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ミヨー:ピアノ協奏曲第1番

ドワイヤン(P)ミュンシュ指揮ORTF(ina)1966/11/22live(1966/12/4放送)

ina配信でもAmazonデジタル等でも聴取可能。ミュンシュはこの時代の指揮者としてはミヨーを振った方で、ドワイヤンも腕は確かだが、にもかかわらずこの演奏の失敗はオケが全くついていけなかった点にある。簡潔な書法を旨とする新古典主義に立ちながら、複調性であったりポリリズムであったり瓦解しやすい要素を盛り込んでくるゆえまとめるのが難しいミヨーが、それでも一番わかりやすい小交響曲系の、短く牧歌的で耳易い楽曲として、ロン御大による素晴らしい記録以降演目にも上がりやすかったこの曲(実際ミヨーのピアノ協奏曲では唯一録音が複数手に入る曲ではないか)。難しさは一楽章既に各声部がバラバラになりそうなところで感じ取れる。これはドワイヤンのテンポ感がやや安定しない、ミュンシュも何故か取り纏める力が弱く空回りする、そのうえで、オケのソロ楽器やセクション毎に出来不出来があまりに違いすぎる。三楽章も込で言うとミヨーの無理な高音域の無理な音符の詰め込み方など色々あるだろうが、これは吹けなさすぎだろう、というピッコロ等、一方でホルンなど立派に吹いており、弦ははっきり言って曲慣れしていなさすぎ。ミュンシュなら力づくで押し通せそうなものだが、アントルモンと作曲家が再録したもの同様、やはりテンポを落としてキッチリまとめていかないと瓦解する曲なのかもしれない、ライヴにはとても向かないのではと思わせる。二楽章は晦渋さも寸止めの叙情味で気を落ち着かせてくれるが不安感は拭えない。と、三楽章、何と物凄いテンポで煽り始めるミュンシュ!もうオケは狂乱状態というか、ある程度は理知的に構築されていないとミヨーの当時として冒険的な響きの良さは出ないので(翻ってこれに比べれば一楽章はWW1前の猥雑で世俗的な旋律やサティ的な和声など聴きやすい要素が耳を和ませるところもあるから良い)、みっちり詰まった響きを持つ曲なら総体的に押し通せるからともかく、空気の通るような簡潔な曲の各声部の出来がバラバラでは押し通すこともできずきつい。ソリストは攻撃的で指も確かなのでやはりバックが惜しいのである。無理矢理のフィナーレ後、いくらカリスマのミュンシュであっても拍手には戸惑いが感じられ、ピアニストに対してであろうブラヴォが少しずつ混ざってはいくが、六人組時代の単純な曲と最盛期を過ぎた職人的な曲以外ミヨーが全般としてあまり演奏されないのもわかる気がする。カルテットの譜面をわりと持っているが、一本で弾くと素晴らしいメロディなのに四本で合奏すると調性もリズムも合わずとんでもなく聴きづらくなるものが幾つもあった。
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