マーラー:交響曲第1番(花の章付き)

○ブール指揮南西ドイツ放送交響楽団(sudwestfunk)

花の章はやっぱり余計な感じがする。そのぶんの冗長さを除いたとして、演奏的にはかつてのブーレーズのような指向をかんじる。ロスバウトよりは現代的で長い音符の響きや表現などに非常にこだわりを感じるが、個性的なものは感じない。面白いとかいうより、巨人のドイツふうの模範的演奏といった非常に中途半端な言葉で表現せざるをえない部分が大きい。現代でももちろん通用するレベルの非常に高精度な演奏だし過不足ないが、体臭とか無味無臭とか、何か一つ特徴があってほしいものを、オケの鈍重なドイツ的音響すら透明感によって拭われてしまっている。非常に完成度が高いとはいえ、特徴的なものも感じない、今も聞けるたぐいの演奏かな・・・といったところか。マリスさんの芸風をふと思い出した。しかしまあ、根はロスバウトだろう。正攻法でひっかかりが余り無い。クライマックスはそれなりに盛り上がる。○。
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