チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲

ミルシテイン(Vn)ミュンシュ指揮ボストン交響楽団(DA他)1953/3/27live

チャイコフスキーのコンチェルトは長い、めんどくさい、マンネリの三拍子が揃った難物である。だからこそプロが聴かせる必要がある。ミルシュテインはロシア往年の名手だが録音には「大丈夫?」というものもある。これも冒頭からしばらくはぱっとしない。今の耳からすると技術的に眉間に皺が寄ってしまう方もいるだろう。だが技術を聴きたいならピアノを聴いていればよいのだ。弦楽器は音色だ。音色表現の豊かさが魅力の総てであり、それを邪魔しない技巧を保つだけである。つまりプロのレベルで(かつライヴで)指が回るだのなんだのは二の次。という擁護の仕方でいくとミルシテインの音は変に豪快さや生々しさのない艶が光っている。どんなパセージでも音色は損なわれない。嫌いな曲なのに一楽章は聴いていられて、客席からもいったん大喝采が入り調弦にいく。この曲なんて二楽章がじつは大事で三楽章はぶっ飛ばしていけば出来上がる、訓練だけでいけるもので、その点はどっちとも言えないところがある。その論理でいけば三楽章の凄まじい技巧の発露も実は指を回せば音楽になってるだけと言えなくもないが、前記のとおりの魅力的な音が絶えずに終わりまでいくから、名演のように聴こえる。それでいい。せっかく歌っているところで弓を落としたの誰だ。録音は良くはない。
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