ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」組曲

グーセンス指揮ロイヤルアルバートホール管弦楽団(HMV,victor)1923/11,1924/1世界初録音・SP

グーセンスはこの時期節操ないくらい幅のある録音を残していて、ほとんどがwebで聴けるが、いずれも「楽曲を録音した」という事実以上の価値は感じられない。仕方のないことだが編成は小さく、技術的にも素朴なものだ。同時期に録音に意欲的だったストコフスキとくらべ落差は否めないが、後年の活躍もあって人気はあるようである。ペトルーシュカ組曲初録音が初演のピエルネではなかったのは意外だったが(1927年に録音されたSPもある)、ピエルネがフランスODEONに録音しまくった時期はもっと下る。こういうものはやはりイギリスが真っ先にやったということだろう。ロイヤルアルバートホール管弦楽団というのもエルガー自作自演で知られる名前で、技術的にどうこういうほど録音が無く、かつ録音用に編成を絞ったこの時期のものしか無いから、何とも言えない。この演奏冒頭ではあんまりにもバラバラなさまにガックリする。だがしかし、何故か部分部分によって出来が極端に違ってくる。弦楽器があんまりにもメロメロな音色でノンヴィヴなメロディを奏でる一方、ポリトナルに重なる別の声部がじつにしっかりしていたり、あるいはポリリズムが現れる場面では全くバラけた感じが無かったり、上手いんだか下手なんだかわからない。グーセンスはかなり後に派手なペトルーシュカを録音しており、ストラヴィンスキーの管弦楽の特色を活かしたその色彩感の萌芽は現れていると思う。部分的にはオススメの録音。部分的にはまるでだめ。機会があればどうぞ。もちろん編成が絞られていてまるで兵士の物語のような軽音楽的に響く打楽器など、同曲の録音としてはおおいに難あり。
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