デュカス:交響的スケルツォ「魔法使いの弟子」

アンゲルブレシュト指揮パドルー管弦楽団(pathe/SLS他)1929・CD

まだデュカが思いっきりパリ音楽院作曲科で教鞭をとっていた頃の「同時代同地域録音」であり、ストコフスキーが有名にする前の純音楽として聴ける貴重な記録だ。60年代生まれなのに後年かなり若い世代を教えていたから(メシアンらはさながら「魔法使いの弟子」だったわけである)名前はとても有名なのに、曲となるとこれしか出てこないのは勿体無いことだ。19世紀末に形式主義的な立場をとりながら次世代への橋渡しをするように当時として先鋭な和声的書法を試み、以後にはドビュッシーを採り入れる柔軟性も持ち合わせていた人である。

壮年期アンゲルブレシュトの水際立った指揮記録はこの他にもいくつか復刻されている(弛緩のない前進する力と各楽器の音をはっきり分離させた色彩性は後年のドビュッシー指揮者としての記録とイメージの違うところもあるし、オケの差でもある)。ロシアのリムスキーあたりをほうふつとさせる古風さも示しながら、ホルストが惑星でパクった現代的な鋭角のダイナミズムも織り込まれ、これは演奏のしようによって変わる曲である。私の刷り込みはトスカニーニなのだが、正直古臭く感じたのはトスカニーニが現代曲をあまり色彩的に刳り出す解釈を施さず即物的に扱ったため、強調して煽るべき部分が隠れてしまっていたせいだろう。
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