スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ラヴェル:ピアノ三重奏曲

トリオ・ド・フランス(ゴーティエ(v)レヴィ(c)ジョワ(p))(ina配信)1963/9/10放送 live(映像)

作曲家紹介番組の白黒映像で3分程度解説のち直ぐ演奏となる。まず状態からいうとたまにノイズが入り決して良くはない。さらに映像と音に僅かな時間差があって明確なアタックで弓の動きより発音が先行してしまう点ちょっと見づらい(ダウンロード版なのとこちらの再生環境によって差が出る可能性は否定できないことはお断りしておく)。だがこの曲のフランスの、同時代と言ってもいい流儀の演奏を観られるというのは計り知れない価値がある。ヴァイオリンの弓使いだけでも、ピアノの指使いだけでも、チェロはいかにもアンサンブルチェリストで押しが弱いが非常に融和的、そのアンサンブルの調和っぷりを視覚で確かめられるのは価値が大きい。

ゴーティエはいくつくらいの時だろう、さすがに左手指、弓使いの不安定さ(後半楽章では安定してくるが肘位置や弓筋の揺れは奏法起因と言っても鈴木ヴァイオリン的には気になるだろう・・・個人的にはこのての奏法で、さらに弓の毛をドイツ的にびんとは張らず斜めから柔らかく弦にあて柔軟に面積を変えながら、弓ではなく弦から最大限に豊かな倍音を引き出すべく「撫でるように」弾くことで、運弓上アクセントが犠牲になることはあっても懐かし気な芳醇な音が出せるので大好きなので当然それを板について実践しているゴーティエが嫌いなわけはないのだが今は実践できないので冷徹に、これ以上言わない)はきついところがある。非常に曲慣れしていてほとんど譜面などいらないような適切俊敏な反応をしているので(これも映像があって初めてわかる)、一番気になるのは2楽章冒頭及び再現部でのフラジオ混じりのスピッカートで、実音の方の音が雑音化あるいは出ていない、というところだが弾いている姿を見るとこの弾き方なら機械的な発音ができないから(これも非常にうなづけたところで私はその音のために全部弓元でガシガシ飛ばしていた(そうしないと飛ばない)ので正確(精緻)な音は出にくいがやたら音圧は出た、まさにその音色が出ている、って大先生に滅相もないことを以下略)、これでもピアノ三重奏曲という編成ではもともと各楽器の実によくバランスのとれた構造の曲なのだが、それでもここは意識して大きく発音して印象付けないとならない、そのためのやり方で、仕方ないところもある。豊かな倍音と言ったが音量が出るということではない、むしろ小さくなってしまう。ゴーティエの音は決して太くない。むしろ柔らかいがゆえ細く聴こえる人もいるだろう。

非常に曲慣れしていると書いたがゴーティエに限らない。この映像ではトリオ名が明確に示されているが私が持っている盤は三人の名前がただ並んでいるものばかりで、もっともフランスやロシアで団体名は後から付けたので当初そういうバラバラだったのが印刷上引き継がれてしまった例は他にもあるが、その場合えてしてアンサンブルに(プロレベルでの)難を感じるものの、この丁丁発止というか融和的な(音色的にも絡み合い的にも)高度なアンサンブルは、やはりちゃんと名のついたトリオとしての活動をしっかりやっていた証左だろう。三楽章はしっとり聴かせるが四楽章で次第にピアノが主導権を握っていき終盤には弦二本を従えて高らかに宣言する、こういうところではジョワのルフェーブル的な腕、美しく粒だった音がはっきり響き渡り、結局ジョワが持ってってるよなあ(それまでの楽章での際立った安定感込みで)と思う。全般、他の録音でも書いたが、ゴーティエに荒さはあるが、それはライヴ感を引き立てるものにもなっており、フランス派の音色と(悪い意味ではなく)スリリングなアンサンブルを楽しむに十分で、なおかつ映像であれば貴重というより他無い。ちょっと値上げしたようだが機会があれば買って観てください。

アフィじゃないですよ(直接リンク)>ここ
関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

岡林リョウ

Author:岡林リョウ
FC2ブログへようこそ!

検索フォーム
リンク
カテゴリ
TAG

ストコフスキ 四重奏団 フィテルベルク ミュンシュ トスカニーニ コンドラシン バルビローリ 作曲家 モントゥ アンセルメ 作曲家演奏 ブール エネスコ ガウク ミトロプーロス ロスバウト サージェント オイストラフ フランセ ワイエンベルク ORTF アンゲルブレシュト サモスード デゾルミエール イワーノフ ゴロワノフ ムラヴィンスキー ピエロ・コッポラ モイセイヴィチ ベーム セル クーベリック カルミレッリ シュヒター バーンスタイン ビーチャム パシャーエフ ツィピーヌ アルベール・ヴォルフ パレー ウォレンスタイン アラール オーマンディ サモンズ 山田一雄 ロストロポーヴィチ シェルヘン モートン・グールド ギレー モイーズ 

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。