ベートーヴェン:交響曲第7番

セル指揮クリーヴランド管弦楽団(DA)1968/2/7ボストンlive 放送

同日のプログラム5曲が二枚組に収録されているが、録音状態が異なりアナウンサーも変わったりするので別の音源から取ったものを寄せ集めたか。いずれもステレオではあるものの、ベートーヴェンについては状態が劣り、始めのほうはアナウンスからして心許なく、最後のほうは僅かに音飛びしているようだ。演奏も始めは客観性が強く、スピードも一定して遅く、響きは拡散的で迫力に欠ける。オケのキレの悪さは舞踏の神化と呼ばれた同曲には致命的だ。セルの非正規ライヴ音源には時々こういう覇気の無いものがある(最初のトラックのウォルトンのパルティータについてもセルにしては弦のキレがなく、やる気が少なく感じた)。遅いインテンポは変わらないが三楽章になるとブラスと太鼓で派手な響きを打ち出し、アンサンブルの緊密さで激烈さを演出するのではなくサウンドとしてムリクリ激烈さを出している。この楽章はそれでも緩徐部があり爽やかな響きが耳を休ませるので良いが、四楽章はそのスタイルのままただ拡散的に音を轟かせて、客観的な視点からいかにもわかりやすさを演出しており(トスカニーニの新即物主義とは根本的に違う)、確かにブラヴォでおわるのだが、ボストン交響楽団にはないものを持っているのはわかるが、この流儀の演奏としてはお仕事感が強かった。
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