレ管弦楽団は高名だった。それもさもありなんな、録音もクリアな感じ。提示部繰り返しなしだがカットは無い。○。

タンスマン:弦楽のための6楽章

ルコント指揮ORTF室内合奏団(barclay、INEDIT)LP

演奏するぶんには面白いと思う。しかし、中途半端な現代音楽だ。新しい試みもバルトークに及ばない。タンスマンにこういうスタイルは、私は求めない。演奏はとてもこなれた楽しいものだが、構造を念頭に置かないとちいとも面白くない。本質に触れていないのか、本質が無いのか。無印。

ジョリヴェ:フルート協奏曲

○ランパル(fl)リステンパルト指揮ザールブリュッケン室内放送交響楽団(HORIZONS、AJPR)1954/6,66/3・CD

曲はちょっと聴き平明(旋律が美しい)だが何度も聴くとノイズ的に絡んでくるバックオケの存在を無視できず、ああ、「赤道」の人なんだなあ、という感触を受ける。フルートというソプラノ楽器を使うわりには地味なところも否定できず、もうちょっと旋律を引き立たせるオケを書けばよかったのに、とも思うがジョリヴェの否定になってしまうのでそこはそれ。ランパルだからこその「どんな曲も吹いてみせるわ」の意気が若さとあいまって「この曲くらいなら特に何もしないわ」というそつのなさをみせている。

ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番

○ブダペスト四重奏団(RCA/victor)1940/2/2・SP

驚くほど現代的な演奏だが40年代ともくれば当たり前か。現代の精度尺度からすれば驚くに値しない(とくに旋律表現の中でちょっとフォルムを崩すあたり即興的レベルに聴こえる)けれど、模範とすべき引き締まったアンサンブル、先導していくファーストの程よい雄弁さ、なかなかのものである。○。

マーラー:大地の歌~Ⅴ抜粋、Ⅵ抜粋

○ピアース(T)フェリアー(Ms)ワルター指揮VPO(PEARL)1947/9/11放送live・CD

SPエアチェックの板起こしらしく、両楽章冒頭から四分前後で切れている。ワルターの、後年のバーンスタインを思わせる独特の伸縮するロマンチシズムがオケの身体的共感により音楽に昇華している様子がとくに顕著で、全曲聴きたかったが仕方ない。ピアースの晴朗な歌唱が印象的だが、このCD自体はフェリアの小品集。○。

マーラー:交響曲第1番「巨人」

○ジュリーニ指揮BPO(testament)1976/3/1live・CD

重厚な巨人で驚くが、スケールも巨人で、テンポも表情付けも今のマゼールのような印象だ。もっと感情的な歌いまわしがあって、そここそマニアを惹き付けていたとは思うが、それにしてもベルリン・フィルとの組み合わせの奇妙さというか、ジュリーニのどろどろした歌謡的な重さがオケの純粋に響きの重さと合致すると、けっこうあくが抜けて過度なロマンチシズムが薄まり、ブラヴォーに昇華するのだなあと。ジュリーニとしてもマーラーとしても少し違和感はあり、物足りない人もいようが、これはこれでありだと思う。○。

スクリアビン:交響曲第3番「神聖な詩」

○セムコウ指揮ワルシャワ国立フィル(STOLAT)LP

あっけらかんとしたところはあるが、中庸という表現が最も似つかわしいか。特長は挙げづらいが聴きやすく適度に楽しめる。この曲にも注ぎ込まれているどろどろしたものは殆ど濾過されているようで、オケの特性でもあろうが、純音楽的だ。○。

ボロディン:弦楽四重奏曲第2番~Ⅲ.夜想曲

○レナー四重奏団(COLUMBIA)SP

よく穴埋めに使われていた曲だがレナーのすっきりした演奏は甘い音色(とフィンガリング)を除けば古びることなく届く。もともと楽器同士の絡み合いが単純な曲ではあるのだが、よくアンサンブルが組み合っていて、響きも美しい。録音環境もよかったのだろう。○。

ブライアン:交響曲第4番「勝利の歌」

○マクレンナン(sp)マッケンジー指揮エジンバラユース交響楽団・合唱団(Aries)LP

原題はジークフリートである。ブライアンについてはwikiに一通り翻訳されているので詳しくは書くまい。ただ、1番「ゴシック」にくらべて全く演奏されない数多くの交響曲の中で、アマチュアレベルで音もノイジーとはいえ、このような「短い曲(つまり通常の作曲家の交響曲レベルの長さ)」が演奏録音されているだけでも価値はある。ここでのブライアンはゴシックのような巨大なガラクタのごった煮(失礼)で交響曲名義の音楽を作り上げたわけではなく、きちんとオラトリオとしてのまとまりをもった交響曲名義の音楽を作り上げており、アマチュア上がりとは思えない作曲の腕を持っていたことは確かだ。構造こそ平凡ではあるが、和声的に不安定で、20世紀イギリス音楽としてはなかなか野心があり面白い。演奏はさすが合唱の国イギリスだけあって、力強く(文字通り)歌い上げ盛り上げる。うまいなあ。○。
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