ヤナーチェク:狂詩曲「タラス・ブーリバ」

クーベリック指揮ACO(RCO)1951/6/16live・CD

録音はモノラルで不明瞭。曲が鮮やかなので十分楽しめるが、曲の細部までの技巧、色を楽しむには不足のある録音。色、という意味ではクーベリックは情熱的であっても艶めかしさは皆無なので、特にこの時代好まれたであろう即物的なスタイルにおいては乾燥した詰まらない印象を持たれるかもしれない。ヤナーチェクとしてはシベリウス、リヒャルト・シュトラウスからドビュッシーを経てきた作品であるため、より現代的な響きと大胆な楽器法を用いることができたぶん、ほとんどバルトークと同等に聴ける作品ともいえる。内容的にも三楽章ぜんぶ死で終わる嗜虐的ともとれる採用(原作ゴーゴリ)ぶりは世紀末過ぎても世紀末的なものを、しかしロマン主義的な要素は清新な響きとその進行によって「ほぼ」払拭されており、一楽章など筋書きを知らずに聴くとディーリアス以降の穏健なイギリス音楽に聴こえるくらいだ。どうしてもヤナーチェクというとブラスを聴くくらいの印象をもつが、実際三楽章の弦などほぼ伴奏で終わってしまうが(劇音楽のようなものなのでそうなるのだろうが)、簡潔だが必要十分な書き方をしているから楽しめる。印象派的な一楽章おすすめ。
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