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ラヴェル:弦楽四重奏曲

カルヴェ四重奏団(melo classic)1946/8/2シュツットガルトlive・CD

演奏精度や「甘過ぎる」音色、さらに録音状態の問題はあるにせよ、ドビュッシーよりこちらのほうが迫ってくるものがあった。セッション録音では逆だっただけに、ライヴという場について考えさせられるところもある。ラヴェルのほうが「良く書けている」ということだと思う。また、ドビュッシーのカルテットのほうがロマンティックな香りを濃厚に残していると思うのだが、ラヴェルでもこの曲くらいの時期では旋律にかなり重きが置かれているのがこれを聴くとよくわかる。カルヴェはこのての旋律を歌うのが旨い。

一楽章冒頭の、そっと始まる感じは同曲全体の印象をすらぼやっとしたものに感じさせるところがあるが(だからドビュッシーの方が最初は入りやすい)、この旋律の途切れない横の流れはカルヴェにじつに向いている。いきなり情緒たっぷりに歌い上げて、第一主題なのだとハッキリ印象付ける。反面動きの機敏さが求められる二楽章や四楽章は少し鈍さや機能性の低さを感じさせるが、そこはライヴだから仕方ないところもあり、楽団に向かないのかもしれないし、仕方がない。即興的なスピード変化や歌い回しの面白さはその穴を埋めるだけのものはある。ここでとても面白かったのはラヴェルの真骨頂ともいえる巧みな書法をしっかり読み取って、いつものファースト先行型スタイルではなく、集中度の高いアンサンブルを聴かせてくるところだ。チェロもともするとカルヴェ張りに情緒たっぷりなボウイングで主張したりと、四本がこの楽団のスタイルを守ったまま、スコア通り絡み合って立体的な演奏を繰り広げる。いや、今セッション録音を聞き直せば、カルヴェのラヴェルの良さがわかるかもしれない。当時はドビュッシーは素晴らしく個性的だがラヴェルはパッとしない印象だった。このCDには70年代カルヴェがラヴェルとの邂逅について短く語ったインタビューが付いている。
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