アイヴズ:ピアノ・ソナタ第1番

○マッセロス(P)(sls)1969/12/19live

アイヴズで、表題の無い曲は名品とみていい。これをコンコードソナタ(ピアノ・ソナタ第2番)より好む人もいて、私もその一人である。いつも通り世俗素材を利用はするが、割りと抽象度が高く全体の印象として格調がある(コンコードソナタの運命の引用ときたら!)。同一音形を執拗に繰り返しスクリアビン的な盛り上がりを作る一楽章、これは演奏の凄まじさもあるが四楽章の複雑で目覚ましい律動、ほかコンコードソナタにあらわれる要素を分類・凝縮して示したような楽章群(もっとも終楽章は複雑多様なのに一本調子。いつ終わったか聴衆もわからないほど冗長で構成感が無い)。20世紀に入ってピアノソナタといいつつソナタ形式なんてあってないようなものだが、これも各楽章の対比が明確なだけの「組曲」と言える。初演者によるライヴで、よく整理して聴かせている。アイヴズ特有のポリリズムなんて、左右でどうやって弾いてるんだか慣れなんだかわからん。CBSの初録音盤とくらべ精度に変わりはなく熱気のぶん勝っているが、残念なことにモノラルで、同レーベル特有の「ノイズ残し」が実に邪魔。イコライジング前提で楽しみましょう。聴衆反応は戸惑い、のち喝采という。

アイヴズは実演経験がないからこういう演奏困難な曲を書くのだという意見がある。しかし私的演奏会もあれば自宅にピアノも持っていたしコンコードソナタの一部は録音もしている。小規模の曲にそれはあてはまらない推測だ。
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