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ホルスト:組曲「惑星」

作曲家指揮LSO他(pearl他)1922-24・CD

1926年にも録音しているが(しかしよく似ており組み合わせも一緒でノイジーな音質も近い)それだけ同曲への思い入れがあったということだろう。つんのめるような急くようなスピード、トスカニーニのように力強く、一部人工的にデジタルな変化が現れる以外基本揺れない。単純にSPの収録時間の制約上猛スピードで突進というのはこの頃は多かったようだが、響きの多彩さを強調するようにはっきり各声部を分離よくおさめており、吹込み口近くに代わる代わる楽器を近寄らせたりしたり色々しているのではないかと思わせるほど、大管弦楽曲のSP録音にしてはバランスが良く、ノイズを除けば聴きやすく分かりやすい。まだ録音技術の曲に追いつかない同時期、そうとう工夫して小編成をそうと分からないよう録音したもので、さらにCD化時のレストアで一層音のコントラストを強めているのは想像に難くないが。以上を念頭に置いたとしても、ホルストがリアルな演奏を志向しており、それは幻想的なものではなく、純粋な現代クラシック音楽の流れ、ドビュッシーではなくラヴェルや新ウィーン楽派のようなものを目指した具象性の無いものであることがわかる。録音制約上スコアは単純化されているようだが、一層ホルストの変な理屈や文学的説明を要しない「音楽」を聴かせようということが際立っている。天体も占星術もない、聴感は「大管弦楽のための組曲」のみである。そのためたとえばジュピターの俗謡がどうこうとか、部分部分よりも、組曲全体の醸す同時代性、戦争の世紀の不穏で攻撃的な空気を、よくまあこの時代に、という精度を誇るオケに伝え、録音させている。ボールトですら解釈し過ぎているのかもしれない。ホルストはこういう、変な例えだがプロコフィエフのような音楽を考えていたのだと思った。終楽章ではしっかり女声合唱も聴き取れるが、それすら単に楽器として扱っているようだ。
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