ストラヴィンスキー:コンチェルティーノ(弦楽四重奏版)

シレジアン四重奏団(partridge)1992/4・CD

これが原曲。管楽アンサンブルに疎い私にはこちらの方が聴きやすい。録音はアルバン・ベルク四重奏団をはじめ結構あるし、その短さと技巧性から演目の合間に取り上げられることもある。楽器の本数が少ないぶん協奏曲的なソロ楽器との対比より、アンサンブルとしての全体の組み合い方に耳がいき印象は異なってくる。最後のほうこそ新古典主義にたったストラヴィンスキーらしい骨張った娯楽面が顔を出すものの、この団体の鋭く研ぎ澄まされた音で聴く限り、1920年作品とは思えない透明感ある不協和音に支配された抽象作品に感じられる。冒頭からどうにも較べてしまうのはアイヴズの「ハロウィーン」だが(どっちがどっちをからかったのか?というような似通った律動と響き)、単に旋回し続けてクレッシェンドのすえ破壊的に終わるあちらとは違い(まあ一晩で書いた一発芸である)、兵士の物語を想起する変化ある構成の妙、ギリギリ許せる響きや律動を直角に交え、謎めいて終わるのも兵士の物語的。すなわちヴァイオリン小協奏曲的な側面はあるものの、カルテットだとそれほど際立ってこない。むしろ弦楽カルテット音楽として新鮮な作品だ。まあ、室内楽でバルトーク張りのバチバチいう低音ピチカート好きだなストラヴィンスキー。晩年のダブルカノンが続くが、あちらもまたアイヴズを思わせるのもどっちが悪いのか。
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