イベール:弦楽とオーボエのための協奏交響曲

デ・ランシー(ob)プレヴィン指揮LSO(RCA/sony)1966・CD

イベールはカメレオンのようにさまざまな作風を提示して一定水準の満足感を与えてくれる。この曲の焦燥感と内省的なさまはいかにもオネゲル的だが、構造は比較的単純な新古典主義だ。中間楽章でオーボエを中心とする中低音域のやりとりが、ユニゾンを基調に暗く行われるところに、ソリヴァイオリンが高音で投げかける叙情はマルティヌーを思わせ、冷え冷えとした中にもオネゲルとは別種の暖かみを感じさせる。オネゲルほど緊密ではないので過度な期待は禁物だけれども、この演奏のように中庸の美観を保ったものは、地味ではあるが聴きやすい。デ・ランシーは個性を打ち出すタイプではなく音色も表現も手堅い。だからイベールならではの憧れに満ちたフレーズではもう少し何か欲しい気もするが、融和的ではある。アンサンブルは少し緩いか。
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