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ミヨー:ブラジルのソーダード(思い出)

ルビンシュタイン(P)(meloclassic)1948/10/13live 放送・CD

これは40年代録音なので音は良い方と言っていい。何でも弾いてるルービンシュタインなので何が出てきても驚かないし、それが南の楽天的音楽や東の舞踏的音楽であればミスだの雑だの問題にならない有無を言わせぬ血の勢いで聴かせてしまう。だがそれにしてはこの曲は「現代的に」聴かせている。とても抽象的だ。ミヨーのスコアの示す技巧的な側面を突いたかのような演奏で驚いた。そこから楽天的要素を抜き出して思い出に浸らせる気はない。まるでシェーンベルクのようなミヨーである。傑作だとは思うがむしろ素直な「春」「家事のミューズ」みたいな後期作品に本領があると思う私には、まだ前衛とみなされていたミヨーが、オネゲルの嫌うブヨブヨした作曲家ではなかったことを裏付けるメカニカルな技巧も兼ね備え、ちゃんと研究し発想に結実させることもできていたのだと解釈した。妄想上ルビンシュタインは恐らく顔色一つ変えずにただ一度スコアを舐めただけで弾き抜いたのだと思うが、それが面白くなったかどうかは別として、作曲家本人も気づかないくらいの楽譜の本質を衝いた記録として特筆できる。くれぐれもブラジルっぽくはない。
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