プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番

D.オイストラフ(Vn)ブール指揮ORTF(ina)1959/6/1(1959/6/21放送)live

ina配信でもAmazonデジタル配信でも聴ける。コンサート冒頭を飾ったせいか、まだ熱していない感および余力を残している感。最初は音がメロウで意外(豪胆な音よりこのくらいの柔らかく適度に細いほうが耳に優しい気もするが贅沢な物言いだ)。解釈表現的に少し堅い感じもする。プロコフィエフの冒険的な時代のトリッキーな仕掛けが、確かな技術により鮮やかに浮き彫りにされてゆく。鮮やか過ぎてすんなり通り過ぎてしまう。しかし技巧を見せつける二楽章にてオイストラフここにあり、というとんでもない曲芸的な表現を披露する。曲芸、というと小手先のイメージがあるがすべて「実音を伴う」。あまりの速さに小手先の動きが省かれるところまで聴いてしまうのはヘッドフォン派の悪いところだが、演奏精度は全般にあくまでライヴであり、オイストラフの録音でもあまり上には置けないと思われるかもしれないが、そのように聴くべきだ。三楽章は変な楽章でソロヴァイオリンが冒頭と最後の主旋律以外は高音アルペジオや変なトリルや装飾音でオケの伴奏にまわるようなところがある。シゲティの技術的限界と表裏一体のギリギリ切羽詰まった表現とは違い落ち着いた安定感が内容的な部分に何か足りないものを感じさせるが(この演奏はオイストラフにしては集中度の高さはなくいつも以上に灰汁が抜けている、前プロだからだろう)これは普通はこれでいいのだろう。客席反応も曲への馴染み無さもあってか普通で、長い拍手の後の方が少し盛り上がる程度である(舞台上に戻ってきたタイミング)。書き忘れたがブールのバックは素晴らしい。やや複雑な曲を鮮やかに処理、響きの透明感を維持し技巧的解れを許さない。同オケ同時代にこの高精度の演奏は素晴らしい。
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