ドヴォルザーク:チェロ協奏曲

ジャンドロン(Vc)マルティノン指揮ORTF(ina配信)1969/10/5放送

ジャンドロンの美音を聴かせる演奏。ジャンドロンの艶やかな音を念頭に遅いテンポで設計されているためその魅力を十分に味わうことが出来るが、解釈に関してはこれがまったくマルティノンが支配していて、客観的に整えられた感が否めない。普通のドヴォコンである。普通と言っても普通に盛り上げていくロマン派のドヴォコンではなく、普通に譜面を音にしただけの、ちっとも起伏の無い、平常時のマルティノンらしい演奏である(3楽章ではわずかに盛り上げようという意識が音量に現れる)。客観主義という言葉を久々に使わせてもらう。ほとんど同時期にスクロヴァチェフスキーとやったORTFライヴと比べると余りの違いに驚く。スピードの差もそうだが、スクロヴァは「ロマン派的に」起伏を作り、ジャンドロンも普通にドヴォコンできるのが楽しいのか、のっている。もっとも、スクロヴァだとジャンドロンの音色の魅力は伝わってこないのだ。個性が立ってこない。技巧的な演奏は(ジャンドロンは共にやや危なっかしいところもあるが指が柔らかいのだろう)その「動き」のために「響き」を犠牲にする。音色を楽しむだけの音響志向というか音色にこだわるのがマルティノンなのだろう。一般的には薦められない、ドヴォコンらしくない、スワロフスキー伴奏のような演奏である。
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