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シベリウス:交響曲第2番

ロスバウト指揮スイス・ロマンド管弦楽団(forgottenrecords)1956/1/11liveジュネーヴ放送

録音はモノラルで残念ながら良くはないが、リバーブをかければ十分迫力が出る。統制が厳しく張り詰めたような雰囲気の中、音響バランスへの配慮が行き届いておりシベリウスらしさが明確で、全体としては一本調子でキビキビしたスピーディな演奏なものの、他の要素でのドラマチックな起伏は十分つけられている。響きのメリットはこの透明感を売りの一つとするオケの力も大きいだろう。技術力はさすがアンセルメのオケだ。ニ楽章の、スピードは早めインテンポの箇所が多いながら楽器同士の交錯する響きの明瞭さ、音量的な変化の仔細にわたる配慮が、即物主義的印象を与えながらも音楽そのものの包含するドラマツルギーを浮き彫りにし、そこにここぞのルバートがかかることによってワグナー的ですらある重みが加わってくる。三楽章は冒頭から大音量で弦の刻みがフィナーレの予言を大声で告げてしまうが、フィナーレ主題を暗示する緩徐部での木管のやり取りも実のある表現で強く印象付けられる。2番は凝りまくるシベリウスとしてはそこまで書き込まれた作品ではないがロスバウドのいちいち抉り出す内声部はいずれも必然性を主張し、結果分厚く豊饒な響きが生まれる。かえってフィナーレ冒頭が薄っぺらくなってしまう独特の書法(譜面上の音量指示はここが頂点ではない)が不思議な浮遊感を産む。やや違和感はあるが、この冒頭が構成的に一番の盛り上がりどころではないことをちゃんと示している。新即物主義的というような力強く一本調子な印象の進行の中で緩徐部での透明感のある響きから生まれる沈潜する雰囲気はコントラストをつけてじっくり味合わせている。ソロミス一箇所、珍しい。この後からの畳み掛けるような持って行き方は計算され尽くしたようにインパクトがあり、テンポは早めインテンポなのにブラスが割れるような音量で爽快というか焦燥感(早く終わりたい?)で持っていくところは独特だ。弦の音の切り詰め方や管楽器の吹き回し方、よくよく聴くと上の独特のスピードと音響のために神経質な指示をしたような痕跡がみられる。凸凹のない充実した響きがあるからこそ苦難のドラマ、転調から終盤へ向けての高らかな凱旋の声が印象的に伝わり、ブラヴォの渦を呼んでいるのだろう。
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