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プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第1番

○カッツ(P)ボールト指揮LPO(CEMBAL D'AMOUR/EMI)CD

いきなり下品なブラスのぶっ放しから始まるが、すぐにソリストが主導権を持ち音楽を流麗に展開させてゆく。プロコフィエフ的な色彩の鮮やかさな変化は楽しめる。フランスっぽいこまやかな和声のリリシズムはさほど引き立たない。いずれソリストによるところが大きく、同時代のバルビローリに較べれば余り数の無いボールトのバックは丁々発止というわけにはいっていない。
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ウォルトン:スカピーノ序曲

○コシュラー指揮プラハ交響楽団(OCCD)1967/2/8live・CD

コシュラーらしい勢いが楽しい。ウォルトンにおける「ティル」なわけだが楽曲自体は勇ましい軍国調からハリウッド的抒情旋律と現代的展開をなす清々しいもので、中盤では色々と工夫がなされ、倍のテンポの抒情旋律が構造的なアンサンブルの上に流れていくところが私は大好きなのだが、この演奏、というか録音では旋律がやや弱く立体感がイマイチ、せっかくの対位構造が引き立ってこない。ウォルトンのこのあたりの作品は構造をバランスよく浮き彫りにしてくれないと魅力半減。勢いと力強さは認めるが、そのあたりはややマイナス。○。

ワグナー:タンホイザー序曲

○ローゼンストック指揮NHK交響楽団(NAXOS)1956

NML配信限定のシリーズだが一部はe-onkyoからダウンロードできる。これはまあ、旋律だけ聴いていれば楽しい、レベル的には厳しいものがあるがローカルオケの頑張った演奏、とでも言っておけばよいか。お世辞にも本場の演奏とは比べられないが、ローゼンストックにマーラー的な抒情性を感じる人もいるかもいないかもしれない。

ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」抜粋

○ローゼンストック指揮NHK交響楽団(NAXOS)1956

NML配信限定のシリーズだが一部はe-onkyoからダウンロードできる。これは技術的問題抜きにすればわかりやすい演奏で、最初はパワー不足が否めないが旋律や響きの中の抒情性が引き出され、抜粋自体も第一部第二部からのハイライトということで十分楽しめるだけのボリュームはある。最後は打楽器の力感も不足なく終わる。あくまでローカルオケの演奏というレベルではあるが、それなりに楽しめます。タンホイザー序曲と三角帽子二組とのカップリングだが三角帽子(欠落あり)はかつてリアル媒体で復刻されたことがある。

ストラヴィンスキー:交響詩「夜鳴きうぐいすの歌」

○作曲家指揮NHK交響楽団(NAXOS)1959

NML限定復刻で昨秋物議を醸したN響シリーズの一枚で、併録は映像が残る火の鳥組曲だ。今はe-onkyoからダウンロード販売されているが、FLACかWAVのハイレゾ音源なのでファイルがでかく、環境によってはかなり不便するだろう(しかも一週間しかダウンロードできない)。こんな古い音源をハイレゾって何だろうと思うし実際目覚ましくレストアされた音とは言えない。演奏は今日よりにもよって放映された演奏会形式の歌劇(デュトワ)と比べれば歴然だが、発音が鋭く厳しく縦を揃えられている半面、抒情的表現が半端で軟らかさや膨らみがなく緩急がただ音色や音量だけによってつけられた乾燥した演奏だ。デュトワの演奏よりも技術的に優れているように聞こえるのはこの演奏の特殊性に起因しているか。音源として楽しめると言うよりは記録として面白い。交響詩版は歌劇の二幕以降の作風に依ったもので無調的なフレーズとハルサイそのもののようなバーバリズムによったリズムに音響が数学的な面白みをかもす。歌劇の筋書きが入って無いとやや聴き辛いかもしれない。

ドビュッシー:交響組曲「春」

○ビーチャム指揮RPO(DOCUMENTS、artone他)1946、1947・CD

ビーチャムのドビュッシーはノルソルだ。これは乗ったほう。意外と初曲もみずみずしくRPOの美質がよく出ており、モデレは浮き立つようなビーチャム得意の前進的な表現が聴かれ、鮮やかな色彩感もビーチャムらしい。余りに自然な調性変化もビーチャムらしい。それが悪い方には動いていない。○。

バーバー:チェロ協奏曲

○ネルソヴァ(Vc)作曲家指揮ロンドン新交響楽団(decca)1950年代・CD

ソリストは素晴らしい。オケがどうにも甘い。バーバーはこの名義のオケと他にも録音を残しているし、その指揮技術にも定評はあったが、さすがに協奏曲をさばく腕までは磨き上げられなかったか。曲はオネゲルやウォルトンを彷彿とさせるカイジュウさがあるが、技巧的な見せ場が多くバーバーらしい聴き易さもある、それをソリストは鋭敏に感じとってしっかり表現していてよい。○。

ドビュッシー:カンタータ「放蕩息子」~1.行列と踊りの音楽

○ビーチャム指揮RPO(EMI)1959/10/5、11/23・CD

愉悦的な音楽、若干民謡調の入った曲にビーチャムは適性があるし、実際好きでもあったのだろう。生硬なオーケストレーションもものともせず、前進的な音楽を提示し瑞々しく突き通す。短いもののビーチャムらしさのあらわれた演奏。

ドビュッシー:牧神の午後のための前奏曲

○ビーチャム指揮RPO(EMI)1957/3/25・CD

引っ掛かりがない。比較的ロマンティックな演奏だと思うが音色には特段魅力的なものはなく、意外と美しくもない。このような起伏の無い曲にビーチャムは合わないようだ。

バーバー:ヴァイオリン協奏曲

○コーガン(Vn)P.コーガン指揮ウクライナ交響楽団(BRILLIANT)1981/12/15live・CD

むっちゃ荒いな、ごまかすしというところだがソリストにマイクが近すぎて聞こえなくてもいいものまで聞こえてしまってるのは確か。さらに、開放弦を臆面もなく駆使するさまに、これこそロシアのやり方だった!と感動。適度に深くあまり揺れの無い音色はバーバーにあっている。安定した音のほうが古風な同曲にはあう。オケは素晴らしい。ニュートラルというか、バランスよく技巧的にも力感にも問題なし。弦も木管も美しい。ソリストを食ってる。二楽章中盤になってようやく余裕が出て高音に柔らかないい音が聴けるようになるのは、やはりコーガンといえどもやり慣れない曲では硬くなるということか。しかしバックオケも負けずに頑張るのでこのあたりは全体としてよい。コーガンの左手に不安は依然残るものの、三楽章は頑張るしかないといった所だ。ロシアのバリ弾き奏者特有の荒々しい右手もだんだんとのってきてコーガンらしさが感じられてくる。バーバーの録音としてかなり貴重な様式ではないか。バックオケの毒々しいくらいの色彩感にも圧倒される。○。

グラナドス:ゴエスカス~間奏曲

○アルボス指揮マドリード交響楽団(dutton,cedar)1928/4・CD

歌劇からの有名な抜粋で冒頭がパクられたりすることもあるが、短く、他愛のない小品。アルボスらしいというか、国民臭をふんぷんに漂わせることもなく、素直に楽しませてくれる。

グラナドス:スペイン舞曲第6番

○アルボス指揮マドリード交響楽団(dutton,cedar)1928/4/18・CD

他愛のない小品だがアルボスらしいというか、国民臭をふんぷんに漂わせることもなく、素直に楽しませてくれる。

トゥリーナ:幻想的な舞曲~二曲

○アルボス指揮マドリード交響楽団(dutton,cedar)1928/4・CD

トゥーリナの新しさがファリャ張りの管弦楽法できらびやかに伝わってくる。スペイン国民楽派としての立場を明確にしたトゥーリナ、そこにはフランスの新しい音楽の息吹を受けながらも、リズムや旋律には伝統的な音楽からのものが横溢し、新しさの先をそこに見出すという清々しいほどの国民楽派的保守性を感じる。アルボスの指揮は落ち着いているがリズム処理や細かい表現の明瞭さは比較的新しいノリの感じがする。

トゥリーナ:交響詩「ロシーオの行列」

○アルボス指揮マドリード交響楽団(dutton,cedar)1928/4/16・CD

色彩的で開放的なアルボスの指揮ぶりはしっかり伝わってくる。曲が短く、平易なので指揮者としての腕うんぬんは斟酌しがたいところがあるのだが、オケがなかなかに巧く美しく、楽しい音楽を展開してくれている。duttonの復刻はいいがライナーをもうちょっとちゃんとして欲しい。○。

ジョリヴェ:マナ~三曲

○ユーディナ(P)(BRILLIANT)1964/8/24・CD

MELODIYAに四曲抜粋のライブ録音があるが別物だろう。モノラルながら明瞭で、力強い演奏を楽しめる。ジョリヴェらしい呪術的というか一種マンネリズムがメシアンと歩調を合わせた作曲家としてその時代に存在したことを改めて認識させるわかりやすさ。スクリアビンとメシアンの間。しかし六曲全曲聴きたかった。

ドビュッシー:歌劇「ペレアスとメリザンド」

○アンゲルブレシュト指揮フィルハーモニア管弦楽団、BBC合唱団、モラーヌ(ペレアス)ダンコ(メリザンド)(TESTAMENT)1951/6/1放送録音・CD

元々正規録音される予定だった組み合わせというのも驚きだが、完璧な歌唱陣もさることながらイギリスオケがアンゲルブレシュトでこれをやった、明晰でデジタルなアンゲルブレシュトが軟らかな音で技巧的には「何気に」完璧にこなすオケを振ったらこういうものができた、というのがアンゲルブレシュトファンには驚き。アンゲルブレシュトがフランスオケの色彩感を頼りにしていたのがわかる半面イギリスオケの技術が自然で滑らかな音楽表現を可能とし、アンゲルブレシュトの目指すところを一段上に引き上げているようにも感じる。RVWじゃないか、と思わせる瞬間。だが物語が進むにつれ、独唱の圧倒的な説得力にオケはあくまでバックという意識へ落ちる。歌のひとつひとつを単独で歌曲録音として出しても成立しそうだ。。

しかし録音が悪い!ノイズが終始聞こえる。◎にはできない。

ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1911原典版)

○モントゥ指揮BPO(TESTAMENT)1960/10/6、7放送live・CD

危惧していたが・・・。作曲家が若いころ愚鈍としたこの指揮者、まさにそのままの冒頭からひとくさり。オケのせいもあるだろう。だが初曲よりしばらくたつと慣れてきたのかドイツオケの迫力がモントゥのバレエ指揮者としての強靭な持ち味とあいまって、ズレがちだった縦も何とかなり、ロシア舞踊では依然ノリや精度に問題はあるものの愚直なまでにリズムを揃えようという意識が感じられ、なんとか許容範囲内に収まる。いやこのリズム感は無いなあと思うのだが(ポリリズムという点を鑑みても)レストアの良さもあって響きは面白い。フルートあたりは上手いし、ブラスはイマイチだが味はある。でも全般として褒められた出来だろうか?出来のいい場面と悪い場面の差がありすぎだ。細かい事故を論ったらきりがない。対して弦は強靭だ。しかしまあ、よく考えたらモントゥのペトルーシュカには多かれ少なかれそういう側面はあったなあと。弱音部のリリシズムはいい。人形が死んで、パラパラと拍手が入ってきて、この曲自体へのベルリンの理解がそもそも無かったのかなあと想像した。BPにこんな色彩感を出させたのは評価できよう。

ドビュッシー:牧神の午後のための前奏曲

ビーチャム指揮LPO(LSO)(dutton/IRON NEEDLE他)1939/2/13・CD

SP起こしだがノイズの中からも聞こえてくるのは「勘違い演奏」。音色に問題は無いのに解釈が前時代のロマン派というか、ワグナーのような明瞭さをもった楽曲として演じられ違和感がある。オールドスタイルなのに何か突き放したようなところがある。魅力的ではない。ビーチャムのドビュッシーには当たりはある。これは珍しくハズレだ。LSOと表記しているものがあるがLPOの誤りと思われる。

ヴォーン・ウィリアムズ:富める人とラザロの五つの異版

○デル・マー指揮バーミンガム市立交響楽団(EMI)1980/8/21-22・CD

なかなか独特。変奏曲の中でアクセントを異様に強調している箇所がやけに印象に残った。緩急の付け方の激しさはデジタルチックで、ある意味正統な古典回帰の演奏法かと思う。新古典めいたRVWの楽曲にピリオド演奏のやり方を少し取り入れようとしていたのではないか?しかし違和感は無く、他にはない個性を発揮した良演として◎に近い○。

ヴォーン・ウィリアムズ:タリスの主題による幻想曲

○デル・マー指揮バーミンガム市立交響楽団(EMI)1980/8/21-22・CD

あまりに素っ気ない出だしから足を掬われるが計算の内、クライマックスでは全体で歌い上げる。カルテットと弦楽合奏という入れ子構造を強調する演奏も多い中、あくまで独特の響きを聴かせるためだけの構造としてできるだけ全体に融合させ、また、ビーチャムの弟子らしくロマンティシズムを煽らずノーブルに演じてみせている。あまり好きなやり方ではないが、作曲の講義をRVWから直接受けていた指揮者の見識として面白い。
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