フローラン・シュミット:バレエ音楽「サロメの悲劇」

マルティノン指揮ORTF、ジュイノー指揮ORTF女声cho.(EMI他)1972/10・CD

第一部、第二部の全曲はかつてはきわめて珍しかった。爛熟しきった西欧音楽にドビュッシーやラヴェルを加えた同時代音楽の集大成的大作で本人も一部録音している通り代表作には違いない。この人の折衷様式はしばしば複雑で大規模すぎるものになるが、筋書きに沿って緩急つけたオーケストレーションは併録の詩篇と違い聞きやすく整理されている。意欲的であるもののイリヤ・ムーロメッツのグリエールをモダン化したような劇的な重苦しさは否めず、響きの整理されたフランスの音楽ではあるのだが、異色である。聴衆に支持されるわかりやすさや煽情性はフローランの良い面といえ、マルティノンはいっそう輪郭をはっきりさせ半音階的なうねりはわりとごまかすようにはっきりさせず流し、けっか音だけで十分楽しめる、飽きないものにしている。フローランは多様式的でこれとかピアノ協奏曲のようなスクリアビンふうの大言壮語ばかりしていたわけではない。室内楽にはロカイユ風組曲など気軽なサロン的小品も残している。
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