マーラー:交響曲第5番

○マデルナ指揮フィラデルフィア管弦楽団(sls)1971/11live

唸らせる名演。天下の奇演7番VSOライヴで知られるマデルナの、作曲家ならではの理解と創意が、極めて細かに織り込まれた表情付けの一つ一つ、そして全体的にも、意識的に扇情的であろうとして、完全に扇情的であることに成功している。冗漫なこの曲をシェルヘンは叩き斬ることで突き通したが、同じ突き通す演奏でも、構造をしっかり組み立てること、予め各楽器にデュナーミクの一つ一つフレージングの一つ一つまでも徹底して指示したうえでライヴとして最大限の効果をあげることに成功している。却ってアダージェットのほうが埋没する感もあるくらい他がよく出来ている、アダージェットが激烈な終楽章の序奏に過ぎないことがわかる。オケもまた良いのだ。ライヴのレベルでは要求に殆ど答えられている。特に強力で分厚い弦楽器の一糸乱れぬフレージングの妙は、いつもながら感服させられる。ブラスはまるでロシアオケのようにあけすけではあるが、マーラーという宇宙によく鳴り響く。

スヴェトラーノフがマーラーを録音するという情報が流れた時、我々が期待したようなものがここにある。スヴェトラーノフは円熟期の横長のスタイルに移行して、細部のアバウトさも手伝い残念感しきりの結果だったが、壮年期であれば、、、いや、ここまでしっかりした演奏にはならなかったか、、、

録音劣悪なエアチェックレベルのステレオ。そこは堪忍してください。聴衆反応はブラヴォが飛ぶ程度。
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