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ディーリアス:ヴァイオリン・ソナタ第3番

メイ・ハリスン(Vn)バックス?(P)(SYMPOSIUM)1937・CD

先に譜面からやつれて枯れ落ちる曲のイメージを持ってしまったため、どの録音を聴いても快活で生命力に溢れ過ぎて聴こえてしまう。この一楽章も若々しくて、健全で、世紀末作曲家の代表格で、計算ではなく感覚的に歪んだメロディ、半音階的なゆらぎ、奇妙に重い響きを特徴とするディーリアスには似つかわしくない感じがするのは先入観だろうか。ムンクとパリのモルグに死体を見に行ったような人で、放蕩の末に梅毒に罹患し遂には半身不随にいたるも、それでも激しい性格は抑えられなかったと言われる。この作品は白鳥の歌とされるが、晩年は(その存在には賛否あるが)イエルカ夫人のみならず若きフェンビーの手を借り、極端に単純で素直な作風で、素直に涙を誘う作品を「口述筆記」した、そのうちでもとくに民謡の引用が際立ち、郷愁とともに諦念を感じさせる作品である。おそらく間違いないと言われているバックスのピアノも明晰でタッチが強めに感じられ、作曲家と交流深かったソリストの活き活きとした動き、しかしオールドスタイルのメロメロな音程感(ディーリアスで音程が悪いとわけがわからなくなる!)が非常にアマチュアっぽい印象を与えて入り込めない。録音はノイズはあるが音像はよくとらえられていて、とくに二楽章の「老人のダンス」みたいな激しくもハラハラ枯れゆく趣は出ている。特有の浮遊感ある進行に沿いひたすら旋律を歌うだけの三楽章ではさすがにその域を理解したような調子になるが(ピアノの音数も極端に少なくなる)、感傷は煽られない。この録音については、歴史的記録としての価値のみのものであろう。
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