オネゲル:交響曲第2番

カラヤン指揮BPO(DG)1969・CD

残響が多くアンサンブルの緊密さ・精密さや楽団独自の力強さが却って伝わってこないが、下手な情感をこめずひたすら純音楽的に楽曲を構築していくことによりオネゲルのスコアの本質が伝わってくる。聴けば聴くほど印象深くなっていく。カラヤンのゴージャスで大音量というイメージは楽曲自体が否定しているため浮き立ってこない(前述の録音起因の音場の広さによる印象はある)。構成が見事で、3楽章こそ個人的に余り好まないトランペットソロ中心の大団円だが、2楽章は素晴らしい緩徐楽章。情熱だけで押し通したり、変化を極端につけてわかりやすくすることはしない。緩やかな楽曲構成を綿密に再現し、流れの中で自然とヴァイオリンが上り詰め詠嘆する場面ではうまいなあとしか言いようがなかった。これをふっと浮き上がるように、甘やかで儚い夢のように対比する表現がとられることもあるが、オネゲルはあくまで音楽の流れ上の一部として組み込んでいるのである。しかしそのままやっても面白くない。カラヤンはよくわかっているし、ここまでドイツの指揮者としては異例のレパートリーとしてきた成果を示した見識である。最初は中庸に整えられた演奏で全般のっぺりして聴こえるかもしれないが、いったん他の演奏から離れて、ふと聴いてみるとよく曲のわかる良演である。3番とのカップリング。個人的に高音のピッチは気にならなかったが(ブールのものやミュンシュ各楽団録音で3楽章冒頭を比べてみたが私の耳には同じだった)低い音に差はあるようにも感じた(カラヤンのほうが高い)。違和感はなかった。
AUTHOR: サンセバスチャン URL: DATE: 02/21/2017 23:21:31 三番は素晴らしい
二番はトランペットが弦に埋没しているように聴こえました。平面的な録音で各パートのせめぎあいが希薄、カラヤンらしさが悪い意味で感じられない。ミュンシュとは別の曲に聴こえました。三番は素晴らしいと思いますが。
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Re:Unknown

見通しは悪いです(笑)カラヤン自体があまり精緻に響きを整える人ではないと思いますし、時代的にも薄っぺらいステレオ録音だとは私も思います。パリ管との比較だったのですね、それは比べていませんでした。LPとCDで印象が違った(CDが異常に精緻に聴こえる)演奏なので、いまちゃんと聴くと違いがわかるかもしれません。カラヤン、別の曲のようですね、たしかに。
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