ブリッジ:ピアノ三重奏曲第2番

○ブリテン(P)メニューイン(VN)ジャンドロン(VC)(BBC)1963/6/24LIVEこの曲は聞き比べをするほど聞いてきたわけではないが、呆れるほどに巧いこの三雄の手にかかると否応無くその輝きを増すように思える。晦渋で現代的な作風だが、ブリテンの胡麻を振り撒くようなぱらぱらという音の美しさにまず耳を奪われる。フランスふうの静寂は瞑想的な雰囲気をかもす。メニューインの細かいヴィブラートが独特の艶を添える金属質の細音はまた無気質な楽想に感情の綾をくわえている。ジャンドロンが弾いているというのも驚きだが、目立った動きはないもののやはりフランスふうといおうか、ロストロのような豪腕ではなくエスプリを感じさせる繊細な表現が他二者とマッチしている。ふつう三人のソリストやヴィルツオーソが集まったアンサンブルというのはお互いが邪魔しあってあまり成功しないように思えるが、音色的にはギリギリであるもののその他はとても噛み合ったところを見せており、まず成功といっていいのではあるまいか。曲的に派手さはないが、イギリス音楽に興味があるなら聴いてみても損はすまい。○ひとつ。 ,
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