スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ホルスト:合唱交響曲

ボールト指揮LPO&cho、パルマー(EMI/warner)CD

宗教色と民謡調の神秘的な融合をみせる深情的かつダイナミックな大曲で本質的にはこういうRVWと同じ方向を向いていた作曲家なのかとわかるし、合唱を主軸に置いているがゆえの単純な書法に、惑星を期待して面食らう向きもいるかもしれない。前奏曲と四つの楽章、事実上5楽章の曲で音楽的に組曲ないし連作歌曲集的だと思うが楽章no.が明示されている。今はホルスト録音集としてまとめてwarnerの安箱で出ている中に入っている(私は現物が入手できずデジタル配信で買ったが、圧縮音であることを差し引いても原音起因もあろうが録音が粗くまた茫洋とし、薄く靄のようなノイズが気になるので1985年のデジタルリマスターの甲斐のある盤買いをおすすめする)。薄い美観の中に木琴鉄琴の打楽器を入れてくるのはRVWとは異なるところで、激しい歌では民謡と同時にモダンさが立ってきて(このへんこの演奏では木琴がややついていけないなど鈍臭さがある)耳馴染み良いコード進行、独特の半音進行による旋律表現や音響的な派手さは惑星と同時にウォルトン熟年期のあざとさを想起する(惑星よりもユニゾンが目立ちさらに楽器法が単調にきこえるのはあちらが複数人で作り込んだためで、ホルスト自身はあの曲でもピアノ版から起こす時点ではこの位を考えていたのだろうか。単に長いからそう感じるのか)。管弦楽の工夫より、合唱のストレートな訴えかけを聴く曲で、だから合唱交響曲なんであり、表題もあまりはっきりしたものはないが、これはしかし「うた」なのである。たとえばボールトのイマジネーション溢れる音世界が生きてくるのは管弦楽なので調和の意味ではそこまで評価できない演奏だとしても、自発的に合唱が主張してくるよう、ホルストが書き込んだスコアの意味が、進むに連れてよくわかってくる。四楽章フィナーレにいたってつまりは、これはオラトリオだということだ。迫力ある音響で打ち出される、あの惑星でも多用された不可思議な音進行がこれはホルストなのである、と主張し、映画音楽的な轟を残しRVW的な静かな海へと帰ってゆく。いや、海というか、この神秘はやはり、宇宙なのだろうな。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

岡林リョウ

Author:岡林リョウ
FC2ブログへようこそ!

検索フォーム
リンク
カテゴリ
TAG

ストコフスキ 四重奏団 フィテルベルク ミュンシュ トスカニーニ コンドラシン バルビローリ 作曲家 モントゥ アンセルメ 作曲家演奏 ブール エネスコ ガウク ミトロプーロス ロスバウト サージェント オイストラフ フランセ ワイエンベルク ORTF アンゲルブレシュト サモスード デゾルミエール イワーノフ ゴロワノフ ムラヴィンスキー ピエロ・コッポラ モイセイヴィチ ベーム セル クーベリック カルミレッリ シュヒター バーンスタイン ビーチャム パシャーエフ ツィピーヌ アルベール・ヴォルフ パレー ウォレンスタイン アラール オーマンディ サモンズ 山田一雄 ロストロポーヴィチ シェルヘン モートン・グールド ギレー モイーズ 

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。