バーバー:弦楽のためのアダージョ

ミュンシュ指揮ボストン交響楽団(SLS)1958/12/27live

集中力の高い秀演。ブレることなく確かなテンポで遅くも速くもなり過ぎず大仰な見栄を切ることもない。トスカニーニの依頼により弦楽四重奏曲の中間楽章から編曲されたもので当初よりレクイエム的な捉え方をされ、実際アメリカの関わった数々の悲劇において演奏され、流された。戦後進駐軍が日本のラジオに初めて流したのはこれであったと聞く。のちに声楽編曲すらなしているためバーバー自身が原曲の純音楽性が損なわれるとして好まなかったという伝説は私は信じていない。やはりこの編曲は原曲と違う、しっかりとボリュームのある、起承転結のはっきりした単体で完結する祈りの歌となっている。プラトーンをはじめ数々の映画にも使用された。最初にかえってトスカニーニが熱心に演奏したこととミュンシュのこの直線的なスタイルは無関係でもないと思う。50年代のミュンシュのスタイルが剛進するような直線的な傾向を示していたのはそうなのだが、それでも情熱のあまり歌ったり力み声を入れることがない、それでいて演奏は非常に気合が漲っている、それはトスカニーニをあるていどは意識していたのではないか、と推測する。録音状態は悪くノイジーだがパワーはある。
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