フランク:ヴァイオリン・ソナタ

アンドラーデ(Vn)カステル(P)(meloclassic)1958/12/2パリ、フランス放送スタジオ録音・CD

力強くて雄弁。一言で言って標準的なフランクのソナタの演奏。それそのままの、どこかの練習室から聴こえてきそうな音。奇をてらわないどころか皆さんがご想像する通りのフランクのソナタ、率直であることは悪いことではないが、若かったり、根っからの教師気質でソリストとして立たない人の音楽にきこえる。普通に想像する通りの美音(重心の低い太い音)ではあるし、ときどき粘っこいフレージング(弓圧のかけ方)が油分を補給する。心なしかピアノ伴奏もヴァイオリンの発表会に駆り出されたピアノの先生っぽいような印象も受ける。押しの強さはなく、音色も普通で、伴奏にてっしている。ヴァイオリンに近くピアノから離れているマイク位置のせいでそう聴こえるのかもしれないが、主張して絡むピアニストではない。二楽章は主題のムードにあわせて表現を切り替え、いくぶん個性を出しているが、楽曲自体が作為的にコントラストのつけられる類のものではなく、一貫したムードの中にあるので、この力づくの音、裏板からボワンと響いてこない音では楽譜に示された以上のものは作れない。教科書的な暗いムードで終わってからの明るい三楽章、というコントラストは、逆に普通じゃない演奏ばかり聴いてきた身からすると、そうだよね、とは思う。もう、譜面に示されたとおりの起伏が強い調子でなぞられていくが、しっかりした譜面なので楽しく聴いていられる。心情の機微を表現するにはややもって浅いがこれこそ近代的なフランクの演奏なのかもしれないし、何とも言えない。もう、腹一杯ですよ。フランクの旋律に飽きます。モノラル。
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