ブルックナー:交響曲第9番(改訂版)

クナッパーツブッシュ指揮バイエルン管弦楽団(hunt)1958モナコlive・CD

1958/2/1の有名なミュンヘン(バイエルン?)のライヴ録音(m&a,king,orpheo,greenhill,arphipel等既出)と同じと思われるが「モナコ」と表記され月日が記載されないため別として載せておく。発売当初はCDらしからぬ低音質高価格無解説で不平不満だらけ、正規再発したら即買い直したhunt/arkadiaレーベルだが、劣化寸前の時期の盤で再発もあるにも関わらず中古店では高価で買い取られるから面白い。正規盤と称するものに多い手を加えた音源ではないから価値があるというのはイメージで、これもモノラルに残響を加えた擬似モノである。orfeoは既に指摘されているところだが正規マスターと称するものを使っていながら音質に難があるのはレーベル開始当初から当たり前で、いくつかは今はなき渋谷CISCOや秋葉原石丸に不良品と文句を言いに行った覚えもある(近年のものは良好なようだ)。

ブルックナーはクレンペラーをもって収集を止めた作曲家だがこの曲は相対的に短いので今でも聴かなくはない。主流の原典版と称するものに、書くべきようなこと、演奏ブレが無くて詰まらないということもある。クナは今の耳で聴くと、ミュンシュのチャイコフスキーのようだ(ワグナーではない)。これはそういういくぶんトスカニーニ的なスピードとダイナミズムを強調したロマン派音楽であり、しかし、ミュンシュのように意思的な表現、かつ時にブレるミュンシュよりも確固たる解釈に基づく演奏だ。交響的大蛇ブルックナーを飽きさせないための配慮が細部まで行き届き、一時期持ち上げられていたRCAの正規8番ミュンヘンスタジオ録音のような薄く延ばしたようなところはない。1,2楽章は誰しも楽しめると思う。3楽章はこれならワルターを取る人もいるかもしれないが、やはり確固たる恣意的解釈はワルターの柔軟な表現とは違う。深淵を見つめるような繊細な弱音への配慮は厳しいもので、オケ全体の見事な音響バランスはライヴとは思えない(環境雑音や僅かなミスはあるが)。音楽に起承転結を求める向きには非常に向いている。ただ、この曲は「結」を欠いた未完作だが。今聴くと殆どノイズが除去されており(細部が聴こえなくなるのは脳内補完)左右が少し揺れる箇所を除けばアルヒペル並みにはアリな音だなあ。迫力は十分。間髪入れず盛大な拍手はこのハッキリした演奏ならアリ。ルクレチア・ヴェストとのマーラー「亡き子」との組み合わせ(BPO)。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

岡林リョウ

Author:岡林リョウ
FC2ブログへようこそ!

検索フォーム
リンク
カテゴリ
TAG

ストコフスキ 四重奏団 フィテルベルク ミュンシュ トスカニーニ コンドラシン バルビローリ 作曲家 モントゥ アンセルメ 作曲家演奏 ブール エネスコ ガウク ミトロプーロス ロスバウト サージェント オイストラフ フランセ ワイエンベルク ORTF アンゲルブレシュト サモスード デゾルミエール イワーノフ ゴロワノフ ムラヴィンスキー ピエロ・コッポラ モイセイヴィチ ベーム セル クーベリック カルミレッリ シュヒター バーンスタイン ビーチャム パシャーエフ ツィピーヌ アルベール・ヴォルフ パレー ウォレンスタイン アラール オーマンディ サモンズ 山田一雄 ロストロポーヴィチ シェルヘン モートン・グールド ギレー モイーズ 

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード